電子書籍
シニアシフトの衝撃
2015/09/30 05:39
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投稿者:猫のハル - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分もシニアと呼ばれる年齢になってきたことより、この本を購入。 非常に簡潔に現状分析がなされており、内容的にも納得できる点が多いと思いました。 シニアシフトされるマーケットの中での供給(販売)サイドからの見方がされていますが、逆に見ると消費者側から物を購買する際の視点にも生かせると思った次第。
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高齢化社会とマスコミで言われていても今ひとつピンと来なかったが、この本を読んでどういうビジネススタイルが求められているのか理解出来た。スマートシニアに受け入れられるビジネスを考える為の良書。
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日本の人口構造の変化に伴う消費者(シニア層)の市場動向を分析している。今までのマーケティング戦略では対応が難しい現実を項目ごとに例示している。
現有製品の応用、新サービスを展開することの重要性から、日本がモデルケースとなる。
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なかなかよくまとまってはいますが、普段からシニア市場に多少なりとも関心をもってニュースや雑誌の特集などに注目している人には、残念ながらそれほど新しく感じる指摘や情報はあまりないかも、です。
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最終面接で「シニアビジネス」付箋をたくさん貼った本を持参して内定をもらった思い出深い著者の新作。
2007年にも団塊の世代が60歳を迎えることでシニアビジネス市場の拡大が期待されましたが、一時のブームで盛り上がりませんでした。
2012年は65歳を迎えるだけではなく、ここ数年のシニア層の消費行動を読み取ったマーケティングの成功事例が出始めていることから、これからシニア層へのマーケティングを見直していかないと企業の継続的成功は見込めないと書かれています。
内容も事例、数値がしっかり盛り込まれていてイメージしやすく、自事業へのアナロジーもやりやすいのではないでしょうか。
「健康不安」「経済不安」「孤独(生きがい)不安」の三大不安を解消する商品・サービスの開発が求められてきます。
一読の価値ある一冊だと思います。
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シニア市場は多様なミクロ市場の集合体であり、需要が年齢で一律に決まらないことに注意すること。顧客の不安、不便、不満に市場創造の芽があることはシニア市場も同じ。
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2012年には赤ちゃんの紙おむつ市場を大人の紙おむつ市場が逆転してしまう、という驚くべき事実に直面してしまった。たしかに昨夜マツキヨに行ったらシニア向けのおむつ売り場が大きくなっていた。
著者は2012年が「シニアシフト元年」と位置づけている。社会的構造変化とその取り組みが実際始まっている。
「シニア」というカテゴリーを一つにみつと見誤る。60代と70代ではお金の使い方が異なるからだ。マスマーケットではなく、「多様なミクロ市場の集まり」と捉えるべきだ。
とはいえ日本のシニアは「ストックリッチ、フロープア」(英語ではassets ricj, cash poor)つまり貯蓄はあるが、不安が解消されないのでそれを使わずに貯め込んでいる。
これからリタイアするシニア層は「スマートシニア」と考えられる。仕事などでITを使って来たシニア層はPCや携帯を使うことにためらいがない。つまりシニアも買い手市場になってくる。
シニアも「モノ」から「コト」へと変化していくに違いない。時間があるシニアは勉強や芸術に時間とお金を使う。単に美術館で楽しむだけでなく、その時代の雰囲気を持つレストランで食事をしたり、面で楽しめればお金は使うはずだ。これを「経験価値」とすると「経験経済」という考え方が出てくる。
シニアが感じる「不」、つまり不安とか不便とか、そういった「不」を解消するサービスや商品を提供することがビジネスチャンスと言えよう。
不安とは「健康、経済、孤独」の3つだ。
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人口動体の変化、日本が世界に先んじて高齢社会を体験するいわば未来都市。孤独不安は生きがい不安に置き換えられるか?杉並のシニアカラオケはターゲットが70代以降か?
大人用おむつ市場1500億円のインパクトは大きかった。
近居が増えるのは平均所得低下の結果
ゆるやかな大家族ができる
バーバラおばあちゃん×孫のエピソードが世界を飛び交うわけだから、まだまだ若者とシニアの可能性は開発されていない
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筆者からみたありきたりではない特徴的な事例が並んでいるが興味深い例が多く参考になる。絶対的な根拠がある訳では無いので説得力に欠ける向きもあるが発想の一助としては良いと思う。
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高齢社会の消費の担い手は「シニア」なのだ・・ということ。シニアと見られる、位置づけられることを嫌がる世代層。でも身体能力は確実に衰えてくる。鼻に老眼鏡をかけて上目遣いで私を見つめながら説教話をした上司の顔が思い浮かぶ。居酒屋でもメニューを見るのに老眼鏡を取り出す儀式があった。
そのときは「おじじになっても、鼻眼鏡は絶対にしないぞ」と誓ったけれど、最近は眼が霞み、焦点をあわせるのに手間どるようになり「アホなカメラみたい」と笑いで誤魔化すが、もう近いのだよ。
情けない自分と消費市場の残酷さ、痛感だな。
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大人用紙おむつが赤ちゃん用の市場を超えつつあるという事実をはじめとして、シニアシフトを感じる身近な事例が豊富にある。しかもどの事例も数字がしっかりと押さえられてるから、説得力もありつっこみようもない。市場規模から一人当たりの消費支出や食費まで、様々な業界に使えそうな数字が満載。
ストック傾向にあるシニア層の消費を刺激することで、国の税収となり経済的にも潤うという筆者の主張も興味深い。
シニア市場は“60歳以上”消費者の集まりではない、ということを徹底して教えてくれる。高齢者世帯の所得はバラつき大きく、年齢だけではひとくくりにできない。むしろ、ライフステージや身体変化に合わせたマーケティングが必要だと。“多様なミクロ市場の集合体”と定義して、マス・マーケティングは通用しないんだぜ、という主張には納得です。
各章の終わりには要点をまとめたサマリーがあり、とても親切によくできている。素晴らしい教科書。
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・リカちゃん人形もおばあちゃんが登場
・大人用紙おむつが赤ちゃん市場を逆転
・らくらくスマートフォン
・シニアはフロープア・ストックリッチ。ストックフロー消費は買う時に高額、使う時に小額となる消費。ストックで初期費用を払い、フローでランニングを払うもの。有料老人ホーム、リゾート会員権、車など。
・消費の種類、50代はサプリメントの摂取、60代では運動、など。
退職時に行いたいこと、夫婦旅行、株ファンド購入、保険見直し、家のリフォームなど。
・インターネット利用者、高齢者が急に増えている。
・スマホを持っている人はパソコンがあり、タブレットを持つ人はスマホもパソコンももっている。
・タブレット利用者の方が、ショッピング利用スマホより大きい。
金額についても3,000円近く多い。また、タブレットは画面が大きく、美しく見えるため、衝動買いが起きやすい?
・アメリカではノートパソコンよりタブレットの出荷台数が大きくなっている。
・IT弱者の3つの壁①タブレットという機器の存在を知らない。②使ってみたいが費用が高いので、自分には使えない③使う必要性を感じない。自分には用がないと思っている。
・高齢者の生活不安 一位は健康や病気のこと80%、二位は寝たきりなどで介護が必要になってしまうこと50%
・回遊型サービス。スーパー銭湯、ディズニーランド、ハウステンボスなど、風呂にはいり、飲み物をのみ、マッサージをし、髪をきるなど、一つの施設で回遊しながら複合的に時間を消費する場所
・時間消費ビジネスの勘所は連結連鎖と新陳代謝
一つの消費をすると次の消費を促す。ラクーアなどもまさにこれ。
・知的新陳代謝モデルには心理的導線設計が重要。
観劇、演奏会などの受け皿として物消費の場を用意することが最低条件。その上で導線を設計する。、
・シニアの経験価値を最大化するように設計する。
・ダイシン百貨店。1品でも注文すれば取り寄せてくれる信頼が客のリピーター化、信頼に結びついている。
・悪条件だと経営者も従業員も知恵を絞る。お客さんがありがたいから、自然とサービスもよくなる。努力するためには悪い条件を選んだほうがいい。
・シニア市場では非合理に見えることが顧客の心をつかみ、長期的に業績をあげ、ビジネス的に合理的になることがある。
・神経細胞は年齢とともに減るが、神経線維は少しずつ増えていく。
・神経線維が増えるのは直感とか洞察とかに関連していそう。脳の潜在能力は年と共に増えていく。
・ヒット商品は市場調査からは生まれない。、わくわくさせるものは商品提供者自身がわくわくしていないと生まれない。
・インナープッシュという衝動、欲求、憧れが生まれやすくなる。→解放型消費が生まれる。3つのEが必要。わくわくexcited 当事者になるengaged 元気になる勇気づけれられるencouragedが必要。
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○シニアビジネスについての研究・分析を行っている村田氏の著作。
○高齢社会を見据えた今後の“シニアビジネス”について、その定義から傾向、解決の方向性の提案などを解説している。
○シニアシフトの加速化とその流れに乗るという、今までの常識を取り払う必要性に言及。シニア市場の特徴を「多様なミクロ市場の集合体」と分析し、「ストック・リッチ、フロー・プア」という資産構成から消費への引き出し方等について、多様な例を紹介。
○今後のビジネスのあり方の一つの参考になる。
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既にシニアシフトの潮流はあり、今後は長期継続的に変化していく。新たなアイデアによる新市場の余地は大きい。
シニアたちが、サービスの受け手としてだけではなく、ある意味、どれだけ作り出していけるか、だろう。
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全体的なシニアマーケットの見立ては腹に落ちました。
可能性をどう切り出していけるか考える上で、その部分は参考になるかも。
大家族化の見立ては当てはまるのかは、少々疑問。
勉強になりました。