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“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店
著者 著者:御堂 彰彦 , イラスト:タケシマ サトシ
この世界には『アンティーク』と呼ばれる物がある。年代物の骨董品や古美術品のことではない。幸運を呼ぶ石、未来の姿が映る鏡など、不思議な力が宿った器物を指す。 世の中は広いも...
“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店
付喪堂骨董店 “不思議”取り扱います 1 (電撃文庫)
商品説明
この世界には『アンティーク』と呼ばれる物がある。年代物の骨董品や古美術品のことではない。幸運を呼ぶ石、未来の姿が映る鏡など、不思議な力が宿った器物を指す。 世の中は広いもので、そんな怪しい物を扱う店があったりする。付喪堂骨董店~FAKE~。だが、名前の通り扱っているのはそれの偽物ばかり。無愛想な少女が不気味な品ばかり勧めるので閑古鳥が鳴いている胡散臭い店なのだ。でも、ごくまれに本物が舞い込んでくるから面白い。 では、そんな変わった品を手にしてしまった人たちのことを、これからお話ししよう。
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紙の本
アンティークにまつわる不思議な物語
2008/11/09 18:17
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作では『アンティーク』を、いわゆる古美術ではなく特殊な能力を有した道具、怨念や霊力が宿り力を持ったものとしている。これら『アンティーク』を手にした人間の悲喜こもごもを綴った物語である。派手さはないがじっくり考えさせられる話が続く中で【第4章】が異彩を放っている。主人公【来栖刻也】とヒロイン【舞野咲】のちょっとした恋物語になっており、これがまた実に良いのである。何が良いって、無表情な咲の内面に隠れた純情乙女振りである。刻也からプレゼントと称して渡される数々の物品に驚き、狼狽え、いろいろ想像し、そしてちょっぴり喜んじゃう様が咲のモノローグで綴られる。しかも顔には出さない、態度には決して表さない。その姿は新手のツンデレか?という可愛らしさである。「迂闊だったわ」という、咲が内心動揺した時のセリフが微笑ましい。しかも最後にここに至るまで、正直本作の方向性がイマイチ見えなかったのだが、これで最後のピースが填まった気がした。こんな胸キュン物語なら出し惜しみせず全編で読ませて欲しいものである。ちなみに、あとがきから読むのは避けた方がいいかも。作者が各章のあらすじを割りと丁寧に書いているからである。そのあとがきから察するに作者は兼業作家のようである。別にこれを非難するのでは無く、次巻の発売まで時間がかかりそうだな、という意味である。