読割 50
電子書籍
踊るマハーバーラタ~愚かで愛しい物語~
著者 山際素男
恋あり愛あり性あり欲あり善あり悪あり涙あり笑いあり――。“ここにあるもの総ては何処にもあり、ここに無いものは何処にもない”。『世界最大の叙事詩』エッセンス八話を収録。
踊るマハーバーラタ~愚かで愛しい物語~
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
踊るマハーバーラタ 愚かで愛しい物語 (光文社新書)
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
電子書籍
楽しいですよー、読みやすい
2021/02/28 01:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:orient - この投稿者のレビュー一覧を見る
マハーバーラタ全巻の和訳という偉業を達成した著者が、つい興味をそそられそうなタイトルを抜き出した息抜き本。
まえがき数行目で長大なマハーバーラタ戦記の結論のネタバレが明記されるというスピード感ある愉快なテンポのままに、どこから読んでも中々楽しい物語が臨場感あふれる口調で語られ、引き込まれる。
タイトルに釣られ、口調に引き込まれついつい読んでしまいながら気付いたのは、このマハーバーラタが成立した背景。
釈迦牟尼が仏教を興し、煩悩や家庭生活からの離脱を説いた紀元前のインド。爆発的に広まった仏教と、じわじわと形を取りやがて仏教に取って変わったヒンドゥー教。ヒンドゥー教の拠り所であるこの神話は、禁欲を否定し、家庭生活の重要性を強調している。
現世否定し家庭を棄ててしまう子息やそれを良しとする風潮に対抗しようとした勢力の綱引きなどの背景が透けて見えるような。インドの古代史から近代史までを調べる破目になってしまいました。
マハーバーラタって何かなと本棚を眺めて、真っ先に手を伸ばしてしまう薄さと巧妙なタイトルと裏腹に、深い沼に引き摺り込む力を秘めた書。