紙の本
脱・フィクション
2015/12/02 05:13
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去に起きた実際の事件を思い起こす。というより、あの事件をヒントに書かれた作品というイメージ。それだけに生々しいし、関係者が読んだらと、余計な感想を覚えてしまう。これも小説なのかと、いささかの疑問を抱きながら読まざるを得なかった。毛札、音楽、武士道など、幅広く書いている人だが、こうしたジャンルに踏み込むのは、小説家としては、どうか?
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う~ん 久しぶりにグロい誉田さんでした。
しかし、現実にこうゆう事件があり得たことがホントに怖い。
最初はゲーっと思っていた描写も後半には慣れてきてしまう自分も怖い。
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これは辛い。久しぶりに月光以来のダークサイド一本で読んでいて非常につらい話だった。月光が切ないのに対し、本作はただただ読むのがつらい。これが実話に基づく創作であるという事実に人の中に存するとんでもない資質に、そういう側面が人にあるのかという事実に打ちのめされる。一言でサイコパスとかでくくって話をしてられない。結末はあえてぼかしているが、それがかえって怖く、こういう人の在り方は伝染するという作者の結論が、多分、事実なのだろうと思われてしまうことが、人として非常に切ない。本当に読むのがつらかった。
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北九州の監禁殺人事件がモデルと、いうことで思わず調べてみたが、そういえばこんなひどい事件もあったな、あの時ものすごく事件の内容に違和感を感じたな、とぼんやり。
自由に外出できるにも関わらずなぜ、オトナがこんなにもひどい虐待、しかも身内に対するそれを甘んじて受け続けていたのか、なぜ逃げ出さなかったのか、なぜ反逆しなかったのか、なぜ犯人はこんな絶対的な力を持ちえたのか…
全くわからない。そもそも、この事件の目的さえ、理解することはできない。
そんなたくさんの疑問が、あの事件の悪のシステムが、これを読むと少し見えてくる。
見えてきたとしても、理解することはできない。文字として「わかる」ことと理解することは同じではない、とつくづく思いました。
人が人を殺すことに、もしかすると意味も目的も必要ないのかもしれない。読み終わった後、頭と心に残す圧倒的なダメージをどうやって癒せばいいのだろうか。
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死体処理とかの描写がリアルすぎて気持ち悪かった。
暴力、監禁、洗脳、こういう状況下になると人の感覚はおかしくなってしまうのでしょうか?
なんとか最後まで読み切りましたが、なんとも言えない怖さが残りました。
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グロいと聞いてはいたけど、本当にグロかった…。
北九州の事件をざっとWikipediaさんで調べてから読んだけど、北九州も小説もどっちもグロく本気で吐きそうになった…。
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一言、グロテスク。
事件の全容は分からないまま終わったけど、理解はできた。
結局、ウメキヨシオって誰だったんだろ?
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北九州監禁殺人事件を題材にした作品。ある少女が街頭で保護される。そこから始まる監禁や虐待や拷問の描写がグロすぎる。でも、頁を捲る手が止まらない。映画「冷たい熱帯魚」の映像が頭を過る。愛と関わりのない哀しい男の物語。読むには覚悟が必要。
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黒い家を読んだ時以来の衝撃だった。この手の本は好きで読んでるんだけど、読み出したら次が気になって手が止まらなくなるのは久々。でも読み終わりたくない…みたいな。グロい表現が多いけれど、目を背けられない。こんな自分は残虐性の強い人間なのかな…
読み進めていくにつれ自分の思考力では理解不可能な事が沢山出てくるけど自分は大丈夫と言い切れない所が怖い。誉田さんの筆致力の凄さに引き込まれてしまった。なんとも言い難い読後なんだけど、読み終えて直、いろいろ想像してしまう。結局、事実は藪の中だし、ヨシオさんの頭の中はどうなっているのか、客観的に周りの人達は想像するしかない所にもどかしさを感じる。
ケモノでも愛はあると思う。ケダモノ。の方が相応しい言葉かな。
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グロいと評判(笑)の誉田作品の中でも群を抜くグロさ(爆)。
登場人物に感情移入することを頭が拒否する作品なんて初めてだ。
内容的にはミスリードに次ぐミスリードで
結局何が真実だったのかわからないまま終わってしまった。
読み終わって初めて、最初の1ページさえもミスリードだったと判る。
途中投げられた伏線?も回収されたんだかされてないんだか。
冒頭にも書いた通りグロい表現のオンパレード(爆)。
誉田氏は書いてて気持ち悪くならなかったのかなー
なんて思ったり思わなかったり。
だがしかし、そんな凄惨な体験よりも
作中で松嶋巡査部長がいうひとことが
この作品の肝であり根幹なんだろうなーと思った。
馴れてしまう、すなわち何も感じなくなる。
判断力がなくなる、或いは感覚が麻痺する。
これほど怖いことはないんじゃないかなぁと。
『あなたが愛した記憶』のときも思ったんだけど
読んでる最中の印象から考えると読後感が悪くないのが不思議だった。
決して平和的な解決ではないのにもかかわらず。
(というかむしろ解決してないし)。
個人的には町田が舞台だってんで内心小躍り(笑)。
辰吾が聖子に『蛍光灯買ってきて』といったヨドバシも
何処のヨドバシかすぐ判ってニヤニヤしてた(爆)。
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最初の一文がすごい。
「人が人を殺す気持ちなんて、それまでは真剣に考えたこともなかった」
この文章から受ける印象が初見と読後でまるで変わった。
こういう仕掛けは小説ならでは。だから小説は面白い。
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2002年に発覚した、
「北九州監禁殺人事件」をベースとした、
猟奇的、かつ常人では理解不能な、
監禁、殺傷、死体損壊・遺棄事件のお話です…。
題材となった「北九州…事件」は、
事件の発覚当時、報道規制が掛けられたとされ、
その結果、事件の知名度は必ずしも高くはなく、
ぶっちゃけ、ボクも、よくは知りませんでした。
作中では、
誉田さん独特のグロぃ描写も際立ってますが…、
その猟奇性や残虐性が、現実の事象といぅ点は、
とても驚きです…。かなりショッキングです…。
物語は、終盤から、
オリジナルの、ミステリーらしぃ展開となり…、
序盤からのミスリードによる、意外な真相には、
お見事です、とは思いますが…、
(題材の事件とは、全く違ぅ展開、結末です…)
だけど…、結局、
決着をつけてなぃ?点は、どぅなんだろぅ…?
グロぃ描写が苦手な方は、気をつけて下さぃ。
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面白かった!と同時に怖かった。
最初は過激な描写ゆえに、やっぱり創作は過剰だなと思っていたが、調べると、事件そのままだということがわかる。
何故逃げないのかー?あのニュースに首を捻った人も、読めば少しだけわかるかも。
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誉田さんじゃなかったら読まなかったなぁ…という凄惨な内容。北九州の事件も、尼崎の事件もこんな事が現実にあったのだから恐ろしい。人間がケモノになる怖さ。気持ち悪さ。
あまりのグロさに投げ出しそうになりながらもつい展開が気になり一晩で読み切ってしまった。最後の一捻りがなかったら、読後の気分がもっと打ちのめされていたと思う。
日常生活の中で、いつ人間の皮を被ったケモノに関わってしまうかわからない怖さや不気味さを強く感じさせられた本だった。自分や家族、友人など大切な人達がこんな事に決して巻き込まれませんように…
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実際にあった連続監禁殺人事件が題材。同時進行する二つの話が繋がりすぎてて怖い…。被害者たちはなぜこんなにもコントロールされてしまうのだろう。数々のエグいシーンを乗り越えて迎えた結末は、真相なのか仮説でしかないのか。久々のイヤミス、堪能しました。
それにしても、恋人と同棲してる部屋に帰宅したらホームレスと見紛うばかりの汚らしいオッサンがいて、「これ父ちゃん。しばらくうちにいてもらうことになったから」なんて事前相談もなしにサラッと言われたら、自分ならとりあえず同棲は解消だわ…。