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動物の言い分 人間の言い分
著者 著者:日高 敏隆
人間と同じように動物たちにも理由がある。ヘビの長いからだ、ハリネズミの固いトゲ……。人間から見ると妙だが、動物の視点から考えてみると、理にかなった理由がある。さあ、動物た...
動物の言い分 人間の言い分
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動物の言い分人間の言い分 (角川oneテーマ21)
商品説明
人間と同じように動物たちにも理由がある。ヘビの長いからだ、ハリネズミの固いトゲ……。人間から見ると妙だが、動物の視点から考えてみると、理にかなった理由がある。さあ、動物たちの生き方を覗いてみよう。
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動物になったつもりの視点で動物のことを
2022/02/28 22:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
観察対象が、ヘビだろうがカエルだろうが、
ペンギンだろうがサボテンだろうが、
いずれに対しても、相応の好奇心をもって
見つめている、著者の動物愛溢れる筆致に
心地よく酔える一冊です。
生物学に食指の動かない人にこそ、
手にとってみて貰いたいです。
紙の本
生き物好きには嬉しい一冊
2001/09/13 11:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岡埜謙一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルを見て、てっきり動物から人間への苦情、それに対する人間の反論か、などと勝手に想像したら、まるで違った。帯を見たら「かくも不思議な動物たちの論理」と書いてある。論理には「たくらみ」とルビが振られている。つまり生物の体の構造や機能、行動の不思議を、動物行動学の専門家が我々素人にわかりやすく解説した本なのだ。本書は角川書店が新しくスタートさせた新書シリーズ「角川oneテーマ21」の一冊。
このところ出版界は新書シリーズのラッシュだ。単行本は売れず、文庫も過当競争で苦しいし書店のスペースもいっぱいだ。頼みのツナのコミックも低落気味。「あそこが出すなら、うちもスペース確保のために出す」と、すべてがそんなわけで新書シリーズを発刊したのでもないだろうと思いたいが、これ以上文庫の棚を確保できないからと、書店の棚の確保が第一目的で、単に文庫からサイズを大きくしただけのような新書シリーズも見受けられるので、いささか先行きが心配だ。出版業界は、「活字離れ」と売り上げ低下を他人のせいにして嘆いている。しかし、たとえば小説だけ見ても、そりゃあ面白い本が少ないからだよ。息の長いいい著者が出てこないからだよ。おまけにケイタイだ、インターネットだと、いまはほかにお金の使い道はいくらでもあるんだよ、出版社のみなさん。
ところが本書を読む限り、こんな値段でいいのかと思いたくなるほど内容が濃いじゃないか。読む前は、最近の新書という先入観があって、あまり期待もしていなかったのに。内容がたまたま自分の好きなジャンルということもあるが、意外なほど力が入っている。動物の眼には現実の世界がどのように映っているのか。タコの足はじつは頭から生えている。マグロの眼は獲物を追いかけるときは出目になる。こういったことは専門家の間では常識なのだろうが、我々素人や単なる生き物好きには初耳かもしれない。何よりもそういった事柄をとてもわかりやすく解説してくれているのがいい。そりゃあ知ったからといって、明日から世界が違って見えるというわけでもないが、生き物好きには嬉しい一冊だ。
「みんな丸まる」という項目がある。なぜヤマネやネコは眠るときに丸くなるのか、アルマジロやハリネズミ、ダンゴムシは危険を感じるとなぜ丸まるのか、という話である。急所が集まっている腹部を守るためだろうという説だ。ここは笑ってしまった。余談だが我が家にはプレーリードッグというジリスの仲間がいる。この連中は寒いときはダンゴムシ状態で寝るのだが、暑いときは仰向けの大の字になって熟睡する。見てるほうが恥ずかしくなるような寝姿で、揺さぶったくらいじゃ起きない。元々は野生動物なのに、そんなに無警戒でいいのかといいたくなるほどだ。
どうせお手軽に読める本だろうと高をくくって電車の中で読み始めたところ、えらく読み応えがあり、ついに乗車時間1時間20分の通勤の片道では読み終えることができなかった。自分ではとても読むのが早いと自負していたのに残念。