紙の本
おもしろかったけれど(ネタバレ)
2021/08/31 17:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
考え方はおもしろかったし行動分析学を知るという点では意義深かった。しかし、この本を読んだだけで様々な他の案件に応用するのは難しい。
それと2010年出版なので災害等の実例が古くなってしまっている。また、トンデモなことが明らかになっている「江戸しぐさ」が取り上げられていることも今となっては好ましくない。
人は、なぜ約束の時間に遅れるのか?
「だらしない」でもなく「県民性」でもなく、時間を守って良かったという成功体験の欠如だけである。著者はこれを随伴性と呼んでいる。
人は、なぜ血液型で性格を判断しようとするのか?
誤りなのに血液型と性格との間に関係があると信じている日本人が多い。
人は、なぜ傘を置き忘れるのか?
「うっかり」「加齢」のせいでなく、雨が上がって濡れる心配がないときに、傘の存在を示す先行事象が傘を手に取るという行動を引き起こしにくいからかもしれない。
人は、なぜ同じ過ちを繰り返すのか?
《反省》すれば繰り返さないはず、ではなく、喉元過ぎれば熱さを忘れる。
人は、なぜ公衆マナーを守れなくなったのか?
例えば携帯マナーが悪いのは「モラルの低下」「道徳心の破綻」のせいでなく、車内での携帯の正しい使い方について見本を示されて練習する機会がなく、適切な振る舞いを強化する社会的随伴性が弱くなっているからかもしれない。
人は、 なぜ災害から逃げ遅れるのか?
訓練に違いない、誤報に違いない、他の人が逃げない。
実現性は別として提案。訓練と区別化する、誤報をなくす、逃げる人を用意する。
人は、なぜ騙されるのか?
『行動の慣性』高反応率で維持されている行動には《慣性》がつき多少の抵抗があっても維持されるように作用する。
不安を煽る情動操作と真偽を曖昧にする先行事象の操作
行動を引き起こさせるには、随伴性を強化すべき。人の意思の強さを強化するのではない。
例えばトイレ。ポスターによるキレイに使おうというお願いと、小便器にハエの絵が描かれている場合とが比較されている。両者共に後続事象はトイレが汚れないこと。
ところが、後者の方が自分の「意志」に沿って行動していると感じるのだ。
意欲的に取り組ませるには、「自分の意志で動いている」と思わせることが大切。
投稿元:
レビューを見る
心の師、島宗先生の本です。
日常生活ででくわす出来事を切り口に、
人間はなぜそのような行動をするのか?
を考えていきます。
思考を視考する、など
目新しい表現も多くて楽しいです。
行動分析学の入門用にもおススメします。
投稿元:
レビューを見る
途中でやめた。
遅刻することの原因を性格や県民性のせいにはせず、事象を分析することが大事であると述べられている。
言いたいことは一貫しているが、もっと簡潔に読みやすい文章だとよかった。
投稿元:
レビューを見る
【2011年_5冊目】
たいして期待もせず、「時間を守れない女」としては読まなきゃ、なんてネタ半分で購入した本だけど、行動の過程が解説されていて、修論へのヒントにもなり、読んでよかった!
しかし、この本を読んでから、私がいかに不条理な叱られ方を経験してきた(そして今もしている)のかを意識するようになってしまい、ますます「理屈っぽい」と言われそうです。
投稿元:
レビューを見る
身近な事例から心理学的解釈を進めていく本。
だいぶ前に読み終わったのだが、あまり印象に残っていることはなし。強化や弱化、後続事象といった概念はどこかで聞いたことがあったし、本全体を通していつまでたっても話が進まない印象があった。
確か新宿紀伊国屋で購入。2階奥の新書コーナーも積極的に使っていこう。
投稿元:
レビューを見る
行動の原因は、定義の曖昧な「性格」や「環境」にあるのではない。
【先行事象→行動→後続事象】
の流れの中で人の行動は構築される。
ある行動を変えたいと考える時に、
これは「性格」のせいだからと「性格」を変えようとしても何も変わらない。
冷静に、行動のキッカケとなっている先行事象と、行動の結果生まれる後続事象を思い描き、
それらが行動を強化させるか、弱化させるか、
いわゆる、行動の「随伴性」を明らかにすることが重要だと述べている。
なるほど。
私は何かを変えたいと思っても、
「自分はこんな性格(例:だらしない)だから出来ないのか」
と思って、思考停止に陥る節がある。
そんな「性格」なんていうのも、
過去起こった事象による強化・弱化の積み重ねの結果に過ぎないと。
ならば、とりあえず紙に書き出して考えてみろってワケか。
少し救われた気がした。
だが、これを実践するのは大変だ。
まず、大変だと思ってやらないのであれば、
やらないという行動の先行事象と後続事象を考えなくては。。
投稿元:
レビューを見る
感想はこちら → http://mdef.blog29.fc2.com/blog-entry-76.html
投稿元:
レビューを見る
図をつかって視考して、性格、記憶、道徳、思考、意識までを説明する。 「行動のなぜ」を心に求め過ぎず考えるヒントをくれます。良書です。
投稿元:
レビューを見る
人間行動の「なぜ?」を行動分析学から論じている。例えば「なぜ約束の時間に遅れるのか?」をその人がだらしないだけで終わるのではなく、その行動をとった経緯を考察することによって原因をみいだし、改善策を講じることがをできる。本書はわかりやすい例えと、図式によって行動分析学を知らなくても理解できるように書かれていてとても読みやすかった。いろんな場面で役立てられそう。
投稿元:
レビューを見る
行動分析学的な観点から、人がどうしてこのような行動をするのか
ということをわかりやすくひも解いている本です
行動心理という言葉から、遅刻するのは相手に対して
深層心理的に優位性を示したいため…というような
内容を想像していたのですが、
実際はもっと実務(?)的なお話だったため、勉強になりました
何でもその人の心理背景とか思考性とかに
結びつけて考えがちな私にとっては、
人間って何も考えずに習慣的に動くことがあるよね~
という別視点を持ち込んでもらったことで
偏っていた視野が少し広がったことがありがたかったです
投稿元:
レビューを見る
記憶力がいいとか、失敗すると言う行動は存在しない。一つ一つの別の行動が重なりである。だから視考術で行動を分析し、行動を変えれば問題は解決する。江戸しぐさの話は面白い。
投稿元:
レビューを見る
行動を起こす時、それは個人の特性だけではなく環境にも原因がある。
それを個人の特性だと決め付けて、思考をストップさせてしまっては
行動を改善することはできないよ~というお話。
名前を付けたり、分類することによってわかった気になってしまう危険性については感じるところがあるけれど、
タイトルが一番面白かった気もする。
投稿元:
レビューを見る
最初から最後まで、筆者の言いたいことは一貫している。
「なぜ」その行動が引き起こされるのか、いくつかの具体例を通して、『思考術』用いて分析する。
この本から学べるのは、「行動のなぜ」を解明するためのプロセス。
『思考術』というのはこうやって使うんだよ、こう考えるんだよ、というのを丁寧に解説してる。
「人は、なぜ約束の時間に遅れるのか」気になる人は一読してみてはいかがだろうか。
投稿元:
レビューを見る
「なぜ、そのように行動するのか」
その問いに対して「あの人はそういうひとだから」という個人攻撃がなされることは、よくあることだと思う。
しかし、本書ではそれを行動分析学を基にした『視考術』を用いて、論理的に解き明かしていく。
第4章では「なぜ人は災害から逃げ遅れるのか」といった問いに答えている。先日の大地震があった今、一読しておく価値があると思う。
教育、特に授業の発問づくりで使えそうだと思ったのが「行動内在的随伴性」です。これは他者が介在せず、行動に後続事象が自動的に続く随伴性を意味します。
人は、行動内在的随伴性で行動しているとき、自分の「意志」で楽しんで取り組んでいるように感じるそうだ。
本書の中では、トイレを例に挙げ、ポスターによるキレイに使おうというお願いと、小便器にハエの絵が描かれている場合とが比較されている。
両者共に後続事象はトイレが汚れないことです。
ところが、後者の方が自分の「意志」に沿って行動していると感じるでしょう。
同じ学習内容でも、意欲的に学習に取り組む授業をつくるためには、学び手が「自分の意志で動いている」と思わせることが大切なんだと思いました。
投稿元:
レビューを見る
・性格や気質ではなく環境要因デカイよって話だけどそうだなー
・タイトル以外にも傘を忘れる話とかおもしろかった
・モンティホール問題をコーラバケツに例えてたのがよかったなるほど
・しかしまあ筆者と同じく納得はしないのであった