紙の本
ジャーナリストに対するこの国の絶望的な状況が分かる一冊
2021/05/28 17:57
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投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
約10年前の本ですが最近になって読みました。
誘拐から解放までの顛末を漫画で分かりやすく描いてあります。巻末には時系列表もあり一連の行動が大まかに分かります。日本での生活もコミカルに描いてあり面白く読みました。
常岡氏のコラムもあり、アフガニスタンの現状・イスラム教の説明・戦場取材に対する彼の考え方も書いてあるので参考になりました。
この本を読んで、解放されて帰国したジャーナリストに対して、この国がどんな扱いをしたかを知って絶望的になります。2014年に解放されたジャーナリストの帰国を大統領が出迎えたフランスとは大違いです。
漫画に描かれた解放後の外務省やマスコミの対応は、世界から見たら異常なことです。それを知るための一冊になります。
当時より今の方が状況は悪くなっていると思いますが、この状況が少しでもよくなることを願います。
電子書籍
はらはら展開!
2022/04/16 19:44
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投稿者:pacman2cool - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルから驚きましたが、最後は感動的な終わりでした。初めてのパターンでした。
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人質にも色々なものがあるのだなと
2022/04/09 16:42
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投稿者:朝4時 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゆるっとした絵柄が可愛らしいコミックでした。表紙の常岡さんが泣いているのも、猫さんから吹き出しが出ているのも良いなぁと思いました。常岡氏が書いたコラムを読んでも2、3時間で全て目を通せる読み易い本でした。そういえば、コラムは肩の力の抜けた文章なのですがその上にある常岡氏の写真が妙にキリリとキメ顔でギャップがあるのも笑えました。狙っているのかな。
この本を読んで、人質にもいろいろなものがあるのだなぁと思いました。この本の人質生活は、5ヶ月間を監禁されつつも淡々と過ごしたという感じに表現されて居ました。また、見張りの人とのエピソードや暑さや食事内容が面白可笑しく描かれて居るのでそれ程厳しい生活ではなかったのかな?と一瞬思ってしまいます。とはいえ、それは常岡さんの物事の受け止め方や愛すべきキャラクターによるもので実際は大変だったのだろうなと心を戒めて読まなきゃならないかなとも思いました。
私が覚えているニュースは、ジャーナリストの安田純平さん、民間軍事会社経営の湯川遥菜さん、フリーターの香田証生さんの人質事件なのですが、うち2人は亡くなって居るのでこの常岡さんの事件も危険なものだったのでしょう。それを生きて帰って来られたというのは常岡氏が相当チャーミングだったという点も何かキーだったのでは無いかと思えました。
常岡さんのシェアハウスに関しても人間的魅力や人との適切な距離感があって成り立っているように思えました。同居人の方々の、人質事件中にバカンスに行って居たり、冷凍庫の中で邪魔に思えた常岡氏の丸鶏を「食べちゃおうか」と言って居たりするのも同居人で友人だけど他人という立場での気持ちの持ち方としてナイスだと思いました。
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常岡さんがアフガンでの人質から解放されて、もう1年になります。ですが、「常岡さんがアフガンで拘束された」という事を記憶している人はほとんどいないんじゃないでしょうか。と同時に、アフガンが今も変わらず混乱のただ中にある事も。
「常岡さん、人質になる」は漫画という形をとることで、人質事件という深刻なテーマをソフトに表現することに成功した、と言えます。常岡さん言うところの退屈でマヌケな人質生活には、こんなほのぼのとしたタッチの絵柄がよく似合います。
それにしても、かんだたみカワイイなぁ(笑)
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アフガンでタリバンに誘拐されタリバンの人質になったと言われたジャーナリスト常岡さんの捕虜生活を漫画にしたもの。と、言っても本人の性格なのか漫画にした、にしかわたく・岡本まーこさんの性格なのかはよく分からないが結果的にはノホホン記でギャグ漫画になってしまっている。人質なのに携帯の使い方を教えてあげたりして、あげくのはてに常岡さん自身のツウィッター・アカウントを利用して世界中に無事を伝えたりとどこか現実離れした話しが笑える。それにしても本当は政府軍の一部の犯行のようだが、それでは世界に対して申し訳が立たないのか関係者が「タリバンの犯行」ということにしているという下りは、何ともビンラデウィンを匿っていた現在のパキスタンみたいで世界政治の複雑さを表しているな。
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アフガンで拘束されたジャーナリストの誘拐の顛末を漫画化したもの。ほのぼのタッチですが、その向こうに今のアフガンの厳しい状況が垣間見えます。
個人的には、「かんだたみ」の名の由来がわかったのがうれしい♡
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常岡さんが解放されて帰ってきた、このタイミングで読了。大メディアの報道や官庁の広報と実際のところとのギャップがここまで大きいんだと、いろいろ考えさせられました。アフガンの情勢についてやっと少しつかめたように思います。きっかけを作ってくれた常岡さんに感謝。戦場は怖いけど友人が心配だとか、自分が取材しないと誰も行かない、と考えて現地に向かう常岡さんはまっとうな人だと思う。取材すればするほど貧乏になるってことは、私たちの無関心が原因なんですよね。少しでも関心を持つことが大切なんだと感じました。早く良くなってくださいね(現在デング熱で療養中)。あと、やっとギャルハウスの詳細がわかりました(笑)。
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そういえばこんな事件あったなーくらいで読み始め。不思議な読後感。
世界はずーっと動いてるのに、見ないで生きてくののなんと容易なこと。
「友人の安否が気にかかるから、行く」。シンプルで強い言葉でした…
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ustreamとかラジオで知ってることもあったけど、アジマールとのくだりは、胸アツでした。ただ、写真はカラーで載せて欲しかった。
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アフガニスタンで何者かに誘拐されたジャーナリスト 常岡浩介さんの157日間に及ぶ拉致監禁生活体験記です。可愛いイラストと軽快な文章に頬が緩んでしまいます。それだけに、ゆるい笑い話の中に垣間見える死の恐怖に、いたたまれなくなってしまいます。
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アフガニスタンへの取材中に武装勢力に拘束されたジャーナリスト・常岡浩介。本書では筆者の長年の友人である女性からの目線と、拘束された常岡氏が、絶望的な状況をユーモアで切り抜けるところが印象的です。
これはあまり一般会話では言うことはないのですが、僕は彼と同じく報道写真家の長倉洋海氏と人生で三回ほど邂逅したことがあり、その際に戦場取材の心得とは?という趣旨の質問をして、対する氏の答えは
「勇気を持って、臆病に、引くところは引く」
といった答えであったことを覚えております。
本書では通称「ギャルハウス」に住む同居人の筆者から見た「つねおかさん」であり、彼がアフガニスタンの取材中に誘拐され、開放するまでの151日間をユーモラスに、時にはシリアスに、当人である常岡氏のコラムや、同居人たちの座談会も交えつつ、漫画で紹介するものです。
拘束され、各地を転々としながらいつ訪れるかもしれない「死」におびえつつも、彼らとのやり取りから自分が誘拐された状況を探ったり、食事の様子を語ったりするところは面白かったのですが、後に彼と同室になるつかまったスパイが(恐らく)処刑されるくだりは
「コイツらは人を殺すことに慣れすぎている!!」
という平和な平和な日本にいる限りではまず理解できないようなメンタリティーの違いに背筋が寒くなってしまいました。
結局のところ、常岡氏はなんだかんだあって帰国し、同居人の轟々たる批判にあいつつも、
「僕は自分の身に起きたことの真相を知りたい」
といって再びアフガニスタンに赴こうとするのです。
ただ、漫画では旅立ちでエンディングですが、コラムによると実際のところでは、「複雑なオトナの事情」によって現地入りはかなわないのだそうです。現在も戦火が耐えない激動の大地、アフガニスタン。そんな「遠い世界」を身近なものに感じるためにも、彼の存在は貴重だと思うのですが…。
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実際にアフガニスタンに取材に行き、そこで誘拐された男性の実話。
漫画で記されているからか、緊迫した状況もすんなり入ってくるというか、現実味がないというか…
ただ、世界には行かないと、又は身近にそういう話でもないとわからないことが多いってこと。
無事で良かった。
2014.12.7
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ギャルハウスでの常岡さんの扱いがヒドイ(笑)
(ギャルハウスと言うと若い女の子だらけのハーレムを連想させるけど、実際は普通のシェアハウスみたいですね。何故常岡さん以外は女子だけなのか知りたい…)
人質としてどんな生活をしていたのか描かれているけど、この本を読んでも人質になった時に役に立つかと言えばたたないでしょうね…。
捕まったとき、「アメリカ人だったら首を切って殺したよ」と言われたり。でも拷問されたりひどい扱いを受けたようではないけど、これはただ単に本に描けない(描きたくない)だけなのかなぁと思ってしまう。
常岡さんは長期間拘束されたものの無事に解放されている。同じ人質でも解放されるもの、殺されるもの、一体何が違うのか。
解放された後の迷惑こうむった外務省の常岡さんの扱いには納得はするけど素直に従う日本のマスコミ、それでいいのかなぁと考えさせられる。
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中東問題や、海外の紛争・内戦の話題は、毎日のようにニュースから流れてくるというのに、それをただ「聞いてる」だけで「理解」はしていなかった事に気づかされた。恥ずかしい。
コミカルに、面白く漫画は描かれているが、内容は日常的な死と殺人、戦う理由を考えられない状況等、重い。
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常岡浩介。戦場ジャーナリスト。2001年、グルジアで身柄を拘束
される。2004年、ロシア秘密警察に逮捕されて国外退去。
2度あることは3度あるって訳じゃないのだろうけれど、3度目は
日本国内でも大きなニュースとして扱われた。
2010年4月、アフガニスタンでタリバンの幹部を取材直後に誘拐
された。
その過程を漫画にしたのが本書である。笑っちゃいけなんだが
笑ってしまうのだ。いや、本人はきっと大真面目に人質になって
いたのだろうし、誘拐した方も大真面目に誘拐したのだろう。
でも、まぬけなの。誘拐犯は日本大使館に電話したはずなのに、
繋がったのは毎日新聞の記者だし、最新型の携帯電話の使い
方を人質に教わってるし。
しかも、「インターネットが出来ますぜ、旦那」とか言って、人質に
なっているのにTwitterで呟いているし。
日本のメディアでは誘拐したのはタリバンと報道されたが、毎日
新聞の記者と常岡氏が話した時に政府系組織の名を挙げている
のだよな。
漫画だけにとっつきやすいし、アフガニスタンのことも理解しやすい。
当事者である常岡氏のコラムもあり、最後の方で常岡氏がアフガン
に赴くきっかけとなったひとりの青年との出会いのことも描かれている。
そうか。漫画って手もあるんだね。文章だけじゃ理解しにくいことも、
こういう表現方法だと誰でもとっつきやすいかもしれない。