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世界の不思議な家を訪ねて ――土の家、石の家、草木の家、水の家
著者 著者:小松 義夫
砂漠にそそり立つ高層住宅、湖の上に浮ぶ家、騙し絵が描かれた家、岩と岩に挟まれた家……世界各地には、自然と調和した、地形を生かした不思議な家がいっぱい! 困難を極めた取材体...
世界の不思議な家を訪ねて ――土の家、石の家、草木の家、水の家
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世界の不思議な家を訪ねて 土の家、石の家、草木の家、水の家 カラー版 (角川oneテーマ21)
商品説明
砂漠にそそり立つ高層住宅、湖の上に浮ぶ家、騙し絵が描かれた家、岩と岩に挟まれた家……世界各地には、自然と調和した、地形を生かした不思議な家がいっぱい! 困難を極めた取材体験記と美しい写真が満載の一冊。
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紙の本
淡々として不思議に心にしみいる文章
2006/05/13 19:39
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
随筆というのか紀行文というのか、自分の目で観察したことと印象に残ったことを、何の飾りもなくそのまま記述している。芭蕉の奥の細道のような古典を典拠とした修辞法などは使われていないのだが、不思議と心にしみいる文章であり、その淡々とした語り口に味わいがある。写真家による世界の不思議な家の写真集であるはずだが。
欧州三か所、北米一か所、南米三か所、アフリカ三か所、イエメン二か所、豪州一か所、東南アジア五か所、のそれぞれの土地で著者自身が撮影した、土の家六、石の家四、草木の家四、水上の家四、の写真が掲載されている。どれもこれも、それぞれの土地の産出物を使用して、伝統的な建築方法で作られた、独特の形態をした、不思議な家である。コンクリートと鉄とガラスでできた現代建築物とは異なり、それぞれの土地柄・気候に適合した、落ち着きと安心感と、さらにいえば癒しをも感じるような、不思議な味わいのある家々である。写真を見ているだけで奇妙な楽しさがある。
それぞれの写真に付記された、撮影旅行の計画、旅程、撮影過程、等を述べた文章がまた不思議である。何の工夫も細工もなくたんたんと記述されているが、逆にそれが名文といえるまでになっている。どのようにしてこのような文の書き方を習得したのであろうか。かなり危険な地域へも、自分でに事前調査、準備をして、現地になじみこむような個人による撮影旅行の体験を繰り返しているようだが、それと何か関係があるのだろうか。