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山霧 毛利元就の妻 上
著者 永井路子 (著)
上下巻累計100万部超えのベストセラー長編歴史小説! 小領主から名将へ駆け上がる元就を支えた妻――。16世紀初めの戦国時代。土豪たちがひしめく中国山地の小領主だった毛利元...
山霧 毛利元就の妻 上
山霧 毛利元就の妻 新装版 上 (文春文庫)
商品説明
上下巻累計100万部超えのベストセラー長編歴史小説! 小領主から名将へ駆け上がる元就を支えた妻――。
16世紀初めの戦国時代。土豪たちがひしめく中国山地の小領主だった毛利元就のもとに、<鬼>といわれる吉川国経の娘が輿入れした。権謀術数うずまく乱世にあって、ふたりは支え合いながら否応なく戦国の夫婦として生きていく。やがて元就は頭角をあらわしはじめるが……。NHK大河ドラマの原作となった長編歴史小説の傑作。
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紙の本
馴れ合わない戦国夫婦
2019/12/19 22:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pinpoko - この投稿者のレビュー一覧を見る
永井路子の作品で読んでいないもののうちのひとつだったが、戦国ものでありながら女性史にまで広がりをもつ作者の広い視野にいつもながら感服した。
成功者はその結果ではなく過程で評価されるべきであり、毛利元就がまだ安芸の国人領主(最初はその一族の一人でしかなかった)であった初期の頃から領内、家中、同列の国人たち、大内・尼子といった大勢力までを向こうに回して智略の限りを尽くして生き残ってゆく様がまさに「ザ・戦国」とでもいいたいくらいの迫力だ。
本当にこの時代に生き残るのは大変で戦だけでなく、常に周辺への目配りを怠らず機をとらえてものにしなければならない。そのためなりふり構わぬ冷酷さばかりがこの時代の特徴のようにも思われるが、その中でも元就はそのような己を冷徹に見据える眼ももっている武将として描かれている。そして幼いころから身内に次々死なれたため、孤独で容易に他人を信用しない。それは妻の「おかた」との関わりにも現れていて、彼女の生家やその背後に控える尼子勢力の無言の圧力から、常にすべてをさらけ出さない。そして「おかた」の側もそのへんをよく理解しているため決して最後までは元就の内面に踏み込まない。こういう常に緊張感のある夫婦関係というものが、この時代の夫婦の限界であり、またある意味では絆を強くもするのだろう。
上巻はまさにつぶすかつぶされるかの息詰まる展開の連続でこちらの心も休まる暇もない感じだが、その中で時に引き、時に軽口でいなし、言葉以外で意思疎通を図る二人の関係がとても魅力あるものに映る。
紙の本
大河原作
2015/09/18 11:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しましま - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHK大河ドラマ毛利元就の原作小説。山奥の小領主から中国地方の大大名にのし上がった元就が、妻に対してはぼやきまくっているのが印象的。
紙の本
ぼやきの元就
2021/04/29 10:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔のNHK大河の『毛利元就』の原作とのこと。昔見て面白かった記憶があり、読んでみたいと思いました。元就とその妻を中心に書かれているのが特徴。当初は小国で、尼子家や大内家といった強国の間で懸命に生き延びようとするところから始まった毛利家。その中で、慎重な性格で、上手くいっていても、妻にぼやきまくる元就。その元就と妻の会話のやりとりがほのぼのとしていて、戦国時代小説らしくないところが良かったです。しかし、最後の展開はやはり戦国時代。下巻が楽しみです!