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龍の文明・太陽の文明
著者 安田喜憲 (著)
北方を起源とし、覇権主義的な性格を持っていた龍の文明。一方、南の長江流域で発祥し、再生と循環の世界観を基本とした太陽の文明。約七千年前、この全く性質の異なる二つの文明が中...
龍の文明・太陽の文明
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竜の文明・太陽の文明 (PHP新書)
商品説明
北方を起源とし、覇権主義的な性格を持っていた龍の文明。一方、南の長江流域で発祥し、再生と循環の世界観を基本とした太陽の文明。約七千年前、この全く性質の異なる二つの文明が中国大陸の北と南に存在した。その後、二つの文明は衝突し、結果、漢民族支配の龍型・中華文明が覇権を握ることになった。そして太陽の文明は滅び、一部は少数民族と日本民族へと受け継がれ生き残る。著者は、「環境考古学」という分野を日本で初めて確立した。現在手がけている「長江文明の探求」プロジェクトを通して、「長江文明の担い手は苗族をはじめとする少数民族だった」ことを発見。その成果を本書で発表している。内容、〇龍と王権〇南北構造のルーツ〇なぜ日本人は雲南省に共感するのか〇稲作漁撈文明の系譜――日本文明の源流を問う〇覇権主義から環境主義へ、など。南北文明の壮大な興亡の歴史を読み解きながら、日本と中国の古代史に貴重な1ページを加える一冊。
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紙の本
2001/11/04朝刊
2001/11/08 22:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「南船北馬」という言葉が物語るように中国には北と南で異なる構造がある。それは単に交通や経済の問題にとどまらず、中国文明の本質に及ぶ重要な問題を内包している。
長江流域の調査を続ける著者は、そこに伝わる様々な習慣や神話、民族誌などから南にはかつて太陽を信仰した文明があり、今は少数民族となった苗族がその担い手だったと推論する。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001