紙の本
マルコ頑張れ
2016/01/24 09:24
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
マルコが窃盗団の一味でしたが自ら戒心して悪の道からてを洗おうとする姿に共感をもちました。自分のクランを殺してしまうので犯罪者なのですがマークが追い詰めないところもやさしさを感じさせるとても心温まる作品になっていると思います。
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今回、主人公はマルコ!
2015/10/10 03:20
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
特捜部Qシリーズも5作目だというのに、とっさに作者の名前がまだ言えない私である(それでなくとも北欧系の名前は発音しづらいのに、ミドルネーム的なものがあれば余計に、と覚える気を放棄している感もあるが)。
そんなわけで、コペンハーゲン警察内にある特捜部Qは未解決事件を主に扱う専門部署であるが、相変わらず責任者のカール・マーク警部補はやる気がない。
今作の実質上の主役は、タイトル通りまずいことを知りすぎてしまった15歳の少年マルコ。 その苦難の人生の記録と言ってもいい。
マルコ少年の壮絶なる逃走劇、その果てに辿りつこうとする真実追及の前には、女性問題で悩むカール・マークなど正直どうでもいいのである。 いつも彼は事件に対してスロースターターであるが、今作ほど「とっとと働け、バカ者!」と思ったことはない・・・得体の知れぬ助手のアサドやローサのほうが今回はずっと頼りになったよ(ところで、なんかもうひとり、特捜部Qに加わったような気もするんだけど・・・、この人、また出てくるの?)。
アサドの謎というか過去の片鱗が見える場面もあるけど・・・このシリーズにそれは必要だろうか、と考えるようになった。 人のすべてを知らなくても一緒に仕事はできるし、仕事振りで信頼関係は築けるはず(実際、これまでお互い命の危険に遭いながらさりげなく友情を培ってきたではないか)。 だから本人が語りたがらない過去を掘り返す必要はないんじゃないか、特にいろいろ複雑な民族問題を抱えているヨーロッパにおいては。
マルコとカールがいつ出会うのか、がひとつのゴールになった今作は『24』ばりのノンストップ・サスペンスアクションではあるが、謎解き要素は少ない。 しかしジョン・グリシャム『依頼人』のように信頼できる相手が存在しないマルコの孤軍奮闘ぶりがメインなので、それくらいでいいのでしょう。
今回はODAの闇に迫ったりとこのシリーズもだんだん社会派寄りになってきています。
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語る必要のない結末かも…
2016/04/26 14:18
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投稿者:sin - この投稿者のレビュー一覧を見る
語る必要のない結末かもしれない?さて今回もカール警部補の人間臭さに心を打たれました。そして謎めいてはおりますが変わらぬアサドのパートーナーシップ、ローセの人間味にも…それにしても女性に対して純情なカールですがやることはやっているじゃないか!それともさまざまな重圧からくる弱さをさらけ出しているだけなのかはわかりませんが…そして果たして被害者の家族や、マルコに対する扱いは正しかったのか、まるで大岡裁きのような人情味を見せた特捜部Qの自由裁量には疑問が残ります。
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カールとゆかいな仲間たちにまた会えた!
今回は魅力たっぷりの少年、マルコがメイン。
シリーズで読んでいるとアサドやローセももちろん、家の住人たちも顔見知りのような気がしてくるのでホンのちょっとしたことも気にかかってしまい丁寧に舐めるように読んでしまう。
それぞれの人間たちの抱える闇までもが見え隠れしてきてまだまだ目が離せない。光も見えるし。
カールの女性遍歴(!?)もまだ続きそうだし、読み終えたばかりなのに次の本が楽しみでなりません。
それにしても今回は主人公マルコの出会うスリルと並行して様々な大人たちの遭遇する不幸に仰天しっぱなしでゆかいな仲間たちのキャラにいまいち踏み込めなかったのが残念。もしもこの5冊目から手に取った人がいるとしたらずいぶん不親切な進行だなぁとしみじみ。一冊目から熟読していた幸いにニンマリ。
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カールにとって、悲いことと嬉しいことが同時に。
マルコが危機に遭うたびにハラハラ。早くカールに!って思いながら読んだ。
謎はあるけどカールたちが謎解きするわけじゃないので、ミステリとは言い難いけど、
いつものメンバーの掛け合いが楽しかったし、粋なはからいが良かった。
ゴードンはこれからも出てくるのかな。イライラする…。
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デンマーク版コールドケース5作目。
今回は15歳の少年の逃走劇がメイン。
これが面白い。少年が活躍ということで夏休み向け。
読んだことが無いんですけれど「オリバー・ツイスト」のオマージュなんでしょうか。
特捜部Qの3人は前まではなんとなく軋んでいたようだったけれど随分とチームワークがよくなった印象。
その分新メンバーが不協和音で乱入。
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少年マルコの逃亡劇。このネタ一本で引っ張る引っ張る。今回の事件はリアルタイムで進行していくので、過去作と比べてスピード感と緊迫感に満ちていたように思う。
アクション全開なのでミステリ色は薄め。そこが残念と言えば残念なのだが、にも関わらず最後まで面白く読めたのは、マルコのキャラが際立っていたからかな? カールとのすれ違いを繰り返すうち、どんどんマルコに感情移入してしまい、最後はオカンになった気でハラハラしながら見守っておりました。このマルコがホントにいい子なので、余計に悪役たちが人間のクズに見える。相変わらずヒール役を書くのは巧いよなあ。
Qにも変化はあり、アサドの謎がちらりと見えたりと、サイド・ストーリーも読み応えはあるのだが、肝心のカールは今回あまり活躍せず、マルコに全部さらわれた形になった。第五弾の主人公はマルコです、マルコ一色のストーリー。でも個人的には大満足。
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特捜部Qシリーズ5作。安定のおもしろさ。アフリカ担当の真面目な官僚が帰国後消息を絶つ。背後には巨額の横領が絡んでいる。一方、叔父の率いるクラン(犯罪組織)から逃げ出したマルコは、事件を知るものとしてコペンハーゲンで追われる…。
相変わらずばたばたしながら事件を解決していくカール・ローセ・アサドたちが好きだ。そして今回登場のマルコ。15歳だけど賢くて、行動力があって、さびしがり?マルコの冒険物語としても読める。
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じょじょに明らかになるアサドの人生。
ゴードンとかいう新顔も加わって
ますますカールのいらいらは募って行く。
マルコが大きくなって特捜部Qに加わってくれるといい。
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叔父が率いる犯罪組織から逃げ出したマルコ。彼は知ってはいけないことを知ってしまい、追われる身となった。
少年でマルコと言えば母をたずねて三千里世代。もう最初からマルコへの肩入れが半端じゃない訳で。
逃亡、アクションが中心になったサスペンスで、推理要素は少ないけれど、ただひたすらマルコの無事を願ってましたよ、ええ。
個性的なQの面子も今回ばかりはマルコにしてやられたようで、ここまでの4作とはガラリと毛色の変わった少年の冒険譚を読んだ気分。
こういうの、結構好き。
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シリーズ5作目。以前に比べテンポが悪い感じがしてなかなか読み進まなかった。カールの恋愛やアサドの秘密も結局進展なく、無意味な感じ。次作に期待。
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学校に通わせることもせず
街で物乞いやスリをさせる
そんな大人たちとの共同生活の中で暮らしながら
独学で語学や数学を学んだマルコ
学校に通うことは当たり前ではない境遇の人は
日本では少ないことに感謝しなくてはいけないのかもしれない
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シリーズ5作目。
汚職事件を主軸に、それに絡んだ殺人事件に巻き込まれた15歳の少年マルコの逃走劇が見ものです。
特捜部の面々と事件当事者のそれぞれが交互に描かれ、やがて交差して解決へと向かう手法はいつも通り。
今回の事件当事者の主要人物であるマルコは、聡明で向学心や自立心旺盛ながら、幼い頃よりスリや物乞いを強いられてきた少年。
身の危険を感じ逃走する中、汚職事件の闇に飲み込まれていきます。
マルコを追いかける仲間やら殺し屋やらがとにかく危険な人物ばかりで、時に人の優しさに触れ、時に人に裏切られながらも知恵と勇気で逃げ惑うマルコに、読者は手に汗握り応援したくなります。
マルコがんばれ!
その一方で特捜部Qの面々は相変わらずでした。アサドは謎だし、ローサは意味不明だし、カールはイライラしてるしみんな大騒ぎ。
やはり、このとぼけた特捜部Qと重い事件とのギャップが良いです。
マルコの終盤の逃走劇や事件の収集の仕方には出来すぎ感がありますが、最後まで読者の希望通りスッキリ終わらせてくれるのもこのシリーズの良いところだと思います。
サイドストーリーも進展しており、今回マークスが引退してカールの宿敵であるビャアンが後任となりました。
ビャアンとアサドとの関係からアサドの過去が明らかになりつつあり、又ビャアンにも何かがありそうです。
一番気になったのが、イェスパが屋根裏にある開かない段ボールについて、カールがそんなものは知らないと言った場面。どうでもいい場面なのかもしれませんが、妙に暗示的に感じました。カールにも本人の知らない何かがまだまだありそう。
それにしてもミカは素晴らしい。ハリーの回復が今後過去の事件とカールにどう影響を及ぼすのが気になるところです。
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のっけからカメルーンでの殺人事件が描かれる。そしてデンマークでは銀行頭取と外務官僚によるカメルーン開発援助プロジェクトに関わる不正が密やかに進行する。スケールの大きい事件ではあるのだが、いきなりステージは一転する。
イタリアから不法入国したジプシーのような犯罪一族の生態に作者のペンは向けられる。恐怖に虐げられながらスリや置き引きなどの犯罪に手を染める少年の一団が都市の中に散開している。彼らは脱出不能の悪のリンクに閉じ込められた人生を選ぶことのできない無力者立ちであるかに見える。その中でも腕利きで頭のいいマルコが、実は本書の主人公的存在である。
彼は、あることから見てはいけない組織の謀略の現場を目にしてしまい、夜の公園から独り脱出する。すぐに放たれる追跡者たちの群れ。マルコは逃走する。そう。本書は、たった一人の少年の逃走こそが最大の見せ場である。
特捜部Qの面々は、トリオの存在の上に、さらにひとり面倒なのが加わって、カール・マークは厄介な立場になりながら、徐々にマルコと、カメルーン失踪事件の真相へと、徐々に近づいてゆく。
読者だけがすべての経緯を知っており、はらはらしてゆくタイプのサスペンス。そこに子供が追われるというある古典的なモデルの活劇が主軸となる。これだけで面白さは保証されていると言えないだろうか。子供の失踪と言えば、映画で言えば『グロリア』、小説で言えばジョン・グリシャムの『依頼人』などが挙げられるが、どちらも強いオバサンに守られたいわばコンビものである。本書のマルコはその点あまりに孤独である。犯罪仲間の少年少女たちに心のつながりを求めるが、誰もが恐怖に支配されているために、マルコを裏切らざるを得ない。構造悪による子供たちの悲劇、なのである。
全体としてシンプルな作りだが、だからこそ手に汗握る活劇が散りばめられた、シリーズ屈指の快作であるように思える。このシリーズを一冊だけ読みたいという人に対してはぼくはどの作品でも自信を持ってお勧めすることができるのだがが、少年マルコの活躍ぶりを見ていると、特に世の女性に対しては、この作品を母性本能に訴えるという意味で一押しになるのかもしれない。
しかしアサドの猪突猛進ぶりと、ローセの母性本能、それらの個性とのらりくらり戦法で対決しつつ、奇妙な居候たちとの家庭問題にも頭を悩ませねばならないカール・マークの人生、いつもながらに嬉しく心強い特捜部Qとの再会が毎度嬉しい本当の意味でのシリーズらしいシリーズなのである。
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北欧の人気警察ミステリ「特捜部Q」シリーズの5巻目です。
相も変らぬ面白さですが、本作ではスリと物乞いを生業とするケチな犯罪グループから逃げ出した天才児マルコが人生を立て直そうと努力する姿が描かれており、ストーリーに明るさを加えています。
さて、前置きはこの位にして以下で粗筋をご紹介。
プロポーズを予定していた当日に恋人に振られ、理解ある上司がいきなり退職して代わりに忌み嫌っている相手が上司になったり・・・
と散々な生活を送っている特捜部Qリーダー、カール・マーク警部補。
そんな彼が今回挑むのは、ODAを隠れ蓑にした巨額国家予算の横領とその隠蔽殺人です。
行方不明人を探し求める一枚の張り紙を切っ掛けに事件調査に入り込む特捜部Q。
一方、隠蔽殺人を実行した犯罪グループからは天才児マルコが逃走。
マルコに追手が迫る中、両者のニアミスが続くが・・・
マルコの人生立て直しと特捜部Qの事件捜査。
そしてこの犯罪に関わった者達の間の駆け引き等、先が予想できない展開が続き、読み応え十分なミステリーです。
巻末あたりで若干冗長な印象も受けましたが、このシリーズのファンはもちろん、そうでない方も楽しめる内容ではないでしょうか。
読了後、満足感を抱ける娯楽小説をお探しの方などにお勧めします。