電子書籍
世界不況を生き抜く新・企業戦略
著者 門倉貴史
戦後最悪のマイナス成長が確実だ。自動車・電機など輸出産業が総崩れしたことを受けて「外需頼み」のもろさを指摘する声が相次いでいる。しかし、反省すべきは「対米偏重」の貿易構造...
世界不況を生き抜く新・企業戦略
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
世界不況を生き抜く新・企業戦略 (朝日新書)
商品説明
戦後最悪のマイナス成長が確実だ。自動車・電機など輸出産業が総崩れしたことを受けて「外需頼み」のもろさを指摘する声が相次いでいる。しかし、反省すべきは「対米偏重」の貿易構造で、今こそさらなる海外展開の加速が求められているという。日本の内需はもはや期待できない。有力新興国の消費市場をめざせ。「脱・日本」こそ新グローバル戦略なのだ! 気鋭のエコノミストが企業の生き残り策を大胆に提言した意欲作。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
優良な新興国市場を目指せ
2011/03/13 11:29
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
2009年7月に出た本。世界不況でみなが元気をなくしていた時期だ。日本の輸出産業の大のお得意様の米国のバブル崩壊でコケたせいで、外需依存の日本経済は他国よりも大きな影響を受けた。外需頼みを見直すべきだという声もあるが、著者はそれはあくまで「対米偏重」が過ぎたせいだと指摘する。目覚しく経済成長する新興国も多い近年。グローバル化の進展もあり、日本はそうやすやすと貿易立国の看板を捨てるわけにはいかない。著者は有力な新興国市場を狙った海外展開こそ日本の生き残り策だと提言している。
第2章では進出先として有望な国を紹介している。しかしそれは「長期的に有望なのであって、短期的に世界同時不況の救世主にはなり得ない」と冷静に見ている。第5章ではグローバル戦略で日本企業の先をいく韓国企業の事例を紹介し、それに学ぶべきだと述べている。
また、第1章では農業保護がFTA、EPA交渉の障害になっていることを挙げ、今後、海外から「資源・エネルギーを安定的に供給してもらうためには、農業分野の大幅な解放が必要」と述べている。日本は「自由貿易体制の維持・拡大が実現できるかどうかで国全体の経済が左右される」ことを忘れてはならない。農産物の輸出促進にも触れている。「活路を見出せるようになるまで政府が直接農家に補助金を出す」という手もありだろう。「農地の効率的な利用」も求められている。新興国には政治体制が不安定なところもあり、進出のリスクではあるが、いかにリスクを抑えながら、リスクを取れるかが課題である。