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テクノロジーが雇用の75%を奪う
著者 マーティン・フォード , 秋山勝
「今世紀のうちに雇用の75%は消滅する!」――。本書の原書 The Lights in the Tunnel は、2009年に自費出版されるやアメリカ国内外で大きな反響を...
テクノロジーが雇用の75%を奪う
テクノロジーが雇用の75%を奪う
商品説明
「今世紀のうちに雇用の75%は消滅する!」――。本書の原書 The Lights in the Tunnel は、2009年に自費出版されるやアメリカ国内外で大きな反響を呼び、「2045年問題」「雇用なき経済回復」などの機械と雇用収奪の問題を指摘する議論の嚆矢となった。気鋭のIT起業家である著者は、誰よりもシビアに労働市場の現実と未来を語る。低賃金の熟練工だけでなく、今後はホワイトカラーなどの中間層も収奪の対象となるだろう。経済学者はイノベーションによって新たな雇用機会が誕生するというが、指数関数的に発達するコンピュータによって新規雇用さえ奪われているのが現状だ。雇用格差は拡大し、このまま自由市場経済は破綻してしまうのか。危機を乗り越えるためにはどうすればいいのか。社会・環境保護を視野にいれた、著者独自のラディカルな未来構想が提示される。
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紙の本
テクノロジーが既存の雇用は奪うよ、で?
2020/11/09 20:42
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投稿者:もちお - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は世界的経済危機を迎えた2009年に刊行された本であり、あの時代に大量の雇用がなくなったという背景は理解する必要がある。当時からすでに、単純作業や均一化された作業はアウトソーシングされるのが一般的であった。コールセンター業務はフィリピンへ、事務作業はインドへアウトソーシングされ、次に待っているのは自動化であり、人間がいらなくなる。さらにいえば、ありとあらゆる仕事がこの過程を通らざるを得ず、特にホワイトカラーの仕事、あるいは、専門性が高いとされる弁護士のような仕事は完全にテクノロジーに代替されると予測している。この状況に対して、経済学者は19世紀の産業革命に起こった機械打ちこわし運動、ラッダイト運動と同様、人々が豊かになり、他の仕事領域を見つけるため、これらの効用が奪われる雇用を上回るとして、著者の懸念を一笑するが、失われた雇用とそれに伴う消費の消滅は何らかの救済がない限り、失業者があふれると懸念している。著者の懸念は分かるものの、じゃあ人間は仕事しなくてもよくなって遊ぶだけじゃないか。著者は雇用=労働が人間に必要なものという前提があるが、現在の仕事がテクノロジーに代替されたら、今までにない、人間ならではの価値を見つけるのではいかな。産業革命時の娯楽と今の娯楽を比較するとか人間ならではの時間の使い方に対する考慮がないところが残念な本。