紙の本
オタクの長所
2016/10/04 15:06
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投稿者:neko - この投稿者のレビュー一覧を見る
フツウに楽しく読めました。基本はきちんとおさえてますね。
で、オタクは「正しい」を自分の外に持っている。だから、約束は守るし、人のココロを大事にする。というのは、人に痛みをあたえると、「正しい」でハネ返って、自分が傷つくことをしっている。自分の中に「正しい」を持っていると、自分の「正しい」と、社会の正しいとが噛み合わない時に、社会から制裁を受ける。
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雑誌で読んだ。
読んですぐに綿矢りささんの『蹴りたい背中』に似ていると思った。
けど、読み進めたらそうじゃないかも、と思った。
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すばる文学賞受賞作品。片目だけ乱視という主人公。私自身も乱視(両目だが)なので作品に書いてある視界についてはなんとなくだが、理解はできる。片目を瞑り、世界を見る事によって精神状態を保つという発想が好き。この作者の考え方や物の見方というのが非常にさっぱりしていていい。所詮、人間というのは自分以外の人間を自分が作り上げた虚像で見ている気がする。
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両目の見え方に差のある主人公。その共通点から仲良くなった吉住と、知り合ったリリコ好きの宮内。
付き合う前の二人のやりとりがどきどきする。
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全然しらない小説家さんだったけど、表紙とタイトルが気になってなんとなく。わりと読みやすかった。
リアルで、あるある的な。
共感するとことか、自分のこと言われてるのかな?って思う部分もあり。ちょっと反省。私、相手の気持ちとかあんまり考えてないかも。
でもこれ、殴られたりするから、えっ?!てなった。わりと男前な部分もある小説でした。
でも、昔好きだった人のこと、ここまではさすがにひきずらないなー。。。主人公の想いで理解できない部分はありました。
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ある意味純愛?な小説。
昔の好きな人への想いをひきずり、孤独感にとらわれている主人公が、アイドルオタクの男性に付き合ううちに、気持ちが溶けていきます。
片目だけ乱視で、わざと世界をぼやけて見て落ち着かせるという場面が効果的に使われています。
いかにも現代っ子な冷めた感覚や、分かり合えないことの面白さに気づいていく展開が丁寧で良かったです。
ただ、キーパーソンの吉住君が、あまりにも現実感がなくて「ここまで達観した小学生はいないだろ…」と突っ込まずにはいられませんでした。
構成やモチーフに囚われ過ぎて、無理やり話を持って行ってる感も…。
いかにも現代の若者が共感しそうな内容ですが、2作目でどんな作品を見せてくれるか楽しみな作家さんです。
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小学校の頃に出会った男の子を忘れられない女性とアイドルオタク男性の恋愛小説。
同じ経験はなくても共感できるところもあり、さっぱりしていて読みやすかった。ページ数も少ないのであっという間に読了。
宮内がかわいい。和む。それにしても、元彼は一体何なんだ・・・言いたいことは分かるけど、行動には賛同できん。。
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小5で出会った同級生の男子を忘れられず、大人になっても彼が一番好きで、うまく恋愛できなくなってる26歳女子が主人公。
それほど強烈な感情を植え付けられたってことは、何かとてつもなく強烈な出来事(死別とか)があったのかなと思ってしまうけど、そうじゃないの。だけどその忘れられない理由が納得できるというか、主人公の気持ちに共感できるように描かれてるのがうまいなあって思った。その理由から、アイドルの超オタク男との出会いにつながるわけだし。
ただ、最後のほう、元彼の言動がなんか唐突で、エンディングを導くために持ってきたのかなって感じなのが残念。
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小学校の時に出会った同級生の左目だけで世界を見るという出来事から影響を受けて、大人になった今も右目をつぶる癖が抜けず、自分と世界の間に何か違和感がある早季子。アイドル、リリコの追っかけの宮内に出会うことで、変わっていく心情が丁寧に描かれていて、共感とは違うけれどすっと腑に落ちる感じでとても良かった。
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図書館の新着図書コーナーで見つける。
うーん、知らない作家さんだけど不思議なタイトルだなと思って借りる。
第37回すばる文学賞受賞作だったのね。
フレッシュなイメージ。登場人物がすぐそこにいそうな気がするのかな?
ある時のある人にこだわってしまう。それも、いいんじゃないかな。
自分が強くこだわっている事柄につながっていると余計にその人に入れ込んでしまいそう。
相手も自分も変化していくのだからいつかは吹っ切れるときがくる。
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幼い頃の感覚を共有した同級生がずっと心にある主人公。
第37回すばる文学賞受賞作。
自分が、想った人が、今は変わってもあの頃の気持ちは残っているーという表現は素敵。主人公ほどこだわっている人は稀だと思うけど。
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幼い頃の淡い恋心を忘れられない、というのはよくある話。
だけど吉住くんが残したものはそんな生易しいものではなくて、同じように欠けているものに惹かれ、だけど完璧な吉住くんに憧れ続けていた少女は何処かアンバランスな大人になっていた。
吉住くんとの思い出の回想と現実、それが交互に繰り返されるように物語は進みます。
現実で出会うのは、吉住くんとは似てもにつかないような彼。
さらっと大人になった現在の吉住くんが出てくるところが、にくいなーと思いました。
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2113年、早川那津子が老衰で亡くなった。その日から、未來雄はコアラ型のミニロボットのラウとともに、当局の追跡を逃れながら暮らしはじめる。
未來雄は自身の正体を周囲のにんげんに悟られてはならない。それは彼の破滅を意味する。
そしてはじめての恋。未來雄は愛する女性を捨て身でまもろうとする。しかし彼にはその体に、逃れようのない詛いのような刻印がきざまれているのだった……。
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『左目に映る星』奥田亜希子
第37回すばる文学賞受賞作です。
(あらすじ。ネタバレあり)
左目に乱視と近視が入っているOLの早季子。早季子は飲み会で知り合った男と一夜限りの関係を結んだりしている。早季子がそのような行いをすることとなったのは、二十歳から二十三歳まで付き合った日向という男と別れてから。待ち合わせに遅れた時、日向に、「俺のことをほんとうに一番好きではないからだ」などと詰られ、それきり別れてしまう。日向にそう言われ、早季子は吉住という男のことをいまだに自分は忘れられないのだと思う。
吉住も目に乱視と近視が入っており、自分と同じ見方で世界を見ていることがわかったから、早季子は親近感が持てたのだ。しかし、中学に入り、野球部の活動をはじめた吉住は、あることをはじめ、早季子と共通した目の異常を矯正してしまう。それ以来、早季子は吉住をそれまでとは別人のように考えてしまうのだった。
一方、早季子は飲み会を通じて知り合った宮内というアイドルオタクの男と、アイドルのコンサートに行くようになる。宮内も片目に異常があり、早季子はわかりあえるかもしれないと考えるのだが、宮内はアイドルにしか興味を示さず、やることや考えることがことごとく自分とは違うのだった……。
*
悪くはない作品だと思います。
なかなかここまで書けないだろうとも思います。(宮内との恋愛のプロセスだとか)
早季子はおそらく作者自身が投影されているのでしょう。
ただ、片目に乱視が入っているというだけの理由で、突然会いに行ったりする早季子の行動は、やや思い込みが激しく、自己中心的な感じがします。それはまあ、主人公のキャラだから、別にいいのかもしれないけれど、共感は持てませんでした。読者がこの作品を読んで、「ここには自分のことが書かれている」と感じることができるかどうかと考えれば、厳しいような気がします。
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早季子の気持ちには共感出来なかった。いつまで思春期引きずってんの?と思ったけど、宮内君の登場で、それも変わるのかしら。
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期待通りにいい作品だったな。
タイトルからこれは面白そうと思った、第37回すばる新人賞。淡々と特筆するようなことは特にないのだけど、胸に刺さる箇所がちらほら。この作者は言葉選びのセンスがいい。それに加え空気感も良い、言葉運びがいい、句読点の打ち方もいい。雰囲気だけでいいと思える、そんな作品。
左目に乱視があり、左右とでは世界が違うというのはよくわかる。わたしも幼い頃から左目に乱視がありよく右目瞑って世界観を試してたから。
(そういうのもあってこの小説を好きと強く思ったのかも)
ところどころ哲学的なんだよね。うーむ、とうなりたくなるような。アイドルも、昔の憧れのキミも同じ。
ただアイドルオタクのファンの女を非処女だと許さない的なのはちょっと違和感。や、オタクの価値観知りませんが、ファンのアイドルが非処女だと許せないのは分かるけど、その場にいる女が非処女じゃないと許せないってのはなんという傲慢さ。そんなオタクいたら世界はおかしい、や、狂ってるやつだらけな世の中だからいてもおかしくないのか。
まぁ兎にも角にも、個人的に次回作が楽しみな作家さんになりました。