電子書籍
近くに居てもわからない人の心
2013/04/08 23:50
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投稿者:vbmasakazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物がそれぞれに強い個性を持っている。マンションは似通った人達の集まりと思っていたけど、そうとは限らない。色々な人が暮らしている。
人生は心の持ちようで楽しくも苦しくもなるのかな、と思った。
紙の本
いろんな人がいます。
2001/10/28 03:54
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投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とあるアパートで突然殺人事件が起こるところから話は始まる。その殺人を契機に普段では見られなかった他人の見えない部分が見えるようになり、また、見られるようになる。そういう状況下で主人公は色々なことを、普段目にすることのないであろうことを、目にしていく。一体人間にとっての幸せとは何なのか。それに主題をおいた作品です。ちなみに探偵ものではないです。
電子書籍
何となく
2013/03/19 11:10
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投稿者:swimmer - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいて。。以前読んだよう気がずーっとしていて
宮部みゆきの「理由」と錯覚してました。
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初めて長い小説を完読した。ストーリーはありふれた話だった覚えがあるけど、後残りが良い本だった。最高に好きな本の一つになった。
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この話は、ある主婦が殺されて…その主婦の家に隣接するマンション住人全員に疑いがかかり、住人たちはお互いがお互いに疑惑の目を向けた生活を始める。
あぁ〜こんな、人それぞれに潜む悪みたいなものに触れたら気が滅入る。
風邪ひいて寝込んでいる今はただでさえ落ち込みがちなのに。。
そう感じて、しまった!と思ったのだ。
人を尾行することで性的愉悦にひたる…
群集の中の孤独…
途中何度も気が滅入りそうになったけと最後まで読んだ。
彼の作品の中には、いつも目を引くような美女が出てくるが、(うーん)と唸るような言葉も必ず出てくる。
それは登場人物の台詞に乗せてあるんだけれど、
今回は76歳のお爺さんの台詞
”自分のためだけにしか生きてこなかった人が寂しいのは当たりまえだ”
私はどうだろう。
人のためと思ってやってきたことでも、突き詰めれば自己満足に過ぎなかったりする。
自信ないな。
だから時々寂しいのかな。
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世の中には、色々な性格を持った人がいるのだろうな・・まず、この本の率直な感想だ。
うるさくて有名な中年女性が殺されたことをきっかけに、マンションの住人たちの生活があらわになってくる。
住人たち、そして関係者が警察の取調べにあい、お互いを疑心暗鬼の眼で見るようになるのだ。
そして特に主人公の中年男性は、自分の無実を証明するために他の容疑者たちを尾行するようになる。
しかし、やがてそれが楽しみとなり・・・ちょっとアブノーマルだよな。
でも、少しわかるような気もする(笑)
尾行した人物の意外な行動・・人は皆、誰でも知られたくない一面があるのかもしれない。
ちょっとサスペンスの要素の入った宮本作品だった。
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感無量。
人は、一般にも、そんなに人気のある本ではないようだが、私の中では傑作だった。話の流れでちょいちょい出て来る名文。宮本輝ならでは。正直、話はなんてことないストーリーだった。だからこそ、感動したのかもしれない。何て事ない日常に探せば幸せはどこにでもある、のように。
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心をちっとも動かされなかった。
この人の作品が好きで、
一時期それこそ手当たり次第に読んだ。
この作品が好きではないのか、
それともこの人の書くものが
好きだと思えなくなったのか、
どちらなんだろう、と思う。
人物が薄っぺらく思えて、
そこから何も感じなかった。
「なにかにつけて、自分はひとよりも
こんなに幸福なんだって自慢したがる人と、
逆に、自分はこんなに不幸なんだってことを
自慢したがる人の二種類があるそうだよ」
「いまのぼくの幸福なんて、
他の誰にもわかりませんよ」
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なぜか、以前読んだことをすっかり忘れて
2回読んでしまった。。。
後半に入って、「あれ?前に読んだかも??」
と思い出した。
人の二面性がこれだけ丁寧に書かれていると、
いろいろ重たい。重たいけど、一気に読んでしまう。
一回目 2010年6月13日読了
二回目 2011年10月19日読了
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強引なところ(この人は昔からそうだった。最近気づいた)、ご都合主義のところもあるが、読み物として面白かった。人にとって幸福とはなんだろう。自分の子供のころ感じていた「幸福感」のくだりは、納得がいった。それが、損得の無い、本当の幸福感なのかも。
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登場人物に誰一人共感できなかった。
実際、あんなマンションには住みたくないな。
すごく人間くさい泥臭い小説だった。
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長らく読んでいた宮本輝さんの「人間の幸福」
やっと読み終わりました。
内容や展開とタイトルがどう繋がって行くのかが
中盤くらいまでは読めなかったのですが
最後までたどり着いてみると作者の言わんとすることが
分かってきたような気がします。
うちの母はよく夜に車で走っていると
こんなことを言っていました。
あの家一軒一軒にそれぞれの家庭があり、暮らしがある。
窓から灯りが洩れているのを見ると
その家族の生活を想像してしまう。と…
ひとつとして同じ家族の生活はなく、
ひとつとして同じ人生はなく、
当たり前なのですが人生感も価値感も恋愛感も性癖も違う
人間が何億とこの世で生きているのです。
だから幸福のあり方がひとりひとり違うのも当たり前なのです。
あなたは幸福という言葉でどんな風景を思い出しますか?
本当の幸福というのは目に見えるものではない、
その人の世界感の中での価値。
この話の中でダウン症で二十歳の娘を亡くした
喫茶店のマスターが言う。
「人間から誇りってものを奪っちゃいけない。
どんな人間にも誇りってものがあるんだ。
それを奪うのは、命を奪うのとおんなじだ。
でも、誇りってのは、少しでも正義をおこなわない人間には
無縁のものなんだ。」
そしてこの本の主人公は気づく、誇りと自尊心は違うのだと…
難しいテーマだが、幸福というものは一通りではないと、
人の数だけあるものなのだと。
それは他人には理解できないものであったとしても…
話の最後、主人公が外で仲間と酒を飲んでの帰り、
浮浪者に出会う。
浮浪者は家財道具を荷車に積んで犬を連れて通りかかり、
主人公は残った酒をこの男にやるのだが、
その様子は宛てもなくさまよっているのではなく、
明確に目的に向かってるという強さが感じられた。
とある。
まさにこれは各個人の幸福の感じ方の違いを
表しているのではないかと思う。
あとがきで作者がこう書いている。
これを書いているときに関西に震災が起き、
家族の無事を確認した後テレビを見つめていたら
奇妙な妄想のようなものに取りつかれたと…
地震は不慮の出来事だったかもしれませんが、
そのあとの救援の遅れは何か大規模な企みではないかと…
経済とテクノロジーの大国の指導者たちが、
何千人もの人々がいま死につつあるとき、
力強い行動を起こそうとしないのは、
その裏に何か企みがあるとしか考えられなかったのです。
~中略~
この国は民衆を侮蔑する国だと思いました。
これほど民衆から誇りを奪って平気な国はない、と。
そうすることで、国そのものの誇りさえも
売り払っていくのであろう、
いや、すでに売り払ってしまったといってもいいのかもしれない、と。
作者のこの時の怒りがこの小説を人間の誇りと正義という方向に
向かわせたようです。
読み進むと後半部分は何かを訴えかけるような力強さを感じたのもその為かもしれませんね。
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宮本輝は終わりに行くまではおもしろいのに、最後でちょっと拍子抜けしてしまうところがある。一人の中年女性の殺害事件が軸ですが、これはミステリー、というものでもない。人間ドラマを描いている、という方が正しいかな。
前半と後半で色がだいぶ違います(阪神大震災の影響とか…)。
説教くさいと言えばそうだけど、喫茶店のオーナーのくだりはなんとなく好きです。
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この作家の小説を読むのは初めてだったが、正直言って最初に読む作品ではなかった様な気がする。
とても人間臭い部分が書かれていて面白いには面白いが、どこか釈然としない所が残ってしまう。
ただ作品を読みながら、作品とは別に自分の幸せってなんだろうかと考えた。
些細な事にフゥッと気がほぐれ、少しいい気持ちになる。そんな事の積み重ねが幸せなんだろうな。
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さえない主人公の住むアパートの隣人がバットで撲殺される。アパートの住人それぞれに動機がありそうで、殺人事件をきっかけに住人たちの知らない顔が見えはじめる。
隠してるつもりじゃなくても、普通ひとって、いろんな面があると思う。私の知っているあの人も、私の知らないあの人だったりするよね。