十二単衣を着た悪魔　源氏物語異聞

6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：naruken　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

前世紀のことですが、内館さんの「思い出に変わるまで」というドラマを毎週楽しみに観ていました。ドラマは殆ど観ないのですが、たまたま流れていたこのドラマの展開のエグさに惹きつけられ、石田純一さん、今井美紀さんの豪華キャストもあいまって。そんな内館さんの著作を最近（といっても半年前ですが）「終わった人」で目にしたことから、これまた何気なく手に取り拝読したところ、定年後の話でありながらテンポよく、ついつい映画を観るような感じで映像をイメージしながらしっかり読みきってしまいました。と、いうことで、ドラマの脚本を描く方の小説って、ドラマみたいで愉しいなーとおもいつつ、著作を探したところ、この小説を見つけ、これまた時代を超えて想像の世界にぶっ飛んだ、でも、リアルな映像が思い浮かぶ、とてもスリリリングな小説でした。源氏物語モチーフなので、すこし教養も身についた気がして、一石二鳥です。未読の方、是非トライして下さい。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：咲耶子　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

就活もうまくいかず数々の企業から不採用を受け、何事も中途半端な主人公。
バイトで『源氏物語展』の設営を終えた帰り、源氏物語の世界にスリップしてしまう。
右往左往する中、弘徽殿女御に仕える事となる。
一見華やかに見える貴族社会。裏に渦巻く陰謀。そして、なんだか臭い？(笑)
『源氏物語』を違う角度から見れる楽しい一冊です。
今まで嫌いだった登場人物が好きになれます。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：Koukun　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

源氏物語に題材をとった作品は多いが、脇役悪役憎まれ役の弘徽殿女御をヒロインに仕立てた着眼点が素晴らしい。更にこのヒロインのキャラクター作りが実にいい。兄弟愛 親子愛 男女愛 権力愛と今も昔も変わらない愛情の描き方もすっと頭に入ってくる。（当時の人としてはあまりにも現代風の思考形態になっているような気がするが)
ただ題名がピンとこない。作者は随分なこだわりがあるようだが。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：Masetto　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

就職浪人の現代の若者が源氏物語の世界に　異世界転移してしまうという話。　たまたま彼が弘徽殿の女御に拾われたという設定で　弘徽殿の女御やその息子の一宮視点でみた源氏物語の世界。。。　物語の中では特に重要視？されていないようなサブキャラ？で私も何の印象もなかったけど　こんなにすごい人だったんだ！（紫式部はどう思っていたかは別にして。。。）ととてもおもしろかった。　前から薄々感じていたけど　私って光源氏が好きではないんだなあと　あらためて思った。　いくらイケメンで能力も高く人に好かれるといっても　人間的にどうなのよ？って。　ま、光はこの物語の中では重要だけど主人公じゃないしね。　確かに弘徽殿の女房はけっさくな人物だわ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：タロウとハナ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

面白すぎて一気に読み終えました。

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：赤城山　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

源氏物語を、ほとんど登場しない人物の立場から、かつ、現代との比較をしながら、簡潔に再構成している。現代語訳でも読んだことがなかった源氏物語を、原文で読みたくなりました。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：Keito　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

現代に生きるなんの取り柄もないと思ってる若者が源氏物語の世界に迷い込む
光源氏でもなく藤壺でもなく弘徽殿の女御にシンパシーを感じている所が面白かったし違う角度から源氏物語を見た気がする

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：きのこうし　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

長めのお話でしたが、最後まで楽しく読めました。

兄弟に強いコンプレックスがあったり、やりたいことや「自分らしさ」を見つけられずに悩む主人公は、読んでいてとても心を寄せやすく、共感したり、見守りたくなります。

SFの平安成り上がりストーリーだと思って読みはじめたのですが、その予想は外れてしまいました。
途中、何度も泣いてしまって、まったくしてやられました。

源氏物語を知らなくても楽しめるお話でしたが、少しでも知っていると、より楽しいと思います。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：るう　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

こうして読んでみると妃とは弘微殿の女御に最も似合わないポジションだったのかもしれない。
とことん鋭く有能な彼女にとって何もかも穏便に済ませねばならない宮中は狭苦しいだけの場所だったと思う。
人は存りたい場所に存れるわけではないと実感。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：雪と華　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

結末は、だいたいにおいて、原作である源氏物語どおりかな。弘徽殿女御という原作ではほとんどスポットライトが当たっていない人物からの視点が取り入れられているので、「異聞」なのは間違いない。
原作の中にトリップ（？）したらしい青年が、自分なりの目標を見つけたのはいいが、安直というか、ご都合主義のような気がする。
栄養、衛生面などリアルに書いているのはいいが、源氏物語の優美なイメージが崩れていくかも（笑）。
暇つぶしにはいい。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：neige　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

５９もの会社から内定が出ぬまま大学を卒業した二流男の雷。それに比べ、弟は頭脳も容姿も超一流。ある日突然、「源氏物語」の世界にトリップしてしまった雷は、光源氏を目の敵にする皇妃と手を組み暗躍を始めるが…。【「TRC MARC」の商品解説】

新型コロナのせいで、映画を観に行けなかったから、小説でもと思い手に取りました。
タイムトリップあるあるで、源氏物語のあらすじ本を手に、未来がみえる陰陽師として上手く立ち回るのが姿が面白く、元の世界に戻った時には平安言葉がツイ出てきてしまうところも面白かった。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：earosmith　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

怖いおばさんという印象の弘微殿の女御にスポットを当てているのが面白いです。源氏物語を知らなくても楽しめそう。