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日本の医療制度改革がめざすもの
著者 辻哲夫 (著)
元厚生労働事務次官である著者が、医療制度改革、方法論について余すところなく解説。医療、看護、介護、行政・医療保険関係者におすすめの一冊。
日本の医療制度改革がめざすもの
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日本の医療制度改革がめざすもの
著者紹介
辻哲夫 (著)
- 略歴
- 1947年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。厚生省に入省。保険局長、厚生労働事務次官等を経て、田園調布学園大学教授。
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紙の本
お役人さんの医療改革
2009/05/17 12:45
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Mor. - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても、興味深く読ませていただきました。
ざっくり言うと、高齢化が進むと医療費は嵩むので、増えないように何とかしないといけないですよ。
それには、医療現場の効率化を図るのが第一で、それから、予防。
肥満が病気と直結してる、というデータが見つかったから、メタボ検診で、太っている人に痩せてもらえば病気が減る。
地域のお医者さんに見つけてもらって、病院で診てもらう。
そして手術とかの高度治療は大きなところで、、、
良いことづくめです。
しかし、この本の中からは国の機構を簡素にして無駄をなくし、直接患者さんと共に病気やケガと戦っている病院や医師に、直接お金を回そうという気持ちは、さっぱり見えません。
医療費で国が傾くと言いつつ、さらに新しい法人を作って、金がかかることをするのはなぜなのでしょうか?
退職後の職を確保しようという意図、というのは下種の勘繰り?
患者としての自分は、良いお医者さんに良い環境で診てもらいたい。良い薬や良い医療機器を安全に使ってもらいたい。
さらに言うなら、病気になるからと言って、日々の楽しみを制限されたり、無駄な運動なんかに時間を取られるのは、ちょっと勘弁願いたい。
(誤解のないように書いておくと自分は標準体重です。)
高齢になれば、医療費は掛かるもの。
メタボに気を付けたって、結局人は死ぬのだし、数年後に延びるだけで、総医療費が減るとは思えない。
より良い医療を受けるための費用はどこかから持ってくるしかないのです。
というか、費用だけ持ってきても、このままでは医者が足りなくなるのは、明確です。
現在だって、外国に比べて少ないお医者さんが過剰労働をして頑張っているのです。
医療そのものが受けられなくなる可能性だってあるのです。
厚労省の政策の間違いの付けを国民に押し付けて、危機を煽って、
自分たちの都合の悪いところは押し隠す。
お役人さんが、どのように考えているかを知るにはとても良い本です。