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三千枚の金貨(下)
著者 宮本輝 (著)
斉木(さいき)たち三人の男に、謎に拘(かか)わる女性・室井沙都(むろいさと)を加えた四人は「宝捜し」を進めていき、和歌山の地に辿り着く。その過程で、金貨を埋めた男・芹沢由...
三千枚の金貨(下)
三千枚の金貨 下 (光文社文庫)
商品説明
斉木(さいき)たち三人の男に、謎に拘(かか)わる女性・室井沙都(むろいさと)を加えた四人は「宝捜し」を進めていき、和歌山の地に辿り着く。その過程で、金貨を埋めた男・芹沢由郎(せりざわよしろう)の数奇な人生が、彼らの前に浮かび上がる。闇の世界に君臨した芹沢の哀しい思いと、満開の桜の花のイメージに突き動かされた人間たちの縁(えにし)。金貨が語る膨大な物語の結末で、彼らが手にできたものは何だったのか。
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紙の本
謎解きものではなく不幸な環境に育った人間の生き方を問う、小ぶりながらも叙事詩といった風情の作品。
2016/11/10 12:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎解きものではなく不幸な環境に育った人間の生き方を問う、小ぶりながらも叙事詩といった風情の作品。前半は本題に関係ない話が延々と続き、流石の文筆力で読ませてはくれるものの、実にいらいらさせられる。後半に入った途端に本題となり一気に展開するのだが、これも数10ページで突然失速。その後もスリリングな展開はチョコチョコと出たり引っ込んだりで、そのまま物静かな余韻をもった結末へと至る。味わい深いといえばそのとおりだが、もう少しテンポよく盛り上がりと謎のひねりも欲しかった。
紙の本
「価値」とは何かを問う
2013/10/29 10:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻の書評に、本作品は「価値観」をテーマに書かれた物ではないか、と書きました。今作品を通して読み終わり、やはりその感触を強く持っています。「三千枚の金貨」という分かりやすい、「金銭的な価値」を物語の真ん中にドンと据えて、さあこれが人の人生に置いてどれほどの「価値」があるのかと問いかけてくる感じ。
この下巻では、その三千枚の金貨に纏わる人々の挿話がいくつか入ってくる。どの人生も波乱万丈で、色濃く描かれている。人の幸、不幸が対象的に描かれる事で、真の「幸福」について考えさせられる。そして主人公達の人生も、またそれなりに波乱万丈で独特。その主人公達が、纏わる人々の関係をひも解いて行く事で、ついには三千枚の金貨の在り処にたどり着く。そして彼らは、大変価値のある物を手に入れる事になる。それは一体、金貨なのか、それとも他の物なのか。
現代社会の「価値観」を問う一冊と思います。もう一度自分の人生と、価値観について考え直す良いきっかけになりました。
紙の本
三千枚の金貨(下)
2013/06/04 18:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よっしー - この投稿者のレビュー一覧を見る
上下通し評として。「三千枚の金貨」という題名、また、帯には、そのありかの探索を巡っての争奪戦を匂わせるかのような文言。いずれもはずれであり、いささか買わせる為の創作と不満が残る。中央アジアの旅とゴルフ考は、それなりに面白く興味もあったが、ゴルフ経験のない読者には”ちんぷんかんぷん”だろう。既読評価の高評価を参考に購入したが、残念な結果と。