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ビジネス難問の解き方
著者 唐津一 (著)
国際競争から組織内の利害対決まで、ビジネスの現場では、会社の浮沈にかかわる大小さまざまな難問に直面する。しかしどこかに必ず問題解決の糸口はあるものだ、いかに対策をたて、ど...
ビジネス難問の解き方
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ビジネス難問の解き方 壁を突破する思考 (PHP新書)
商品説明
国際競争から組織内の利害対決まで、ビジネスの現場では、会社の浮沈にかかわる大小さまざまな難問に直面する。しかしどこかに必ず問題解決の糸口はあるものだ、いかに対策をたて、どう決断するか。大切なのは思考の手順である。本書は、日本経済や企業経営の難局に際して、常に卓越したアイデアを提供してきた筆者の、問題解決の方法論である。主な内容は、「情報戦を制する」「アイデアを設計する」「決断の方法」「IT時代の落とし穴」などの見出しが並ぶ。中身を読めば、「データは実態の一部にすぎない」「売上げよりもシェアの独占を」「交渉を制するのは次善策しだい」「その道のプロほど目的を見失いやすい」など、その発想、視点には、現状打破のヒントが隠されている。目先の状況に振り回されるマスコミや識者を、独自のデータをもとに論破していく辛口評論は健在である。問題解決の基本原理から具体的方法論までを豊富なエピソードを交えて提示する。
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紙の本
「仮説検証型思考」の欺瞞
2004/05/27 08:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:13オミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんかこう言いたいことって最終段落にあるじゃない? 新書系の本は論理的にそう構成されてるのが普通。起承転結でね。ところがこの本は尻すぼみだった。伏線が張られてゴールに向かって集約していくっていうのが全然ない。盛り上げといてフェードアウトだよ。
5/22〜25までの間に1000件以上。そのうちの3分の2は「総理に感謝すべきだ」「5人の帰国について喜びの言葉がない」などの批判であったという。これは北朝鮮拉致被害者支援組織「救う会」などに電話やメールで寄せられた意見だそうだ。そうした批判に対する支援組織の見解は「総理に敬意を表し、帰国に喜びを表したが、ほとんど報道されなかった」というものだった。あたしも総理の北朝鮮訪問後の報道で、支援組織の方々が「最悪の結果だ」「問題の先送りだ」「子どもの使いだ」と言っているシーンを見た。そのとき私も、ちゃんと総理のことを評価した上でそういうこと言わないとぉと確かに思った。
本書の中ではそうしたマスコミの報道姿勢を「仮説検証型思考」の欺瞞と呼んでいる。あらかじめ何らかの仮説を立てておいて、その結論に符合する事例や数字ばかりを集めて、これだけ証拠があるではないかと突きつけるやり方だそうだ。今回の報道はまさにそれだった。総理批判という仮説から、その部分だけを誇張して報道するというマスコミの姿勢が招いた。それにしてもマスコミの情報ってほんと信じちゃいけないんだね。2段落に書いた1000件以上とか3分の2という情報すら疑わなくちゃならなくなる(笑) 筆者は仮説検証型思考の欺瞞に陥らないためには現場現物主義でいかないとダメだというようなことを最終的には言っている。でも、全員が全部の事象に関して現場に行って現物を見るなんて出来ないから、やっぱマスコミに頼らざるを得ないよなー。信じるしかないよなーと思ってしまった。
曽我ひとみさんの夫であるジェンキンスさんの件も詳しい報道はなく、彼が日本に家族と今回これなかったのは総理の交渉の下手さ加減を原因とするように思われがち。彼は在韓米軍時に北朝鮮に渡り、曽我さんと結婚し子どもをもうけた。アメリカ当局としては軍法会議の訴追対象だ。日本で言えば連合赤軍と同じ。怖くて日本にこれるわけがない。アメリカにとっ捕まってしまうかもしれないからね。そうした背景説明がマスコミによってほとんど語られていないし。
本書は素晴らしく刺激的な内容だ。「品質を上げれば原価が下がるからくり」「サイバネティクス理論」「対米黒字の最大の原因は消費財ではなく資本財だった」などがふんだんな証拠とともに語られる。
特に彼自身が日本経済復興のために様々な活動をして実績を挙げていることが説得力を大幅に増加させている。現在は本当の不況でないことを個人消費の移り変わりで彼が述べている部分がある。しかし、個人・法人の借金について全く触れていないので、この点では仮説検証型思考に陥っているよ唐津さんと言いたいが。
題名は解き方とあるが、要求している水準はグローバルすぎて高い。今度は要求水準を下げて理論を具体化した形で説法してもらいたい。