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学級崩壊立て直し請負人―大人と子どもで取り組む「言葉」教育革命―
著者 菊池省三 (著) , 吉崎エイジーニョ (構成)
北九州の地で、荒れた学級を次々と再建。講演や勉強会にも引っ張りだこの“日本一忙しい小学校教師”の実像に、26年前の教え子が迫りました。「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」...
学級崩壊立て直し請負人―大人と子どもで取り組む「言葉」教育革命―
学級崩壊立て直し請負人 大人と子どもで取り組む「言葉」教育革命
商品説明
北九州の地で、荒れた学級を次々と再建。講演や勉強会にも引っ張りだこの“日本一忙しい小学校教師”の実像に、26年前の教え子が迫りました。「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」等、独自のコミュニケーション教育法から、ご両親への子育て提言まで。いじめも学級崩壊も駆逐する、教育現場の“戦い”の最前線からの声――。
著者紹介
菊池省三 (著)
- 略歴
- 1959年愛媛県生まれ。福岡県北九州市立小倉中央小学校勤務。研究サークル「菊池道場」主宰。著書に「授業がうまい教師のすごいコミュニケーション術」など。
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紙の本
実践は○、本としては△
2014/08/15 06:14
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投稿者:かげろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の完全なる著作物ではなく、構成の吉崎某が、インタビューしたものを構成した、という形式。
思っていたのと違っていた。
著者の実践自体はよいが、音声文字起こしのためか、文章がやや冗長でわかり辛い。
実践の具体的な内容、方法論、メソッドなどを紹介しているというより、その背景を語っているという印象。
繰り返すが、実践自体はよいと思う。
ただ、その中で「体罰容認」的な内容があったのはいただけない。
「私は学校での体罰を容認しない。法的にも禁止されている。だからといってこれまでの良さをすべて否定する流れは本当に惜しいと思います」
といいつつ、
「家庭に限っては体罰という選択肢もあり得るのではないか」
とかいう。
虐待とかイデオロギー的に曲がった体罰容認論の事ではない、と解説しているが…
家庭だろうが学校だろうが地域だろうが、子どもに対する暴力は許されない(もちろん怪我や命の危険がある緊急回避行動の場合は別として…まぁこれは「罰」ではないのだが。)し、暴力が子どもに与える影響は基本的にマイナスしかない。
体罰を容認しないといいつつ、巻末の対談では、若いころの話とはいえ、構成の吉崎何がしが「自分は先生に殴られた」的なことを書いている。
体罰をちらっとでも「あってもいい」などとする考えがあるから、体罰事件が起こってしまうのだと分からないのだろうか?
しかも著者のような、社会的影響力のある人間が、「公の」出版物に載せていいことではない。
(著者は「公」の観念を子どもに教えるのが大事、と言っているのだが…その話の流れでの「体罰」)
いじめに対して「コミュニケーション≒言葉の力」で立ち向かっていけ、という著者の「言葉の教育」を、自分で真っ向から否定しているのに気付かないのだろうか?
また、自分は子育てに失敗していると言いながら、どの口で「ご家庭でも実践を! 菊池メソッド」などという事が語れるのだろうか?
人格と仕事は分けて考えるべきである。
であるからこそ、実践はよい、と繰り返し書いた。
「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「ディベート教育」「MFCの使い分け」など、教育現場で取り入れ、実際によい効果が上がりそうな実践である。(「成長ノート」は、教師の自己犠牲的な仕事なしにはできない気がするが)
ただ、この著者自身はもう少し、自分が「言葉の教育」というものを掲げて戦っているのだという事を考えた方がよいと思う。
もしかしたら、それは著者の他の著作では語っていないのかもしれないが、だからこそうっかり語ってしまった「インタビュー文字起こし」というやり方は、この著者には合っていなかったのではないだろうか。