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神州日月変(下)
著者 栗本薫 (著)
妖気あふれる伝奇ロマン、大波乱の完結編! 美女隠しを追う同心・古河雷四郎の周辺には、妖術使いの乱月斎、鳥追いの美女、謎の老人日輪道人らが見え隠れに出没する。百鬼夜行の伏魔...
神州日月変(下)
神州日月変 下 (講談社文庫)
商品説明
妖気あふれる伝奇ロマン、大波乱の完結編! 美女隠しを追う同心・古河雷四郎の周辺には、妖術使いの乱月斎、鳥追いの美女、謎の老人日輪道人らが見え隠れに出没する。百鬼夜行の伏魔殿で待ちうけるものは……(講談社文庫)
目次
- 其之七 これよりいよいよ佳境に入る物語 平野道へと集まる人びと
- 其之八 平野の国は満月の夜 百鬼夜行の玄武城のこと
- 其之九 波乱あいつぐ伏魔の城に獣人、女怪、入り乱れるのこと
- 其之拾 裸女の群れ はた眠り姫 地下にひろがる一大秘密ついに登場のこと
- 其之拾壱 危機連発の地底の対決 八人娘勢揃いのこと
- 其之拾弐 いま暴かれる悪人の正体 大団円は日本晴れのこと
- 大団円
著者紹介
栗本薫 (著)
- 略歴
- 1953~2009年。東京生まれ。早稲田大学文学部卒。著書に「グイン・サーガ」シリーズ、「魔界水滸伝」ほか多数。また、中島梓名義で、評論、エッセイ、脚本などを手がけた。
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紙の本
栗本の語る平野を想像しながら
2010/05/16 14:04
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終えるのに少々時間をかけ過ぎたかも知れないが、なんだか読み終えるのがもったいないような気がしたのも事実だ。そのあたりの理由は上巻で書いたとおりだが、凛々しさというか清々しさというか、読んでいてわくわくしてくる文章が懐かしさも伴って読み応えがあるので、いつまでも読み続けていたい気持ちになってしまう。
というわけで下巻だ。
前半より魔道じみてきて話に幅を利かせるようになった分、時代物からは少しはずれていく感じもしたし、徐々にわかってはくるのだが時代物には意外とも思えるネタで結末がつくのだけれど、それも栗本らしいと言うか、当時の栗本が自分の好きなジャンルをわざわざ結び付けようとしたのかもしれない。それでも十分楽しめたのだから、それはそれで良かったのだろう。
上巻では栗本版八犬伝かとも思っただが、いわくのある8人が活躍するのは最後の最後なので、やはり山田風太郎風とでも言えばいいか。
細かいところを突いていけばいろいろと無理も見えなくもないけれど、全体としては面白く読めた話だ。もうこんな話が読めないのが残念でならない。
ちなみに、この話でも後半の舞台となっているのが平野と呼ばれる土地だ。
栗本のいくつかの話にこの平野が出てくる。例えば『双頭の蛇』であり、伊集院大介シリーズの『早春の少年』だ。もちろん架空の土地なのだが、ここにも栗本が語り続けようとしたサーガの1つがあったような気がしてならない。