読割 50
電子書籍
あなたに贈る×(キス)
著者 近藤史恵
閉ざされた学園を震撼させる一人の美少女の死。先輩、教えてください。あなたがここにいないのは人を愛したせい? それとも誰かに殺されてしまったの?感染から数週間で確実に死に至...
あなたに贈る×(キス)
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あなたに贈るX (PHP文芸文庫)
商品説明
閉ざされた学園を震撼させる一人の美少女の死。先輩、教えてください。あなたがここにいないのは人を愛したせい? それとも誰かに殺されてしまったの?感染から数週間で確実に死に至る病。そのウイルスの感染ルートはただひとつ、唇を合わせること。かつては愛情を示すとされたその行為は、国際的に禁じられ、封印されている。しかし、ある全寮制の学園で一人の女生徒が亡くなり、「彼女の死は、“あの病”によるものらしい」と不穏な噂が駆け巡った。真相を探る後輩の美詩が辿り着いた、あまりに甘く残酷な事実とは。鮮烈な印象を残す青春ミステリー。
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紙の本
真実は発狂するほど狂おしく美しい
2021/12/09 14:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:如月 弥生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
憧れの先輩を死に至らしめたのは誰か? 真実は発狂するほど狂おしく美しい。真相にたどり着いた美詩の心情は読者に委ねられている。丁寧に書かれていない故、それは著者からの最高のプレゼント。書かなかったことを誤魔化すために、あのエンディングにしたように私には思える。美詩になりきってみる。悲しみに、悦びに、心が打ち震える。
電子書籍
優美で妖しく切ない世界
2021/06/07 05:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリ要素を含む特殊設定近未来小説とでも言いましょうか。死に至る病、その原因ウイルスは、唇と唇が触れ合うキスで感染することが分かり、キスが禁止された近未来の学園。その病にかかり死んだ織恵を慕っていた美詩は、彼女の死の謎を解こうとするストーリー。一見、百合小説かと思われますが、特殊設定をうまく活かした切れのある好ミステリでした。美詩の心の動きが丁寧に描かれていて、複雑に絡み合う展開を順序よく追うことが出来ました。真相は近藤さんらしい驚愕のあるもので、とても満足できるミステリでした。サイドストーリーとも言える追加の短編もとても良かったです。
紙の本
悲しくて酷くて美しい
2016/12/26 16:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
美しい中にまとわりつくような絶望感がある作品。箱庭のような学園で いつまでも大切な人と過ごせたらなら彼女はあんな真似をしなかったのだろうが、悲しい結末だった。
紙の本
夢中で読みました!
2015/07/09 22:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yamatami - この投稿者のレビュー一覧を見る
”ソムノスフォビア”≪唾液感染症睡眠恐怖症≫
この病はキスによってのみ感染する―。
致死率100%のウイルス。
キスが禁じられた世界、近未来の物語。
憧れの先輩はなぜ死んだのか?全寮制の学園で起こった事件。甘く残酷な真実。
読後のぞくり感が半端ない青春ミステリー。
命がけで人を愛する少年少女たち。
設定が秀逸…!!というか心くすぐられるツボがかなり押さえられていてざわざわします…
「キス」が悪しきもの、汚らわしいとされたお話って初めてで、(物語の中では検閲対象にまでなっているのです…)作中の竹内先生と砂川が軽くキスするだけの場面を、妙にどきどきしながら読んでしまった…。
竹内先生と砂川の関係が切なく、愛情に溢れていてとても素敵でした。
後日譚の「夕映えの向こうに」も希望のある終わり方でとてもよかったです。
思春期の少女の心の未熟さ、特有の大人への絶望が生々しく描かれています。いろいろなものを失い、諦め、誰かを傷つけながら生きる、そんな大人に自分もなるのだという絶望。それでも成長する少女の姿が美しくはかなくも残酷に描かれているように思いました。
今日マチ子さんの表紙のイラスト、挿絵がとても世界観に合っているなぁと思いました。
久々に夢中で読んだかもです。
紙の本
独創的な設定、衝撃的な結末
2015/09/20 21:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
キスでウィルス感染し、確実に死に至るという病、ソムノスフォビアの存在する近未来を背景に描いた異色作。
主人公の美詩が憧れ慕っていた先輩がどうやらその病で死んだらしいことから判明し、美詩はひとりの先輩と感染源、つまりウィルス保持者(キャリア)を探ることになる。SF的設定や女子寮独特の雰囲気などが特に好きなわけではないけれど、そういった特殊な設定がうまく生かされている。美詩たちが調べていく過程がなかなかおもしろく、ページを繰る手が止まらなかった。
真相について、途中でひとつ、こうなのではと思ったことがあって、それについては当たっていた。だが、それ以外の真相は全く思いがけないものだった。これは、ネタバレしてしまうと読むおもしろさが半減以下になってしまうと思う。だから書かないが、衝撃的な結末だった。そして、その衝撃をもたらすための仕掛けが精巧でおもしろかった。