タダイマトビラ

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家族って何なのだろう？
否定的になればなる程、逆説的に家族の持つ意味の大切さが感じられるのは皮肉っぽいです。

蟻を瓶の中で飼う描写があります。土の代わりに砂糖を敷き詰めて。この蟻は幸せ者なのかな。

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家族に充たされてない少女のお話と読んでたら、終盤の展開に戸惑う…いい意味で予定調和を外された的な。既成概念に引きずられ頭が固くなった自分には良かった。いや、著者の世界観にたまげた。

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家族と言うシステムがあるから、家族の家族としての関係に悩むわけで、家族だから、家族のためだから、家族を演じる…

最後は考えもつかない方向に進んでいきました

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とにかく凄く面白かった。あまりの圧倒的な内容に、まだ自分の中で消化＝昇華しきれてない部分があるが・・・。
家族ものの映画で『紀子の食卓』という大傑作があるが、恐らく僕にとっての家族もの小説でこれはナンバーワンに近いんじゃないだろうか。小島信夫の『抱擁家族』に並ぶ傑作だと思う。

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家に帰らない父
子供に愛情をもてない母
家族愛を求めてグレる弟

自分で家族愛への欲求を解消する主人公

全員が異なる形で「家族」から逃避をする

そのトビラのむこうに。


トビラや性のモチーフの扱い方が巧みな上に
衝撃的なラストで読者をずこーんと置き去りにする。
これは凄いと言わざるを、得ないです。

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　主人公の恵奈は、母親に愛されなかった子どもである。虐待されているわけではないし、母親は必要な世話はしてくれたが、子どもたちを可愛がることのない人だった。
　最低限の面倒はみてくれるが、満たされない思いを恵奈は「カゾクヨナニー」で発散する。自室カーテンのニナオに包まれて、その日一日の出来事など他愛もないことを話したりするのだ。まるで母親に話すように。

　家族愛ってなんなのか色々と考えた。子どもを産んだからといって、必ずしも、母性愛が目覚めるという訳ではなく、子育てのなかで少しずつ積み重ねていくように母親の心の中で成長していくものなのかと考えました。
　恵奈の家族はバラバラで不幸だったけど、愛情に満ちた家庭なんて絵に描いた餅なのかなとも考えました。
　オイラも疲れて疲れて仕方のないときはゴロンと転がったままだったり、正直愛情のかけらもないような感じも自分でするのだけど(;´д｀) 読んだ後、心の奥のもやっとしたものがなかなか晴れません。

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家族関係について書かれた作品。
母に愛されずに育つ少女が、同じような苦しみや不安を持つ弟のことを心配しつつも、
自分の居場所を求めて成長していく姿が描かれている。
自分のとって理想の家庭を思い浮かべる〈カゾクナニー〉を繰り返しながら、
少女から大人へと成長する。
お話としてはおもしろいと思うけど、これは・・・私にはちょっと理解できなかったかな。

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後味の悪い話。気持ちが悪い。
嫌悪感がある。。。

好きな話ではないけれど、
それもまた優れた小説の成せる感想ではないかと思うし、
この話はこの“気持ちの悪さ”を感じさせてこその作品だと思う。

途中までは気持ち悪いながらもぐいぐい読ませているのだけど…
最後は…よくわからないなぁ。。。

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図

途中まではもの凄く引き込まれたんだけど、「衝撃のラスト」に関しては正直理解らない...。
正確に言うと頭が追いついていけていない。迷子。
人類、ニンゲンがあるべき場所へ還っていった（新世紀が訪れた?）のは分かるんだけど...。
「砂糖が敷き詰められた瓶に入れ替わり立ち替わりで蟻を飼う」なんてのはわかり易い。

「家族欲を自慰行為で補う」という設定を創った時点で作者の勝ちは決まっている。

女性にしか書けない分からないような世界観や描写には舌を巻く。

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ホントのところは3.5ぐらい。
ラストのところをもっと丁寧に読めばよかったのかもしれないが、あんまそういう気分ではなかったんで。ごめん。
というか、もっと読ませてくれてもよかったのではということなのかもしれない。
生活保護問題などあって、また見直される、考えられているのかもしれないけれど、
血のつながった「家族」。あるいは、法的に「家族」だからって愛し合わなくちゃいけないの？
血がつながった「家族」だからって愛し愛されるわけではなくて、愛し愛されていればそれはもう「家族」です。というか、それが「家族」でなくてもよくないですか。
といったテーマをばつんと扱っている。
そこに、思春期女子のいやな感じをうまく絡めている。

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苦しかったなぁ。読んでてふと息を止めてる自分に気づいたりして。
家族って確かにひとつのシステムなんだよ。それを頭で理解できるかどうかで、こちらで努力しながら生きていけるかトビラの向こうに行ってしまうか分かれるのかもしれないな。
賛否両論のラスト。私は好きだ。人がトビラを開けてしまった瞬間に立ち会ったという、一種の興奮

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自分の欲求を自分で処理すること、を、実践する子ども。

本来、性欲処理のために使われる言葉を、
自分の満たされない家族欲のために使う主人公。
カゾクヨナニー。

カーテンにくるまり、本来抱きしめてくれる母親の代わりにする。
本来話を聞いてくれるはずの家族の代わりに、少女は一人カーテンにくるまる。

女に必ずしも、母性本能があるとは限らない。
産んだからと言って、母になれるとは限らない。
そんな母を冷ややかな視線で見抜く少女は、
その欲求を素直に表現する弟を、逃げの姿勢の父を、
軽蔑し自分はそうではないと、空虚な世界に入っていく。

家族というシステムの崩壊。
少女の崩壊。

誰がいけないの。
どうすれば壊れずにすんだの。

白い砂糖の砂の上に住む、アリスという名のアリの表現や、
似非家族から脱出したと思っていた少女が、
自分の居場所だと思っていた恋人の中にそれを見つけてしまった時の表現がよかった。

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「本当の家族」はどこかにいる。子供を愛せない母親の元、模索し続ける娘。ラストは心ワクワクさせながら読み進めた。決して嫌いな世界観では無く、反対に「やられた」と思いながら読了。

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「リソウノカゾク」に何故こんなに深い思い入れがあるのか。
子供を愛せない母として登場する主人公の母親は、特に珍しい存在でもないだろう。自分の家庭がオカシイのはどこの家もそうで、それぞれが「カゾクヨナニー」的な　対処法を持っているように思う。レンアイという麻酔が効いていないのに手術を受けているような、痛々しさを感じる。

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あいをそそぐ意味を理解していない母親。
カーテンを家族変わりにする娘。
家族のおはなし。

だんだんとせかいから遮断される感覚、
こわかったです。。