紙の本
登場人物の多さとリンクが面白い
2022/02/28 20:32
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投稿者:こぼうず - この投稿者のレビュー一覧を見る
牛丼屋を中心に人間模様をうまくリンクさせた3つの短編集。バイトの人間模様からしてもロクでもない行動と人を小馬鹿にする主婦と、さらりとした処世術から狡猾に陥れるしっかり者のぽっちゃり日和ちゃんの対決構図の描き方は見事。
2話目からは別の話をバラまきながら、最後はうまくつながっていく。あれ?この人どこで出てきたっけ?と前の話を探しながら人間関係を確認するのも面白い。人の良い店長夫婦の明るい未来を思わせる終わり方も良し。続編を希望するところ。真っ直ぐな日和ちゃんや育男店長のような可愛いらしさが好きだな。
紙の本
牛丼店の周辺を
2022/10/11 14:50
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
牛丼店と、そこで働く人たちとお客さんを中心とした連編週。
いつもどおり、それぞれの章の登場人物が、全体で見ると関わりを持つパターン。
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最初、ちょっと不安でしたよ。
私の嫌いなタイプの女が二人でてきて、嫌いな感じの展開になっていって。しかも二章は次々と登場人物がつながって行って、いったいどうなるんだ、どういう風に収まるんだ?と。
それがラストに「こう来たかっ!」と思わずニヤリ。
狭い範囲の狭い人間関係の中で人って生きているんだな、と思いました。みんな何かしらどこかしらでつながっていて。そのつながりが回りまわって自分の人生を作りあげている。
ヒトの縁って大切にしなきゃ。
そして、「お仕事小説」としてもとても面白かったです。
自分の好きなものをお客様に気持ちよく食べてもらう。これって食べると読むを入れ替えたらそのまま私自身にも当てはまるわけで。
そういう意味でもとても身近に感じられる元気がでる一冊。
そして「、牛丼食べたいっっっす!!!
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実は牛丼がそれほど好きではなく、チェーンの牛丼屋さんに入ったことがないので、わからないかなと思いつつ読みはじめたら、とても引き込まれるエンタメ小説でした。牛丼屋さんで働く店員とそこに通うお客さんのドラマがあってそれぞれのキャラクターがとても良かったです。
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「ビーフボウルラブ」と読む。
二話目が面白かった。
ほんのりミステリー風味だけど、最後はあたたかい気持ちになった。
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牛丼と人間の絡み的な作品。登場人物の性格や思考に始終イライラ。なんでこんなに腹が立つんだろうとすら感じる。牛丼屋さんには一度、行ってみたいとは思った。
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タイトルを見て、ビーフボウル・ラヴァーとしては読まずにいられなくなった。
ロードサイドの牛丼店をめぐる3編。少しいい人悪い人、気の毒な人やズルい人たちなどなどが大きな環でつながっていく第二話「そんな一つの環」が、いちばん好みでありました。
今夜あたり、牛丼食べに行こ。
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都市近郊の駅からほど近いロードサイドの牛丼屋さん 。そういう設定を考えると、ものすごく多様な人たちが、その牛丼屋さんに関わっているかもしれないと思われる。
そして、その人たちは、当たり前だけどその牛丼屋さんを接点として繋がっている。
そこに目をつけた作者が織りなす、ものすごく複雑で、多様な人達の物語。
だから、すべてのエピソードは、どこにでもありそうな物語。それがきめ細かく織り込まれている。
何てことは無いけど、面白かった。
昔、自分が某ファストフード店でアルバイトしてた頃も、こんな人間模様があったのかもしれないなぁと、ぼーっとし学生時代に思いを馳せた。
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牛丼店に勤める人達の人間関係。
主婦やフリーターや大学生など多種多様な人がアルバイトとして雇われているお店。
仕事に関するモチベーションや仕事に対する姿勢がそれぞれ違っていて、どこのお店でもありそうなことがリアルに書かれている。
全体的に読みやすい。
3話すべてがつながっているので再読しても楽しめる。
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小野寺史宜さんの「牛丼愛」、2014.1発行です。みつばの郵便屋さんシリーズとは違うテイスト、牛丼屋が舞台で、店長、店員、お客の様々な人間模様、特に人間の負の側面も描き、ちょっとビターな味わいも。でも、「負」を描きながらも、こうあってはならないと読者にさりげなく教示してるのは、やはり小野寺さんの作風だと思います(^-^)バイト店員で、デブだけど仕事ぴか一の日和(ひより)21歳とグズだけど心ぴか一の準一20歳、間違いなくこの作品の主役だと思います!
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牛丼屋の周りで起こる人生劇場。短編3作。
第一話 肉蠅
第二話 そんな一つの環
第三話 弱盗
牛丼屋のバイトでデブで冴えない女子大生・日和と若いバイトの子と不倫を続ける主婦・恵。
人の事を見下す恵に対し、まじめに返す日和に業を煮やした恵が復讐するも、思わぬ結末に。
また一人の事故死した幼稚園教諭に絡む牛丼屋関係者。
日和と不器用な大学生・準一との恋。
決してほんわかではなく、人間臭い物語。
人の本質が垣間見える作品。
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大通り沿いの牛丼チェーン店の店員たちの悲喜交々。
連作になっている第一話が、私の知っている著者の作品っぽくなくて戸惑いました。
この章は恵も日和もかなりブラック。
終わりもスッキリしなくて、どうしようと思うほどでした。
が、第三話でそれがスッキリ回収され、その章の主人公の一人店長のおかげで、いい気分で読み終えることが出来ました。
良かった、良かった。
小さな街にある牛丼屋さんが舞台のため、登場人物は皆緩く繋がっています。
この人、あの人の人探しも楽しい時間でした。
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牛丼チェーンで四年間バイトをしたことがある身には、結構身につまされるエピソードも盛り込まれており、その「あるある」感も楽しめた。著者も働いたことがあるのではないだろうか。
内容は、牛丼への愛と、牛丼屋で交錯する愛の物語だった。って、牛丼への愛は大袈裟だが、登場人物がさりげなく語る牛丼への想いは面白い。そして、牛丼屋で交錯する愛(と憎)。
途中から、やたら登場人物が増えて、正直必然性に疑問を感じるキャラもいなくはないが、それがひとつに繋がっていく様が楽しかった。牛丼屋を軸にした群像劇。
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4月-8。3.0点。
牛丼屋のバイトを描く連作中編。
大学生の太った女の子のバイトを中心に進む。
不倫する若い母親や、ミュージシャンを目指すバイトたち。
途中、悲惨な出来事もあるが、さすがは上手くまとめた感じ。
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初めの章は胸くそ悪いと思いながら読んだ。
そこから読み進めていくと段々と勇気がわいてくるのが不思議。