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一つだけのイアリング 黄昏ホテル
著者 雅孝司
高校生の奈摘と、誠吾は「黄昏ホテル」と呼ばれる古びたホテルの庭で、時間をもてあましていた。そこへ、振って湧いた刑事事件。奈摘たちのすぐ近くのテーブルに座る女性は大富豪の未...
一つだけのイアリング 黄昏ホテル
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黄昏ホテル
商品説明
高校生の奈摘と、誠吾は「黄昏ホテル」と呼ばれる古びたホテルの庭で、時間をもてあましていた。そこへ、振って湧いた刑事事件。奈摘たちのすぐ近くのテーブルに座る女性は大富豪の未亡人で、彼女の財産が狙われているという。彼女を警護する刑事と親しくなった奈摘たちだったが…。あっと驚く結末が待ち受ける、変格ミステリー小説。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)
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しんみり
2021/05/16 10:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
しんみりとした気分にさせられる文字通りの佳作である。人の死を安易に扱うのは好きでないがこの作品は例外的に心にしみた。幽霊の正体が次々と変わるところがアクセントになってとても良い。加納朋子は優しい作品を書く作家というイメージがあったが、この作品もその印象通り。
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個性派作家がチェックイン
2021/11/09 04:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
クラシカルな雰囲気が満点なホテルを舞台に、響き渡る1発の銃声がスリリングです。趣向を凝らしたショートショートに、予測不能なオチも見事でした。
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作中作
2021/05/17 15:49
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語の中で別の物語を展開するのは別に目新しい技法ではないが、この作品は途中で主客が逆転するところが珍しくて面白い構成である。主人公の裏返しのような作中の主人公、お互いに相手を羨むというところなど人情の機微をついていると思う。
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思わせぶりな題名
2021/07/11 15:35
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
エロチックでミステリアスな語り口、敏腕そうな刑事 というおなじみの道具立てで話は進んでゆくが、最後にストーンと落とされてしまう。ショートショート的な切れ味を持っていて「ちょっといいな」と思わせる作品である。サティの曲からとったのかと思わせた、思わせぶりな題名も最後のオチに大いに貢献している。
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ドッペルゲンガー
2021/05/17 14:47
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドッペルゲンガーを題材にした作品である。色々な物語に使用されるドッペルゲンガーであるが、この作品においても「鏡」という大変わかりやすい道具を媒介として話を展開している。話の展開にこれと言ったひねりや工夫はないが、語り口がよく面白く読みすすめることができた。
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実は という話
2021/05/17 12:33
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後にオチがある典型的なショートショートの構成をとった作品である。情感もそこそこあるしショートショートの生命線であるオチの切れ味もなかなか良い。ちょっとストーリー設定に無理があるような気もするが、オールドボーイの独白 ということで片付けて良いと思う。
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肝心の後半の謎解きの部分が
2021/07/01 10:28
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
話の途中までは結構読ませるかっちりした作品であったが、肝心の後半の謎解きの部分があるきたりのトリックとファンタジーに逃げ込んでしまったような結末であった。
幻想味に逃げることなく、トリックをしっかり書き込んだほうがより良い作品になったような気がした。この作者は短編ではなくもっと長い作品のほうが得意なのかな。
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癖のある言い回し
2021/07/01 10:26
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーのあらすじだけを書けば十行程度で終わってしまうような話である。ショートショートのようにオチの部分の切れ味を楽しむ作品でもない。散文詩のように文体や言い回しの美しさを楽しむべき作品と思うが、癖のある言い回しはどうにも落ち着きが悪い。
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最後が滑っている。
2021/05/17 16:03
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんてことはないミステリーショートである。もっともミステリーっぽいところはあまりなく、トリックも手が込んでいない。本格ミステリー小説制作の際、余った材料で作った 外伝のような作品である。オチを狙ったであろう最後の一節は完全に滑っている、と感じた。