紙の本
ハックルベリ・フィンの冒険
2021/04/26 21:52
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハックルベリ・フィンは飲んだ暮れの父親にミス・ワトソンの家から連れ出され、さらにそこから脱け出す事によって自由になる。逃げ出した先の島で同じくミス・ワトソンの家から逃げ出してきた逃亡奴隷のジムと出会い、二人で自由を目指して旅をする。その旅の先々で二人は知恵を尽くして、難所から辛くも逃げ出し、乗り越えていく。冒険の最後にはトム・ソーヤーも合流して、二人で囚われたジムを助け出そうと奔走する。
紙の本
是非読んでほしい作品
2019/01/27 19:29
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
南北戦争が始まったのが、1861。彼がこの作品を発表したのが1885年、そしてミズーリ州セントピーターズバーグでハックルベリーやとトムソーヤが過ごした時代が1940年ごろ。ということは、まだ南北戦争も始まっていないし、だからもちろん奴隷も解放されていない。黒人奴隷のジムの逃亡に手を貸すこととなってしまったハックの良心への呵責が物語の大きなテーマになっている。ジムを黒んぼとしてではなく、一人の友人として意識し始めるハックにこの物語の芯があるのだが、本国アメリカでは、「ニガー」という言葉はけしからん、黒人を馬鹿にする表現が多すぎると批判されることがあるらしい。この作品の当時、これだけ黒人と白人の融和をきちんと描くことができた作品は他にあるのだろうか
電子書籍
河を超えた友情
2018/05/30 06:46
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
人種差別の激しい19世紀アメリカ南部の風景が印象的でした。お互いの違いを乗り越えて、心を通わせていくふたりの少年の姿が感動的でした。
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前作(トム・ソーヤー)より本作の方が個人的に好きです。いつまでもハックのような冒険心、自由を愛する心を持ち続けていたいなと思います。
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『翻訳夜話2』で『キャッチャー』のホールデンとハックに共通点があるというような話があったので、読んでみました。ねっとりとどこまでも絡みついてくる現実の中でもがく姿がカッコイイ。これもまた青春小説っちゃあ青春小説。
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トム・ソーヤに比べると、頭の弱いダメな子ですね。
最後もトムが助けに来て、やっと物語が盛り上がるし。
ハックは名作劇場のアニメが絶対勝ってるな。
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この小説は秀逸だと思います。自分の小説読書史上かなり上位に入ること間違いなし。子供にも大人にも心からオススメします。
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小学生のときに『トム・ソーヤの冒険』が好きだった。高校生のときに本屋でこの本を見つけてそれを思い出し、読むことにした。『トム・ソーヤ』とは印象が全然違って退屈した記憶がある。今読んだらどんな風に感じるだろう。
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ハックの精神的成長を描いた作品。
黒人奴隷ジムの逃亡幇助をめぐる、
人間的かつ道徳的な「健全な判断を下せる心」と
奴隷制度を容認する南部社会が生んだ「歪んだ良心」との葛藤が素晴らしい。
原子力発電の推進を援護する方々に、ハックが持っているような「人間として何が正しいか」という意識を持ってもらいたい。
まあ表向きにはハックの成長がこの小説のテーマみたいになってるけど、(おそらくそれはトウェインが講演旅行の下準備のノートブックでの言葉がそうさせている。すなわちトウェインは、道徳的危機に際して、へたな修練を積んだ良心などというものよりも健全な判断を下せる心が、より安全に人を導いてくれるという考えを持っていて、『ハックルベリーフィンの冒険』でそれを描いたと言っている。)おそらくは「歪んだ良心」だらけの社会で、いかにして「自由」をつかむか、という自由への模索と、文明への懐疑がテーマである。
トウェインは主人公ハックの成長から、孤独という状態から孤高というフェーズがその答えであると見出したように私は考える。
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ハック・フィンとの冒険が終わってしまった。
これが、この本を読み終わったときの最初の感情だった。
この本は、たくさんのものが詰まっている。
黒人奴隷、キリスト教的道徳観、詐欺、集団リンチ等々。
そういう点は非常に興味深く映る。
ただ、なにより主人公ハック・フィンが魅力的なのだ。
自由を求めて、故郷も財産も捨て冒険に出るハック。ハックは人を助けるときや物を盗むとき、それは善いことなのか、正しいことなのか、いつだって一生懸命悩み、考える。賢いわけでも格好いいわけでもない。だが、たまらなく愛しいのだ。
著者は冒頭にこう記している。
「この物語に主題を見つけようとする者は、告訴されるであろう。教訓を見つけようとする者は、追放されるであろう。…」
この本は、時代背景や倫理観等の描写から多くの評価を受けている。
しかし、この作品で第一に楽しむべきは、ハック・フィンとの冒険そのものなのだと思う。
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私は純粋に、冒険小説としてこの物語を楽しみました。各章ごとに続きが早く読みたくなるように物語が展開されており、ハックと同じようにハラハラドキドキしていました。しかし、冒頭で著者のマーク・トゥウェインが述べているように、この本の主題は単なるハックの大冒険ではありません。一連の物語を通して、著者はものすごく深いメッセージを読者に送っていたのです。最近の小説でも、物語を通して何かメッセージを発信することはよくありますが、大抵の場合はメッセージの方が物語よりも意識されすぎているか、メッセージが高度すぎて物語の面白みが欠けるかのどちらかになってしまっているように思います。この本のすごいところは、メッセージと物語のバランスがとてもよく、メッセージを読み取れなくても冒険小説として楽しめるし、メッセージを読み取れればその物語へのメッセージの見事な浸透具合に感動させられるはずです。最近ではあまりみることのできない、著者のメッセージと物語の秀逸な融合を「ハックルベリ・フィンの冒険」で味わえます。
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マーク・トウェイン「ハックルベリー・フィンの冒険」
児童小説の体裁をとった大傑作。
良心の呵責、神の認識、恐怖、謝罪、祈り、葛藤。
そしてこの一文に震えなかったものを私は信用しない
「All right, then, I'll go to hell
よし、それなら、俺は地獄に行こう」
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この本は、絶対に子どもの頃に読んで大人になって再読したかった。
奴隷制度が時代背景にあるので、黒人ジムとの友情もただのものではないわけで…
物語を冒険として一番楽しめるのは子どもだけど、深い面でハックの格好良さは大人が一番分かるのだと思う。
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トムソーヤからの続きで読書開始。
まったくの続編なので期待しつつ読んだのだが
最初の方がどうもとっつきにくかった。
終盤もトムの行動が良く分からないというか、
自分の考えに固執した行動しかとらず、
読み手はいらいらさせられる。
解説を読み、そういう解釈の仕方があるのかと、
ある程度納得はしたが。
面白いのは、この本がただの冒険小説ではなく、
所々に奴隷問題、人種差別、宗教問題、当時の風俗というものが
ちりばめられていることだろうと思う。
また、解説にもあるが、ウォルター・スコットなど、
各所にトゥエインが暗喩しているものを探し、
その意図を考えてみるのも面白い。
そしてまた、こういう時代から
まだ200年も経ってないんだなぁと改めて考えてしまう。
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長らくかかったが読了。
途中少々中だるみがあったけど、終盤トムが登場してからがまた楽しかった。
ハックは14才の設定。我が愛息も今日で14才。環境によって子供というのはこんなにも育ち方に違いがでるんだなぁ。