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看護の魅力
著者 著:山崎摩耶
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看護の魅力
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看護の魅力
商品説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
本書は、著者の経験から看護の世界を、中学生や高校生のみなさんが看護婦になりたいと思ってくださったとき、または勉学中の看護学生に、ぜひ知っていただきたいと思って、著者流「看護の世界の魅力」をやさしく語ってみたものです。
目次
- あゆみさんからのお手紙-前略 私、看護婦になりたいんですが…
- 1 女の子あこがれの仕事「看護婦」-宇宙ナースも夢ではない
- 2 看護は在宅からはじまった-看護の歴史・ナースファッション
- 3 意識のない患者さんがよみがえった!-看護“治療学”の不思議なパワー
- 4 キュアが見放してもけっして見放さない-看護のこころ、ミッション
- 5 ドラマに満ちた看護婦の日常-看護婦は舞台女優!?
- 6 あれもこれも看護の世界-ナース像は一つではない
- 7 どうすれば看護婦(士)になれる?-どんどん広がる入口と出口
- 8 訪問看護の魅力-やりがいと厳しさが表裏一体
- 9 生命の力を感じる瞬間-ターミナルケアの真髄
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紙の本
ちょっとつかれた若手ナースのみなさん、看護の世界はこんなに広いんです
2000/07/10 20:49
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投稿者:坂口緑 - この投稿者のレビュー一覧を見る
看護専門学校で講師をつとめて5年になる。無邪気でキャピキャピしていた学生たちが、3年間のカリキュラムを終える頃にはすっかり大人の顔つきになり、看護婦として巣立っていく様子を何度か見届けてきた。最初に担当した学生たちは、もう立派な中堅の看護婦である。けれども、気になっていたことがある。それは、専門学校を卒業し、あこがれの看護婦の職についた途端、ほんの数年であっさり辞職する人が少なくないことである。看護婦は激務である。長時間勤務に加え、緊張の強いられる場面が多い。体調を崩すこともあるだろう。それでも、あれだけ苦労して手に入れた資格を、なぜいとも簡単に捨ててしまうのだろう。
看護の魅力をいろんな角度から紹介する本書は、「ちょっとつかれた若手ナースのみなさん」に向けられた、貴重な一冊である。看護婦志望の人だけでなく、すでに看護婦として活躍中の人、将来のことを思って不安になっている看護学生にこそ、ぜひ手にとってほしい本である。
本書を手にとったら、まず、18頁を開いてみよう。「広がるナースの活躍フィールド」という図が載っている。看護婦が、白衣を身につけ病院で働くもの、というイメージがくつがえされるかもしれない。看護婦は、「医療機関、社会福祉施設、シルバービジネス、学校の保健室、海外留学・国際協力、研究者、健康関連産業、保健所、訪問看護」などといった、いくつものフィールドにまたがる職業になりつつあることがわかる。看護婦なら必ず、白衣を身につけているわけでもない。たとえば訪問看護では、医師や看護婦が白衣を身につけるべきかどうかが問題になる。せっかく、病院ではなく自宅で診療を受けたいと希望している患者に、白衣を着て訪問すると緊張させてしまうのではないか。やはり介護者やヘルパーさんと区別するために、白衣の制服に身を包むべきなのか。そんなところから、実は「看護」とは何かという問いは始まっている。
医師の担当する領域が「治療」という目的に向かうものだとしたら、看護婦の担当する領域はどんな目的に向かうものなのだろう? 著者はそれを「人を癒すだけでなく、自身も癒される」と表現している。たとえば、鼻に差し込まれたチューブでしか栄養を摂取できない患者さん。実はラーメンが大好物。それを知って、ある看護婦が、お昼にラーメンの出前をとったという。もちろん、患者はそれを食べることはできない。しかし、もうろうとした意識のなか、スープの匂いを感じ、縮れた麺を想像することはできたのだろう。しばらくして、スープをひとさじ飲むところからはじまり、やがて食事ができるようになる。そんな回復の様子を目の当たりにし、癒されているのは看護婦のほうだと著者は言う。
訪問看護でも海外協力でもいい。「ちょっとつかれた若手ナースのみなさん」、看護の魅力を再発見したら、病院を飛び出して活躍するのもアリなのでは? (bk1ブックナビゲーター:坂口緑/大学講師 2000.7.11)