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復活の日
著者 著者:小松 左京
生物化学兵器を載せた小型機がアルプス山中に墜落。それが、人類滅亡へのカウントダウンの始まりだった。春の雪解けとともに世界各地で奇妙な死亡事故が発生し、日本では新種の流感が...
復活の日
復活の日 (角川文庫 緑 308-9)
商品説明
生物化学兵器を載せた小型機がアルプス山中に墜落。それが、人類滅亡へのカウントダウンの始まりだった。春の雪解けとともに世界各地で奇妙な死亡事故が発生し、日本では新種の流感が猛威をふるい死亡率が急上昇。瞬く間に、人類は一握りを残して滅亡してしまった。そして、生き残った人々に、更なる危機が迫る。絶望の中で、一人の日本人研究者が立ち上がった――! 絶滅の危機に瀕する人類に、明日はくるのか? 日本を代表するSF超大作!
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日本SF界のブルドーザー小松左京の代表作
2016/02/13 22:17
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投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFは海外御三家から入った口だったので当初日本SFに関してはあまり読んでいなかった。四畳半的SFという変な先入観もあって積極的には読んで来なかったというのが正直なところか。ところが「読んでから見るか、見てから読むか」の角川映画で本作が映画化されるということでどこの本屋でもフェアぶちかましていたので「読んでから見るか」と思って手にとってみたのだが「読んでみたらぶっ飛んだ」。すげーぞ!日本でもこんなにスケール感のデカイ話が書ける作家がいたんだと純粋に感動してしまった。この後「果しなき流れの果に」を読んでさらにぶっ飛ぶのだが・・。
話の内容は今でいうところのパンデミックSF。ただ今読んでも全然いける、古くない。むしろ情報のアクセスが今ほど容易でなかった時代に自分の知見や経験のみで世界情勢・軍事・医学・化学・人類学などなどよくこれだけの内容を盛り込んで書いたよなあと感心する。BC兵器なんて言葉をしったのもこの作品から。事件の発端となる飛行機事故からウイルスの拡散、そして世界各地での文明世界の崩壊エピソードが用意されており、人間の愚かさと賢さを淡々としかしリアルに描いている。一番しびれたのは最後の最後で冷戦時代の「核による抑止力」をかなり皮肉った内容になっておりここまで考えて書いていたのかと改めてこの作家の凄さを思い知りました。
数ある小松SFの中では一番好きな作品。これから日本の本格SFを読みたいと考えているなら入門書としてはベストですよ。