紙の本
フロスト初体験
2016/08/22 10:57
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投稿者:ふさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
フロスト・シリーズ初体験。
うーん、もうちょっと人間くさい刑事がいいかな、という感じ。
いくつもの事件をまぜている作者の手腕は評価する。
紙の本
寒さが沁みる話
2024/02/18 01:01
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投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
常に凶悪犯罪の絶えないデントン警察署ですが、今回も八歳の少女ヴィッキーが行方不明になっています。
ヴィッキーが姿を消して九週間、今度は七歳のジェニーが姿を消したと母親が警察に駆け込んでくる。
だが少女が行方不明になったのは前日のこと、放任主義の母親は自分の彼氏が止まりに来るからとジェニーを祖母の家に行かせたまま連絡もせず丸一日たってようやく娘が消えたことに気づいたのだった。
子どもには優しいフロストは、一月の寒空の中でもしジェニーが生きていたら寒い思いをしているだろうと大捜索隊を指揮します。
だがすべて空振りに終わってしまい超過勤務手当がかさんだとマレット署長に絞られることに。
もちろん少女たちの行方を探すだけでなく、武装強盗や枕カバーに盗品を入れて持ち去る連続窃盗犯、そして娼婦の殺人事件に死後三~四十年たっていると思われる白骨死体の事件と犯罪のオンパレードだ。
しかもアラン警部は出張中で、代理を務めていたリズまで一身上の都合で一週間ほど休みを取ってしまいます。
すべての事件の責任者になってしまったフロスト警部は相変わらず下品なジョークをとばしながら書類仕事を投げ捨てて奔走します。
今回のフロストの相棒はウェールズ訛りの「芋兄ちゃん」ことモーガン刑事だった。
この芋兄ちゃんは四十手前にもかかわらずちょっといい女がいたら口説きにかかり、しかも小犬のような表情が受けるのか痴情沙汰を何度も引き起こす。
フロストを「親父さん」と呼んで懐いているようですが、致命的なミスが多くて制服組からさえも職業に向いていないと評される有様だ。
フロストは決して「ミスをするな」とは怒らない。
「捜査上でミスをしたら隠そうとせずにすぐ報告しろ」となんとも立派な上司です。
だがフロストがモーガンを一番叱責したのは捜査でミスをしでかした時ではなく、サッカーか何かの世紀の一戦のビデオを撮り損ねた時だった。
フロスト警部が駆け回るほど事件は増える。
今回もフロストの奮闘の甲斐なく、「夜の姫君」こと立ちんぼの娼婦たちが次々に殺されていく。
しかも鞭で打たれ煙草の火を押し付けられた傷跡も生々しい拷問された遺体だった。
「よし、おとり捜査しかない」となるが、これまでの経験ではおとり捜査が成功したことはないはず。
危うく事件そのものを忘れかけていたり、おとり捜査に失敗して青くなったりと失敗を重ねつつも最後にはすべての事件に決着がついて終わるのは恒例通り。
フロストみたいな上司は欲しいがフロストみたいな上司にはなりたくないという不思議なキャラだった。
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大好きすぎて読むのがもったいなく手を付けていませんでしたが、ついに読んでしまった。
あいかわらずのデントン署。事件を掛け持ちしまくっているフロスト警部に、猿眼鏡のマレット署長、万年巡査部長お茶くみビル・ウェルズ、そして芋兄ちゃんモーガン刑事。
人手不足はいつものこと、今回はマレット署長の見得のせいで人員を貸し出すことになってさらに...。水戸黄門並みの安定感ですが全く退屈させません。
読んでいて常々思うこと、それは「フロスト警部の部下として一緒に働きたい!」。あくせく働きながらも、警部のくだらなくて下品なギャグにニタニタ笑っていたい。たまにはビル・ウェルズの愚痴に付き合いましょうか。そしてマレットの催促を適当にかわして警部のお尻を叩き...。いいなあ。
よし下巻に挑もうか。
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主人公のフロスト警部は、とても下品な冗談を飛ばしたり経費をちょろまかしたりする冴えないおっさん。だけど、根っこのところでは正義感が強くて人情に厚い。訳もいいし安定した面白さ。
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フロストはいい!フロストシリーズは面白い!『フロスト気質』が出てから何年たったのだろうか?やっとの上梓。次、いつ読めるか分からなく、又、作者が亡くなってしまい、実際未翻訳なのは後1冊しかないので、もう一行一句までじっくり、慈しみながら読みたいと思う。
感想は下巻にて...
正直、文庫としては、値段が高く、文字も小さいので、若干遠視気味の自分では読みづらかったですが、
読みだしたら止められない面白さ(それでも上記の通りじっくり読んでいました)
こんなにも面白い警察小説シリーズを書いてくれた作者、翻訳者、出版社に感謝と敬意をこめて★をつけました。
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フロスト読み終わりました。大変おもしろかった~
中で、気に入ったフレーズを一つ紹介しましょう。
3、40前の白骨死体が発見された時の彼の言葉です。
「フロストは袋のなかをのぞき込んだ。『なんとまあ』のひと言と共に袋を押しやった。
そいつに伝えてくれ、三週間以内に持ち主が現れなかった場合は、自分のものにしていいって」
その彼は「例によって例のごとく、あの薄汚れたレインコートに、
あの不潔ったらしいえび色マフラーといういでたちだった。」
連続殺人が発生していても、署内は何故かまったりしたムードにつつまれています。
面白いですよ(^o^)初めて読まれる方は「クリスマスのフロスト」お読みになってください。
さすればあなたもフロスト病患者になること間違いありません。
ちなみにこの病、ワクチンは効きませんのであしからずー
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上下巻まとめて。
久々の新刊です。やっぱりおもしろい!でもデントン署にフロスト警部一人ってちょっと人員少なすぎでしょう。そりゃあいろいろ手が回らなくても仕方ない。仕方ないけど世論は行方不明の少女誘拐事件や娼婦連続殺害事件の解決を今か今かと待っている。事件解決は早くて当たり前で早すぎるということはなく、被害者が出た時点で遅すぎるのだから警察官というのは難儀な仕事だなあと思います。
今回はうるさ型の理解のない、実に利己的で鼻持ちならない上司に加えてことごとく足を引っ張る部下まで追加されてそれでなくても大変なフロスト警部さらに大変な事態に。おまけに自殺まで出ちゃうし。でもフロスト警部が見せるわかりやすい正義感と被害者と犯罪者に同様に向けられるシンパシーというかいたわりの感情にぐっとくるのです。こういう警部なら本音を話せるのかもしれない。間違っても犯罪を犯して露見した際、マレットさんには担当していただきたくないですが。(まあマレットさんなら露見しないかもしれませんが)
最後はりきりお姉ちゃんの私生活も少しうまくいきそうでよかったかな?続きも楽しみですが…最後の一冊になるかと思うと寂しいです。
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待ちに待ったフロストシリーズの新刊。傍若無人な態度、下品なジョーク、勘頼みの捜査、と相も変わらずのフロスト節。次から次へと起こる事件と人員不足に悩まされるというお約束も健在。ワンパターンと言えばワンパターンなのに、なんでこんなに面白いのか。下巻にも期待。
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フロスト警部 シリーズ第5弾
現場を理解しないマレット署長のスタンドプレイによって、少ない人数で捜査せざるを得ないデントン署。
しっちゃかめっちゃかな状況の中、次々と事件が起こる。
相変わらずの混沌、錯綜、混乱
使えない部下と三現主義とは正反対の上司に邪魔され、
次々と発生する事件に翻弄されるフロスト警部
無事解決できるのか。。。
※
デントン市はテキサス州北部にある人口10万人くらいの都市が
アメリカにあるが、フロスト警部はイギリスの警官なので違う。
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待ちに待った新作。
著者はすでに逝去しているため、これがラスト2。
翻訳されるのが遅いので、
次にいつラストの作品を読めるのか分からないため
1行1句、大切に読んだ。
相変わらずの、下品なジョークが本気か分からず人を煙に巻くフロスト。
今回も未解決事件を抱え込み、マレットの監視下にて
なかなか眠れず、捜査に追われる。
>「いい知らせだぞ。ジャック」
「マレットが家に帰ったのか?」
「いや、そこまでよくないけどな。」
>「さしずめ、天に代わりてコールドウェルの不義を討とうした爺婆版ボニーとクライドってとこだな。世の中に正義ってもんが存在するなら、あの爺さんも婆さんもパクられることなんてなかっただろうに」
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マンネリとご都合主義が褒め言葉になる稀有なシリーズ。
いつもに増してのカオスで、残り少ないページ数でどうやって事件の山を片付けるんだと心配になりだしたあたりからは一気読み。
原書(kindle)と平行して読んだところ、翻訳の素晴らしさを改めて実感した。
原書のマレット署長はただのクソ野郎だけれども、訳者の手にかかると、フロスト警部との掛け合い漫才の相方になってしまう。
シリーズは残り一冊。
原書もいいけど、やっぱり翻訳を待つのが良さそう。
芹沢先生、よろしくお願いします。
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発売日にうきうき買ったのに、結局読了は夏休みになってしまいましたー( ̄◇ ̄;)。でも、相変わらずのフロスト節!健在というより、さらにスラップスティックに拍車がかかっている。こんなおっさん、身近にいたら絶対ソリが合わないと思うけど、どうにも憎めなくて愛らしい(笑)。まあ要するにファンなのです。
過去最多の事件数?幼女誘拐殺人、怪盗枕カヴァー、娼婦連続殺人、30年も前の強盗殺人に、宝石店の保険金詐欺、フーリガンの集団…デントンって治安悪いなあ…( ;´Д`)。フーリガンとの攻防は笑った!
ストーリーが5分の4くらい進んでも、メインの殺人事件はさっぱり目処がたたない。マレットでなくても喚きたくなるよ!そしてついでのように解決する、細かい事件たち。怪盗枕カヴァーなんて、棚ぼたで逮捕。フロストなーんもしてない。それにしてもリズが可哀想だ。もー、バートンと結婚しちゃいなさい!
そして、いつも役にたたない部下の中でも、今回のモーガン君はヒドイ。免職もんだよ。でもやっぱりフロストは庇うんだよなあ…。責任感は、マレットと割るとちょうどいいのにね。
ハンロンの前で、食べかけのホットドッグを食べてみせるシーンは、ヒドイと思いつつ爆笑。あー、あと一作しか読めないのが残念でたまらん。これだけのページ数で、破綻なく、伏線はりまくりで、ミステリとして逸品なのに、ドタバタしながら笑わせてくれる作品は他にない!邦訳待ってます。
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遂にラス2のフロストシリーズ.今回もフロスト警部は絶好調,というか,絶不調.重大な事件は全く解決せぬまま,他人の担当する小事件はどんどん解決.詳しい感想は下巻にて.
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早く続きが読みたい!
そう思わせてくれる本は最近少ないと思うが、
流石!期待以上のハチャメチャな事件の数、
そして、一癖も二癖もある登場人物の個性がそれぞれが、
蠢き話が進んでいく。
この多くの事件がどう収集されるのか楽しみだ。
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吸い殻が高く積まれた灰皿のように大小さまざまな事件を抱えるフロスト警部。
相変わらずの面白さ。キャラクターや構成もさすが。もうマレット警視も愛しいくらい。話が終わりに近づいても解決の目処が全然立たない!それが最後の最後にヒョイと解決に結びつく。この素っ気ないほどのあっけなさがフロスト警部の在り方とあいまって、このシリーズ最大の魅力。