紙の本
どうしても・・・
2018/05/08 07:15
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投稿者:ぽんぽこ仮面 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みながら映画の場面が頭に浮かんでしまうけど、それでも読みごたえはあると言えます。脳みそがないはずなのに結構考えてたり、勇気がないはずなのに結構勇敢だったり、突っ込みどころも多いけどそれも含めて楽しめます。
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オズはじまりの戦いの予習で読んでみました。
約100年前に作られた不朽の名作。
ケシの花畑で眠ってしまうドロシーを描いた表紙も素敵。
オズの国の地図はこれがわかりやすい…
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/8e/Map-of-Oz.jpg
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カンザスの大平原のまんなかから大竜巻で家ごと見知らぬ土地に飛ばされたドロシー。ヘンリーおじさんとエムおばさんが待つ故郷へ戻りたい一心で、どんな願いも叶えてくれるという偉大なる魔法使いオズに逢いにエメラルドの街を目指す。頭にわらの入ったかかし、心臓がないブリキの木こり、勇気がほしいライオン。仲間とともに困難を乗り越える一行の願いは叶えられるのか?
『オズ はじまりの戦い』を観ようか迷って、とりあえず復習がてら新訳版を読み返しました。なんていうか、すごく童話らしい童話だと思うのに、どこか童話らしくない、不思議な話だと思います。主人公たちは目的のために何でもやっつけちゃうんだけど、実は最後に求めるものはオズからもらえない。すでに彼らは脳みそ、心、勇気を持っているから。ドロシーの願いだけは魔法が出てくるけど、それ以外はみんなそれぞれ旅の中で得ているんですよね。目に見えないものについて考える良書だと思います。しかしオズの魔法使いってシリーズ化してたんだ、知らなかった・・・。
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映画を観て、再読したくなった。
この作品がとても大好きだった時期があった。
久しぶりに読んで、記憶が薄れていた部分が多くて驚いた。
こんなにあっさり物語が進んだっけ? という思いになった。
ドロシーとかかし、ブリキのきこり、ライン、犬のトトの仲間たちがちぐはなのにお互いを認め合って旅をするのは、やはり微笑ましい。
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大竜巻により家ごと見知らぬ土地へ飛ばされたドロシー。ドロシーは元いた土地に戻るため、偉大な魔法使いと言われるオズに会いに行く。
道中で脳味噌が欲しいカカシ、心臓が欲しいブリキの木こり、勇気が欲しいライオンと出会い、オズにそれぞれの願いを叶えてもらうべく仲間になる。
この話は、訳者あとがきにもある通り、それぞれ望む物は内に秘めていながらも、冒険をしてみてやっとそれに気づく、つまり望む物は以外と身近にあるという教訓なのだろうと思った。
オズが何の魔力も持たないただの人間で、しかしそれぞれの望みを叶えるきっかけを与えてくれるというのが良かった。
オズのペテンな行為を信じ切って、カカシ、ブリキの木こり、ライオンは自信を手に入れ、最後にはそれぞれの居場所を得た。
全体的に何とかなるさという雰囲気で、めちゃくちゃな部分も楽しかった。
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古典。長い時を経てもなお読まれてる作品にはそれだけの含蓄がありますね。
様々なテクニックが凝らされた昨今の小説のような面白さはもちろんないけども、キャラクターから滲み出る人柄、ユーモアと皮肉、不思議な世界観などなど。面白かった。
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わかりやすいテーマを持ち、終始明るい雰囲気で進む物語であった。
設定の良い意味での不徹底さと大人子供をはじめとした境界の曖昧さから、考えるとはどういうことか、また心とはなんなのかといった疑問を説教がましい形でなく伝えている、まさに現代のおとぎばなし「ふしぎなおはなし」であると感じられる。
それでいて、覚えておきたいような言葉や小気味良いフレーズも数多く登場する。
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もうすぐ3回目のウィキッドを観に行くので、今度は角川で再読。
改めてよむと、自分には足りないものを求めてオズに向かった彼らには実は脳味噌も心も勇気も最初からたっぷりもっていたな、と。要は自らをきちんと見つめ気付くことが出来るかどうか?そして、信じる人の言葉行動というのは予想以上に大きな力を持つということ。
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柴田元幸氏の翻訳が読みたくて手に取った。アメリカ文学の特徴としておっしゃっていたことを頭の隅に置きつつ読んだ。
非現実的であるとは感じなかった。確かに登場動物がしゃべるなどファンタジーな要素を持っているが、立ち塞がる障害に対して、冷静に対処しているからだ。ドロシーだけ現実的な願望を持っていたことも印象的だった。魔法の世界であるけれども、どこか現実味があって面白い。訳者あとがきで、訳者は『オズの魔法使い』と『不思議の国のアリス』を比較している。「アメリカ的」がどういうものなのか確認するための手がかりとして、そちらの作品も読みたいと思う。
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冒険としてはどれも呆気ない。しかし、オズの正体がバレる場面、旅をする意味については、十分すぎる示唆がある。
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壮大なタイトル詐欺。
竜巻のせいで魔法の国に飛ばされたドロシーと、カカシ、ブリキ男、ライオンの愉快な仲間たちで送るファンタジック・ヒーローズ・ジャーニー。
非常に面白かった。不朽の名作である訳が分かった。愉快で変わった仲間たちとの冒険譚でありながら、『青い鳥』のような寓意性も持っている。また様々な困難を全員の協力で打開していくところが非常に素晴らしい。ストーリーは『桃太郎』に似たところがあるが、『桃太郎』よりも困難に工夫が見られる。
あらすじ
カンザス州に住む少女ドロシーは愛犬トトと一緒に迫り来る竜巻に備え地下室に逃げ込もうとした。だがトトがベッドの下に逃げ込んだせいで、家ごと竜巻に飛ばされ一緒に暮らしていたおばさんたちと離ればなれになってしまう。ドロシーたちの家が落下したのは、魔法の存在する不思議な世界の東の国の魔女の家の上だった。
偶然、東の国の魔女を退治したドロシーを、北の国の魔女は歓迎する。カンザスに戻りたいなら偉大な魔法使いであるオズの魔法使いに会いに行けば良い、とアドバイスを受け、ドロシーは東の魔女の銀の靴を鹵獲し、トトと共にエメラルドの街に向かう。途中、脳みそがないことを気に病んでいるカカシ、生身の肉体を失い心臓を取り戻したいブリキ男、百獣の王としての勇気が欲しいライオンと出会い、共にオズの魔法使いに願いを叶えて貰うため、一緒に旅をし始める。艱難辛苦を乗り越え、エメラルドの街についたドロシーたち。オズと謁見することはできた。だが、オズは欲しいものの代償として西の悪い魔女を退治してくることを要求する。ドロシーたちは西の国へ、悪い魔女退治に向かう。だが途中で空飛ぶ猿に襲われ、仲間はバラバラになりドロシーとトト、ライオンは魔女に捕らえられてしまう。魔女に奴隷にされたドロシーだったが、偶然魔女の弱点である水で攻撃することに成功し、魔女を退治する。西の国を魔女から解放したドロシーは、仲間を再び集めエメラルドの街に戻る。だがオズと再び謁見し、判明したのがオズが偉大な魔法使いでもなんでもないただの人間だということだった。詐欺師のオズはなんとかカカシたちを騙すが、ドロシーの願いだけは叶えきれず、一人気球で魔法の国から脱出する。
悲しみにくれるドロシーは、南の国の魔女ならば何か知っているかもしれない、とアドバイスを受け南の国へ向かう。他の面々は皆、手に入れたと思い込んだ大切なものの力を発揮しつつ、ドロシーをサポートする。南の国に着いたドロシーに、魔女は銀の靴を使えばすぐに帰れることを教える。
『オズの魔法使い』というタイトルだが、オズの魔法使い自体は何の力も持たない詐欺師である。これは冷静に考えてみればすごいセンスであり、『ドラゴンボール』というタイトルなのにドラゴンボールに神龍が宿っていないようなものである。だが「ドラゴンボールは願いを叶えてくれない、願いは自分で叶えなければ駄目だ」、といった寓意的メッセージの提示で物語が終了する訳でもない。オズがただの人間だと知ったドロシーは、自分の足で更なる可能性に賭け旅に出るのだ。この行動力の提示が素晴らしい。口先だけではなく、登場人物��行動してみせる点に好感が持てる。メインのキャラクターである、ドロシー、カカシ、ブリキ男、ライオン、トトは桃太郎と犬、猿、雉のような関係だが、上下関係がない。桃太郎は黍団子で動物たちを雇うが、ドロシーは共通の目的地を持っているため、一緒に旅をしているのだ。古くからある『桃太郎』に比べ、旅の動機がかなり現代的である。現代作品では『ONE PIECE』に近い形でつるんでいる。またそれぞれのキャラクターが求めるものは「帰郷」、「知能」、「感情」、「勇気」と別々であり、隣の芝が青く見えるだけで、大したものではないと諭し合うこともあるが、互いに願いを尊重し、協力して旅をする。作中では空飛ぶ猿が存在し、『アベンジャーズ』では敵に洗脳されたホークアイたちをニックが空飛ぶ猿に喩える。これは暗にアベンジャーズたちが『オズの魔法使い』の主要メンバー、ドロシーたちと同じように、異なる目的を持ちつつも協力し合う仲間であることを暗示しているのだろう。そういう意味ではいがみ合いが少ない分、ドロシーたちはヒーローたちよりも互いを尊重していると言える。各キャラクターに関しては、心優しく面倒見の良いドロシー、知恵がない分頑張って頭を使うカカシ、心がない分命に気を使うブリキ男、勇気がなくても仲間のためやる時はやるライオンなど、魅力的なキャラクターが揃っている。皆、自分に何かが欠けていると知りつつも、欠けた何かを補うために真剣に行動している。その克己心が少年漫画的であり、非常に魅力的だ。
ストーリーはエメラルドの街が終着点ではない、という意外性を持っているものの、ブリキ男の婚約者の伏線が回収されなかったのが残念だった。だが冒険自体は工夫あり協力ありで非常に魅力的である。現代でも通用する冒険譚としてのクオリティを保っていた。
世界観は街並みの色合いが素晴らしい。エメラルドの街で有名な作品だが、それ以外の場面も非常に独創的かつ幻想的で魅力的である。
テーマは前述の通り『青い鳥』に似た寓意である。幸せは近くにある、というテーマが『青い鳥』ならば、望むものは既に持っている、というテーマは『オズの魔法使い』だ。だが厳密に言えば既に持っているという言い方には語弊がある。主要キャラクターは皆、欲しいものがあるが持っていないことを自覚している。自覚しているが故に、持っていないという欠点を補おうとする。補おうとする努力こそが、欲しいものを得ることに繋がる。主要キャラクターは皆、この境地に至っているため、皆既に欲しいものを持っているようにみえるのだ。重要なのは「ないからこそ気をつける」という精神である。
文章は情景描写が素晴らしい。
台詞はキャラクターの言い回しが良い。
総合的に見て非常に素晴らしい小説だった。楽しい冒険譚として、非常に引き込まれる魅力を持っている。
キャラクター:☆☆☆☆☆
ストーリー :☆☆☆☆
世界観 :☆☆☆☆☆
テーマ :☆☆☆☆☆
文章 :☆☆☆☆
台詞 :☆☆☆☆
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「不思議の国のアリス」は苦手でも、
こちらは好き。
高校1年時に、英語版を授業で使った。
カンザスの大平原のまんなかから大竜巻で家ごと見知らぬ土地に飛ばされたドロシー。ヘンリーおじさんとエムおばさんが待つ故郷へ戻りたい一心で、どんな願いも叶えてくれるという偉大なる魔法使いオズに逢いにエメラルドの街を目指す。頭にわらの入ったかかし、心臓がないブリキの木こり、勇気がほしいライオン。仲間とともに困難を乗り越える一行の願いは叶えられるのか?柴田元幸の新訳による不朽の冒険ファンタジー。
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実は、ストーリー知らず。30過ぎてはじめて読んだ。
弱いのに強いライオンに、心がないのに心優しい木こり、脳みそがないのに賢いカカシ。
古典は、やっぱり残るだけの魅力があるから、後世に残っていくんだな、と。
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自身の短所は、実は長所でもある。
短所と思う理由は、自身が求める基準が非常に高いから。
劣等感こそが成長を促すエネルギー。
そんなことを教えてくれます。
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今さらきちんと読んだ。オズの魔法使いに会うのがゴールかと思っていたが物語半ばでそれは叶えられ,では西の国の魔女を倒すのが真のゴールかと思えばそれもまたすぐに達成,この物語はどこへ行くのだろうと。誰しも欲しいと願っているもの(賢さ・心・勇敢さ等)は気づかぬうちに手に入れているのか。