紙の本
La-di-da?La-di-da!
2016/02/23 23:45
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投稿者:ただなつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半はノリがちぐはぐな文章の連続かつ大体が物語の前置き的な要素についての記述なので、少し読むのが退屈でした。
しかし、後半にいくにつれて文のテンションも安定してくるし、話の展開もかなりリズムが良くなるので、後半はほとんど一気に読みました。
この話はプロットなどつくらずに考え考え書いたということを作者の方がインタビュー動画の中でおっしゃっていたので、前半と後半で文のなめらかさ?みたいなものが違ってるのはそのせいなのかなと思いました。
がっつり読み応えがある作品ではありませんが、なんとなく何か、優しい風に心を撫でられたような読後感のある作品でした。
タイトルがわりと直球なのも個人的に好ましかったです。
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ある辺鄙な公園で首だけ出して穴にしっぽり埋まってる七三分けの男ってナニ?!
そしてその男をどうにかして自力で助けようとした途中で交通事故に見舞われた女子高生きよ子。
この奇妙なアクシデントが思わぬ展開を繰り広げる。
いきなり冒頭から素っ頓狂な設定に一気に引き込まれた。
シチサンときよ子の漫才かと思えるとぼけた会話が面白い。
きよ子の親友で超変わり者のキエちゃんもすごくいい味出してる。
ファンタジック要素満載だけどこういうのなら大歓迎。オススメ!
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「気障でけっこうです」
めんどくさがり今時少女が過ごすかけがえの無い日々。
本作は、ボイルドエッグズ新人賞を受賞した作品である。ボイルドエッグズ新人賞とは、三浦しをん、万城目学、滝本竜彦らを輩出した作家エージェント「ボイルドエッグズ」が主催する小説新人賞であり、著者小嶋陽太郎は22歳で受賞した。
ある日、今時の女子高生のきよ子は、公園で奇妙な光景に出くわす。髪の毛を七三にぴっちり分けたサラリーマンが、しっぽり地面に収まっているのだ。男を助ける為に走るきよ子。しかし、彼女は、運悪く車に引かれてしまう。しかし、きよ子には更なる不運がやってくる。病院で目を覚ますと、目の前にはあの七三サラリーマンがいるのだ。しかも、幽霊として。
七三サラリーマンだから、シチサン。彼と過ごすきよ子は、奇妙な日々を過ごす。幽霊キャラクターと言う訳で、ユーモラスな物語に落ちつくかと思いきや、そうでも無い。
人が死んじゃったり、シチサンがなんか訳ありだったり、きよ子が友情を噛み締めたり、なんだか色んな要素が詰まっている。設定としても、男が地面に収まっている事から始まるので突飛である。
だけど、読了後はほっこりするし、暖かいんだけど、でもなんだか物悲しい。そんな小説だった。
注目して頂きたいのは、きよ子の友達であるキエちゃんだ。キャラクターとして非常に立っている。きよ子も立っているのだが、等身大の女子高生としてキャラクターが立っている。
しかし、キエちゃんは、人間としての懐の深さや、ミステリアスさ、不気味さ、面白さなどなどでキャラクターが立っている。名前も古風で、全く魅力が詰まり過ぎである。スピンオフが十分可能だ。そして、キエちゃんは、やっぱり活躍する。活躍しなければ、宝の持ち腐れだ。
タイトルである「気障でけっこうです」も違和感なく盛り込まれているし、シチサンの数々の仕草が伏線として拾われ、言葉がきよ子を成長させる所も私の好みだ。
受賞作としては、素人の私が言うのは説得力に欠けるが、文句無いと思う。次回作が楽しみだな。
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電子書籍の紹介ブログで見かけて気になってたのが角川からタイトル変えて書籍化
修飾的表現が多くてちと読み進み難かったんだけど、主人公らの人となりは伝わった気もする
ライトノベル的な中身かと思ってたらわりと堅実
続き物の主人公成長ものの一冊目のような感じを受けたのでもっと設定深くできたんじゃないかなと惜しい気もした
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面白い!笑えます。
最初の30ページくらいまでは私には合わないカナーって思いましたが。
かなりおもしろいです。
きよ子とキエちゃんのキャラ最高です。
電車の中で、ふふふと思わず笑ってしまいました。テンポもよいストーリーでかなりお勧めです。
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七三の幽霊に憑りつかれたメガネの女子高生。って、なんじゃそれ!
しかもその幽霊は公園に首まで埋まってたヒト…ここだけ読んだだけでも面白くない訳がない気がする。
で、読んだけど、予想以上に面白かった。
ちょっとそこうまく行きすぎ、ってところも無きにしも非ずだけど、それでも充分楽しめた。
キエちゃん、最高!!
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おもしろかった!
文体におや?と思ったが、慣れてしまうので問題ない。というかむしろ好ましかった。
若いなと感じる面もある。ただもっともっと書いてほしいと思った。良いエンタテインメントが期待できそう。
主人公もいいが、親友のキエちゃんがいい。かっこいい。
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きよ子とシチサンの会話がゆるくて笑えるし心地いい。少し切ないラストがすごく好きです。
キエちゃんがへんてこだけど男前なキャラクターで惚れました!
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最初は直喩表現が連発されすぎて自分が読むときのリズムに乗れず、「失敗したな・・・」なんて思っていたが、頑張って読み進めているうちになんだかその表現がおもしろくなってきて最後は一気に読み上げてしまった。
女子高生の主人公が公園に埋められていたおじさん(のちに幽霊)と過ごす羽目になる日常の話。二人のやりとりはコメディタッチでコメディで終わるのかと思えば最後はほろりとさせられる(幽霊ものにはベタなほろりだけど)。展開はベタだけど文体もベタなので雰囲気があっているからきつくないのかな?
主人公のきよ子と幽霊の蟹江の会話もおもしろいけど、主人公の親友も中々強烈。強烈なんだけどなんだかハードボイルドなかっこよさも持っている。不思議。
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ある日、お気に入りの公園に行ってみると、何かが生えている。草ではなく、おじさんである。そして、生えているのではなく、穴に埋まっているのだ。主人公は女子高生。おじさんと女子高生という組み合わせはいやらしい想像に向かいがちだが(私だけ?)、この物語は幽霊になったおじさんと主人公との奇妙な関係を読者がくすりとさせられるような文体で描かれている。その調子が終始一貫して続くのかと思いきや、ホロリとさせられたり、ヤクザの事務所に連れて行かれハラハラさせられる場面もある。幽霊になってしまったおじさんが哀れで切ないが、本書のタイトルにもある「気障な」言動がなんとも粋。幽霊に取り憑かれるという奇妙な出来事を経験した後にどちらかというと陰鬱な主人公の内面的な変化が見れるという爽やかな締めとなっている。
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主人公の親友が最高にいい味を出してる。もの凄く変な子!でも魅力的。
文章が独特で、比喩とか描写をイメージするのにつっかかりもっかかりだったけど、主要な登場人物がみんな愛らしくて、ほっこりするお話。
ラストが変にハッピーエンドすぎない所がまたいい。それでいて絶望的でもない。ちょっぴり哀愁漂う、けど希望もある素敵な終わり方でした。
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最初、全体の調子といい文体といい好みでなかったが、半分あたりから慣れたのか幽霊さんが可愛くなったのか、面白くなってきた。それにしても、親友キエちゃんの威力は素晴らしい。
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タイトルから堅そうな話をイメージしていましたが全然違いました。面白かったです!!公園で首まで落とし穴に嵌っていた男を発見した女子高生のきよ子が、後日幽霊になったその男に取り憑かれてしまうという、よくわからないおかしな設定。二人の会話がほのぼのしていて面白いです。幽霊の語る死後の世界の話にそうなんだー!とか思ってしまいました。友だちのキエちゃんもいい味を出しています。
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若い人が書いたのだろうな、と思われるライトノベルな雰囲気のお話。
あらすじが突飛で「どんな話なのだろう?」と思い読んでみたのだが、話がだんだんと深く暗くなっていって、少し驚いた。
誰もが認めるハッピーエンド、とは言いにくいが、良い終わり方をしてくれたと思う。
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女子高生きよ子と七三分けの幽霊シチサンとの奇妙でゆるゆるな日々。と思いきや、途中からサスペンスフルな展開に。
コメディタッチで読みやすく、ゆるゆるな感じと切なさのバランスが絶妙でした。
主人公やシチサンよりも、きよ子の親友キエちゃんのキャラが誰よりも強烈だった(笑)