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ミザンセーヌレンダリング [映像コンテンツ制作のクリエイティブテクノロジー/第8章]
著者 金子満
ミザンセーヌとは本来舞台用語で、ステージの上にどんな装置をおき、どこに俳優を配し、どんな照明をあてて、観客にどんな動きを観てもらうのか、という総合的な作業の総称である。...
ミザンセーヌレンダリング [映像コンテンツ制作のクリエイティブテクノロジー/第8章]
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商品説明
ミザンセーヌとは本来舞台用語で、ステージの上にどんな装置をおき、どこに俳優を配し、どんな照明をあてて、観客にどんな動きを観てもらうのか、という総合的な作業の総称である。その本来的な意味に忠実であったフランス映画はスタティック(静的)な画面作りが多く、クレーン、移動車両、ハンドヘルドカメラ、スタント、特殊映像効果などを開発して、舞台にないダイナミック(動的)な画面作りを行うアメリカ映画とは対照的である。日本はどちらかというと静的な画面作りが多く、コンテンツの進展はせりふが中心である。
映像コンテンツのミザンセーヌは、スタッフやキャスト全員がそれぞれの力を出し合い、それらをディレクターが一つにまとめて雰囲気をつくりあげるものだ。テレビのチャンネルを回しながら、ごく一部分のミザンセーヌを観ただけで、その映像コンテンツが面白いものか、自分が見たいものかが判断できるということがよくあるが、これはミザンセーヌの機能や、それがうまく機能しなかった場合の怖さを如実に物語っている。映像コンテンツの制作は9段階に分類され、さらに50種類の作業要素があるのだが、そのどこかに手を抜いた部分とか、全体のコンセプトと異なる部分があると、観る人はその部分を無意識のうちに嫌う。そして全体の印象を聞かれると、その嫌いな部分の印象を口に出してしまう。
本書では、映像コンテンツをつくる側が行う雰囲気づくりはすべてのスタッフとキャスト一人ひとりが、その作業に対してどんな貢献が必要なのか、それをどう行うのか、そして、完成した映像コンテンツを観る側がさまざまな環境で、どんな反応を示し、どんな印象をまだ観ていない人たちに伝えるのか、などを要素別に分析し、迅速にコンテンツに反映させる手法を解説している。
目次
- 本書の説明
- はじめに
- 第8章 ミザンセーヌレンダリング
- なぜ「何となくいい」、「何となくつまらない」のか
- 8-1 ミザンセーヌとは
- 8-2 ミザンセーヌの構造
- 8-3 ミザンセーヌの失敗例
- 8-4 これからのミザンセーヌ
- 8-5 ミザンセーヌの内容と作業の実際
- おわりに
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