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物語 朝鮮王朝の滅亡
著者 金重明 (著)
朝鮮では17~19世紀にかけて,朴趾源・丁若ギョンら実学者たちによって,新しい世を準備する構想が発表され,近代化がめざされた.しかし,列強ひしめく中でそれは挫折し,朝鮮は...
物語 朝鮮王朝の滅亡
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物語朝鮮王朝の滅亡 (岩波新書 新赤版)
商品説明
朝鮮では17~19世紀にかけて,朴趾源・丁若ギョンら実学者たちによって,新しい世を準備する構想が発表され,近代化がめざされた.しかし,列強ひしめく中でそれは挫折し,朝鮮は日本の植民地になった.このような過酷な時代とそこに生きた人々を描きながら,朝鮮と明治日本の関係の実像にせまる.エピソード満載の歴史物語.
目次
- 目 次
- はじめに
- 第一章 近代朝鮮の前夜――実学者たちの構想
- 1 英正時代――朝鮮王朝中興の名君
- 2 硬直化した朱子学に叛旗をひるがえした実学
- 3 地球は丸く、自転している――洪大容
- 4 すべての学問は民を豊かにするために――朴趾源・朴斉家
- 5 役に立たない学問は死んだ学問である――李〓・丁若〓
- 6 洗礼を受けた士大夫――キリスト教の浸透
著者紹介
金重明 (著)
- 略歴
- 1956年生まれ。小説家。97年「算学武芸帳」で朝日新人文学賞、2006年「抗蒙の丘」で歴史文学賞受賞。ほかの著書に「13歳の娘に語るガウスの黄金定理」など。
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紙の本
朝鮮とはどんな国だったのか
2022/02/26 21:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いて座O型 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大国に翻弄された結果、最終的には日本に併合された李氏朝鮮は、諸外国の干渉を招く前はどういう国だったのか、そしてどういう経緯で自主独立の道を失っていくのかを描く。
国の安定と統一性の維持のため、様々な改革が折に触れ行われてきたものの、結局は党派抗争が繰り返し起こり、諸外国が来るようになってからはそれが各国の動きとも結びつき、開国の遅れもあって、強国の谷間へ落ち込んでいってしまう、どうしようもない感が、歴史的事実とともに冷徹に記述されている。
紙の本
難しい
2019/03/13 13:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2011年、新刊本の時に購入して以来、本棚に収まっていたものを日韓関係が思わしくない状況下、手に取り、読むことにした。朝鮮王朝の歴史、滅亡、日本の併合までを描く。著者が自慢するように読みやすくてわかりやすい。一度は書いてみたいという著者の希望が達成できたようだ。
著者は在日2世の作家である。この本とともに、同じく在日の研究者趙景達の「植民地朝鮮と日本」、「近代朝鮮と日本」、山辺健太郎の「日韓併合小史」も読み進める。趙景達氏の本では儒教的民本主義、民本主義(教化主義)と日本の規律主義(法治主義)の対立等が骨格として論じられている。当時の置かれた世界情勢の影響を受けた政治力学の結果とは言え、朝鮮半島が日本や日本人に苦しめられた一時代の記憶は、民族的記憶として消失しえないだろうか。
近代の150年余りの朝鮮半島と日本の関係だけでなく、長い歴史的な関わりが複雑に交錯しているようでもあり、歴史認識の違いがすんなり解消することも難しく、両国間で協調的な明るい将来展望が拓かれるとは思えない、と強く感じた。