紙の本
80年代テイスト
2015/11/20 22:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:foxtail - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルは悪い意味です、かなりセンスが古いです
サイバーパンクの頃ならまあなのかも、今時これでは…
大原まり子の劣化版かな
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一気に読了。第一回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞の本作、期待を裏切らない面白さ。グレッグ・イーガンの「ディアスポラ」を彷彿とさせるが、日本型ディアスポラというか、最先端の宇宙論、物理学を下敷きにした世界感だけど、ラノベ的ストーリーを挟み込みつつ、しかしラノベ的まったり文体ではなく、きっちりした翻訳SFのテイストという、珍しいバランス感覚の作品。次の作品にも期待したい。
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S-Fマガジン2014年1月号に第一部のみ掲載されていたので、続きが気になって手に取りました。
読了してまず思ったのは、タイトルの付け方が巧いなぁと。
リーダビリティに富んだ読み手を飽きさせない筆力でぐいぐいと物語に引き込んでくれる。
思いもかけない展開になっていくわ、なんとも言えない読後感を残すわで、色んな意味で凄い作品だなと思います(良い意味で)。
読み始めと、読後の印象がここまで変わる小説というのも面白い。
あんまり人には勧めにくいけど、個人的にはとても良かったです。
時間を置いてまた再読しようと思う。
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AIが人格を与えられ宇宙探索するが、人間の頃の記憶、過食症の恋人「みずは」に悩まされる。
SFだけどホラーのようなストーリー。特にDという生命を生み出しコントロールしたり、AIである自分をコピーして分裂したりとなかなか怖い。
後半はテンポアップし過去が次々と発覚していき、オチも面白かった。
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作者の理知と(片寄らない)現代的センスが現れた文章がとても好きだ。物語としては、ただただ逃避し続ける主人公という、そこにさらに大きな構造を求めるのは良くないことなのか。
「皆勤の徒」に次いで今年読んだなかで面白かったSF。年末は良いSFを読めた。
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探査船に積まれたAIが、自身が人間だった頃の過食症の恋人の幻影に悩まされながら、数万年に渡り宇宙を漂うお話。他愛のない日常の記憶とハードSFな展開が交錯する様は、一人セカイ系とでも言えましょうか。システム用語や量子論的概念が何の注釈も無しに乱れ飛ぶあたり読む人を選びますが、一人称の軽妙な語り口はラノベのような敷居の低さがあり、引き込まれます。
また、主人公がヒマつぶしと称して繰り出すあれやこれやはAIや探査機の概念をとっくに凌駕していて、「そんなことやっちゃうんかい」と、翻弄されつつもツッコミを入れながら読んでしまいました。
妙な感慨深さと切なさと恐怖の入り混じった読後感は、さながら良質のホラーのようです。
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面白い!
ほぼ独り言で思索的な話なのに、ここまで引き込まれるとは。
あてもなく何千年も一人でいればそんなもんかもなあ、と思う。
みずはの記憶がうっすらと哀愁を添えていて、切ない。
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「それはあなたです」
みずはの「飢え」を一歩退き、醒めた眼で見ていた筈の透は永い時の中で彼女の記憶に蝕まれ、いつしか雨野徹は単なるみずはの共鳴器に成り果てる。これがストーカー小説だというのは適切だろう。ハードSFかと言うと、色々な小道具について擬合理的な説明がついているとは言い難いが。永遠を生きる知性は果たしてまともな精神を保っていられるのか、その問いかけに空恐ろしい解を提示している物語。
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ベースはゴリゴリのSFなのに、その一方で主人公の語る学生時代、過食症で依存症の低身長ぽっちゃりメンヘラ彼女との恋愛の記憶が生々しいし痛々しい、なんとも不思議な食感のSF小説でした。表紙がスイーツな宇宙でかわゆかった。宇宙と個人の精神の質量は果てしないのかなぁ、などと思いました。
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読む前は表紙のイメージから、宇宙を舞台にした甘いラブロマンスを想像していた。いま思うと何でそんなふうに考えてたのかよく分からない。
まさか魑魅魍魎と戯れながら餓鬼に追いかけられるサイコホラーだとは思ってもみなかった。
退屈と飢餓と逃避と諦観。
読んでいると心に湧き上がってくる、生々しい「厭わしさ」「うんざり感」はある意味凄い。
読後の何とも言えない胸やけ感を持て余す。
かなりマニアックなSF要素が詰まっていて、話の構想をちゃんと呑み込めた気がしなかったので、いずれ完全に消化すべく再挑戦してみたいという思いもある。
分裂と統合の繰り返しでアレが増幅していくところは非常にゾクゾクきた。
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読んでて日本語がわからない。テーマが整理されていないし、言葉も整理されていない。思春期の子を見ているようです。魅力はあるものの私はもう少し落ち着いている方が好みです。
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それをSFでやらなくても…と思いつつ、甘ったれ系の普通っぽい女の子の依存ぶりが依存先の人間の頭の中で宇宙を飲み込むレベルに肥大していくのは怖すぎた。SF的な言葉や用語がわからなくても十分楽しめる恐怖小説だった…。(内外自他どっちの意味でも)依存的性質について困ってたりすると、もうどこまでも逃げ切れない希望の無さ。個人的には恐怖小説として好み。休憩本にすると前後を見失ってちっとも進まなかったので、一気読みに。
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無人探査機に搭載されたAI-雨野透。退屈な日々。思い出す-地球に残した彼女「みずは」。彼女はひたすら求める。食、愛、優しさ。
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ハヤカワSFコンテスト第1回受賞作。
円城氏の「バナナ剥きには最適の日々」に出てくる人工衛星のAIのモデルが過食症の彼女を抱えた研究者だったら、こうなるのかもしれない。というのが初めて読んだ感想。
結局、落ちはよくわからん。
SF的な用語は考証不足かもしれず。なんか違和感がちょこちょこありました。
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人格をコピーしたAIを搭載した宇宙探査機が宇宙を旅する話。
序盤は暇つぶしに自己改造したり、人工知性体を作ったりする話。そんなミニエピソードが続くのと思いきや、元人格と依存症の恋人の「飢餓」を軸に、宇宙規模の崩壊が始まる。
技術レベルや、話の規模がどんどんインフレしていく様子と、元人格の話がうまく組み合わさるところが良い。