紙の本
つないで発想
2017/09/04 15:08
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
シンプルな発想の中にも、独自のこだわりが伝わってきました。デザインやアートだけではなく、幅広い分野で活用できそうです。
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アイデアのつくりかたの本なのに、人生指南書みたい。
しかも、水野学さんの語り口には押し付けがましいところが全く微塵もないから
はじめからおわりまでずっーと素直に読める。
街の明かりの一つ一つについての話では思わず感嘆してしまった。
いい仕事をすることはよく生きること。
人生のモチベーションがぐっと上がった一冊だった!
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メモ。
●古代から今この一瞬に至るまでの、あらゆる人の、あらゆる「アイデアのかけら」が混沌として存在しているこの世界のほうが、僕たちの頭の中より、はるかに広大である、僕はそう感じているのです。小さな思考の枠に閉じこもって一人でうなっているより、世界に出かけていったほうが、はるかに確実に、ゴールに近づくことができます。だからこそ、アイデアを生むより宝探しをしたほうが、よりすばらしいものが出来上がると、僕は信じています。
●すべての物事を絶対視せず、「51:49」という前提で考えて、判断していく。
●仕事をするときは、「クライアントから注文を受けたアートディレクター」という肩書きはさっさと取り払い、「その会社の経営者」になったつもりで、どのようなクリエイティブがよいかを考えていきます。
●疑うとは、言葉を変えると、あらゆることに興味をもつことです。
●「思う」「悩む」という、自分の中に課題を内包しているやり方では、広がりは生まれません。自分の疑問をその世界に出し、人に興味をもってぶつかっていくことが、柔軟に考える方法だと思います。
●「俺って、いい仕事をしているな」そう思ったとたん、その仕事は直せなくなってしまい、もっとよくすることはできない。この意識を保ち続けることが、客観性を鍛える訓練になるのではないでしょうか。
●パソコンを使って作業する仕事、たとえば、企画書を作成する、レポートを書く、資料をまとめる、といった業務は、三時間で終わらせてしまうこと。残る五時間は三つの作業を行います。一つは、パソコンでかたちにする前に、考える時間。パソコンに向かうときは、頭の中ですでにできていることを、かたちにするだけ。もう一つは、できたものを検証する時間。そして最後は、切り替える時間。
●コンセプトとは、迷わず目的地にたどり着くための地図です。単純でわかりやすい地図がベスト。
●デザインの目的は「よく見せること」でなく、「よくすること」
●ひらめくのではなく、見つけ出す。見つけ出したアイデアのかけらとかけらを、接着してイノベーションとする。
●ヴィジュアルについてはまったくテーマは設けず、「ハッとしたら、なんでもかんでも貯めておく」という方式をとっています。いわば「ひらめき貯金」です。「ひらめき貯金」とはすなわち、街で何かに興味を抱いたら、使い道など考えずに、記憶もしくは記録しておくということです。
●アイデアより、完成度を優先させる。
●マーケティングでいいものがつくれるなら、世の中はとっくに、いいものだらけになっています。マーケティングは自分の仮説の説得材料として使うものであり、自分がそれに説得されては意味がありません。
●人の話を、「そうかな?」と、ちょっぴり否定しながら聞くのではなく、「そうだよな」と共感しながら聞けば、何かしら得るものがあります。すぐに腑に落ちなくても、理解しようとすれば、相手もいろいろ話してくれるので、理解できる点が見えてきます。何に対してもどっぷり感情移入してみる、これは共感力をつけるよい方法です。
●センスがある人はいるが、センスがない人はいない。これは僕の持��です。もし「自分にはセンスがない」と思っている人がいたら、ないのは知識です。
●インプットの醍醐味は、「これまでの自分が壊れること」にあります。
●時代性というエッセンスを的確にとらえるために、心がけていることがあります。一つは、常に自分を更新し続けること。
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著者の書き方なのだろう、素直に読めて、とても参考になることが多かった。近頃は、「○○するな」とか「○○しなさい」というタイトル本は読まないことにしているのだけれど、そうしたかたくなさよりも、柔軟に考える方がいいんだなと改めて思った。まだまだ知らないことがたくさんあるのだから、素直に勉強しようと思う。
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水野さん流のデザインへのアプローチの仕方事例を交えながら紹介してあり、非常に参考になる本でした。
デザイナーに限らずモノを作る人はこの本を読んで新しい考え方に出会えるのではないでしょうか。
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デザイン関連といった枠にとらわれずビジネス書として良書。デザイン制作において客観的視点に立つことの重要性をとてもわかりやすく解いている。素晴らしい。
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言葉でテーマを作って、しばらくの間、自分の中に置いておく
疑う×知る×伝える=考える
商品力=本体+コンセプト+ブランド力
商品力+シズルの演出×時代性=ヒットの公式
マスに訴える方法
①パワーゲーム ex. TSUBAKI
②スーパーポップ
③スタンダード×時代性
理性と感性のバランスが程よい。主観と客観に偏りがない。すでに知っている枠の中に、ちょっとした新しさが混じっているもの。今までありそうでなかったもの。王道でデファクトスタンダードなもの
くっつけ続けること
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Good design company の水野学氏によるデザイン論。彼の語り口は押し付けがましくなく、理論的で好感が持てる。アイデアというものは降って湧いてくるものではなく、既存の様々なものをくっつけたもの。従って、いかに普段からアイデアの素に気付いて収集しておけるかが重要である。その方法などきめ細かく誠実に語られている。勉強になる。
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アイデアの切れ端を組み合わせることがイノベーションへとつながる。やはり日頃からテーマを持って、アイデアの切れ端や欠片をどんどんインプットしていく。そこから違和感のあるものやしっくりくるものをどんどん組み合わせていく。理性と感情、主観と客観を行き来するなどの良くあるテーマも、巷間溢れるコンサル本とはまた違った角度からなるほどと思わせてくれる。
(商品力(本体+コンセプト+ブランド力)+シズル感)×時代性)=ヒットの法則
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どうしてデザイナーやアートディレクターの書く文章は
こんなにも面白くないのだろうか。
やはりデザインを介しての表現が本領であって、
文章にすると冗長になり一気に良さが
薄まってしまうのだろうか、と思わざるを得ない。
帯の推薦文には「発想術」とあるが、
精神論的な内容をテンポの悪い構成でまとめたものであり、
この程度のものは発想術とは言わないと思う。
よく言って「アイデアを生む人の心がけメモ」である。
そういう意味では全く意味がない、というほど悪くもない。
ただし、そういったものであれば、
「IDEA HACKS(原尻淳一/小山龍介)」の方が
実際的なノウハウがプラスされている分ずっとマシだし、
問題解決についての発想術を読みたいなら、
「アイデアのちから(チップ・ハース/ダン・ハース)」
を読んだ方がずっとためになる。
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さくっと読める。デザイナーであろうとなかろうと仕事をする上で大切なことは変わらない。意識や考え方の違いやね。
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2011年、3冊目。
アートディレクターである著者が、成功体験に基づいた仕事観を「アイデア」を「接着する」という表現で、人と人、知識と知識、ヒットの作り方、という三章で平易に語る、という本。
具体的な事例については、サラッと触れるレベル。
仕事観としては、とても普遍的なことを言っている。
ふらっとでてくる絵画や町並みに関するエピソードに好感がもてた。
・パソコンに向かうのは、「一日三時間」と決める
・目的地がわからないまま、歩き出してはいけない→コンセプトとは、迷わず目的地にたどり着くための地図
・仕事には「目的」と「大義」がある→大義があれば、進むべき道がやがてわかってくるはず。大義とは、言葉を変えれば志
・恥と見栄を捨てれば、本物の自尊心が顔を出す→義務を果たすとは、「自分がやるべきこと」にきちんと向き合い、達成すること。やるべきことを決めるのは、自分自身。羞恥心と虚栄心。そんな安っぽい殻をパカッと割ったとき、中から生まれてくるのが、光り輝く本物のプライド――自尊心
・デザインの目的は「よく見せること」でなく、「よくすること」
・泉/R.Mutt/男性用の小便器/マルセル・デュシャン/レディ・メイド
・イノベーションとは、「新しいもの」を生み出すことではありません。
「今あるもの」と「今あるもの」を組み合わせて、「新しいもの」に変えることです。
「アイデアが見つからない」と困っている人は、考えるのをやめて、外に出ましょう。まずは知識を呼び込みましょう。
たくさんのアイデアのかけらを集めることから始めましょう。
・ニューヨークの街並みがきれいな理由は、レンガ造りの建物が多いから。しかし、レンガ造りの建物なら、日本にもたくさんある。ニューヨークと日本のレンガとレンガを塗り固めている漆喰、目地の色が違う。ニューヨークの場合、グレート茶色の中間の、なんともいえないきれいな色。日本の目地は、真っ白か、なんとなく汚らしい灰色。レンガそのものはほとんど同じなのに、目地の色だけでこれほど景観が違うのかと、驚きました。
・Francfrancのクリスマスキャンペーン(2004年)
メインターゲットは若い女性。彼女たちと話していると、たびたび耳にする言葉がありました。
「幸せになりたい」
幸せに「なる」ではなく、「なりたい」。それは言い換えれば、「誰かに、私のことを幸せにしてほしい」という「願い」です。
(中略)
占いに行くのも、パワースポットに足を運ぶのも、かわいいお守りをもつのも、恋愛に関心があるのも、すべて、幸せに「なりたい」という気持ちゆえのこと。
つまり彼女たちは、「幸せにしてくれそう」なものに魅力を感じてくれるのではないか?
そこで、考えたのが、「金のトナカイ」のキャンペーン。「金のトナカイを見た人は幸せなクリスマスを過ごせる」というストーリーを考え、展開したのです。
その結果、「金のトナカイを身につけると幸せになれる」という口コミが若い女性たちの間で流行し、金のトナカイグッズが人気に。
・ゴッホの足跡を辿ってパリから南仏へと移動し、光が次第に強く、眩しく変化していくことに感動しました。ゴッホはこの光を求めて南仏へ行ったのだと、身体で感じることができたのです。
・商品力×シズルの演出×時代性=ヒットの公式
よい商品が、よい商品であると伝えること。「ほしい、買いたい」という本能をかき立てること。それが「シズル」の演出であり、僕たちアートディレクターの仕事です。
・シズルとは、sizzleという英語がもとで、肉が焼けるときの「じゅうじゅう」という音をさします。ここから転じて、「よさそう、おいしそう、楽しそう、面白そう、ほしい!」といった商品を買いたくなる気持ちを表す言葉として、広告業界で使われるようになりました。
・商品力とシズルの演出は、ヒットを目指して走る車の両輪です。(中略)
シズルの演出と商品力が合体したら、「どのくらいの期間、売りたいのか?」という時代性を振りかけて仕上げます。
・シズルは「らしさ」の演出である
シズルを演出するうえで気をつけていることは、商品に無理をさせないこと
王道のシズルとは、商品の本質に似合う洋服を着せてあげるようなこと
・「世の中には、三流、二流、一流のほかにスターがいる」というのは放送作家の鈴木おさむさんの言葉
・大貫卓也
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他のデザイナーの本や、水野学氏の他の本を以前読んだことがあるからだと思うけれど、
内容の9割が「聞いたことあるわ〜」だった。
ざーっと斜め読み致しました。
今回勉強になったのは、
「飽きっぽい=探究心がある」という逆転の発想。
ちょうど最近少し悩んでいたから、この言葉に出会えてよかった。
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グッドデザインカンパニーの水野学さんの著書。
デザイナーだけではなく、ビジネスにおける企画に関する一つのアイデアの出し方が書かれています。
こういう仕事が出来る人がうらやましい!と思う反面、こういう人はごく一部の人だと思い知らされました。
ただ、考え方は誰でも出来るちょっとした日常生活に潜んでいること、それ以上にアイデアを仕事に活かす事がうまい人なんだなと思いました。
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◎ 「自分の思う『正しいこと』は51%程度。残りの49%は間違っていること」とする → 柔軟な発想、予想外の発想ができる。(p26~27)
◎ 「オーガニックコットン」の定義 : 3年間、農薬や化学肥料を使っていない畑で栽培した綿花。移行期間のものを「プレオーガニックコットン」と呼んで買い取り、農家を支援する事業もあり。(p79〜80)
◎ 「マーケティングは、自分の仮説にぴたりとはまった時に、それを裏付けるための説得材料として使う」(p115)
◎ 「プロジェクトを台本化する」(p122〜123)
① プロジェクトにタイトルをつける
② 商品を擬人化し、キャラクター付けする
③ キャラクターが一番引き立つシナリオを考える
◎ 「雑誌でも、流行の『源流』を取り上げる役割のものと、源流から発信されている情報を広めていく役割のものがある」(p138〜141)
① ファッション系ならモード系のもの、文化的なものなら『家庭画報』など、先鋭的な媒体が取り上げる
② 一般のメジャー誌で取り上げられる
③ テレビの情報番組に出る(この段階に来ると、そろそろ流行にも翳りが見える)
◎ 「自分の感性が古びていくということを、自覚しておくべき」→「『新しいものを入れていこう』と意識」(p142)
◎ 礼状を習慣化する(p146)
◎ 「よい商品が、よい商品であると伝えること。『ほしい、買いたい」という本能をかきたてること。それが『シズル』の演出であり、僕達アートディレクターの仕事です」(p156)
(ex)中国福建省の名誉茶師が選び抜いた茶葉、健康によい → 中国っぽくデザイン