- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2015/04/10
- 販売終了日:2018/04/01
- 出版社: KADOKAWA/角川学芸出版
- レーベル: 角川ソフィア文庫
- ISBN:978-4-04-405701-5
読割 50
商品説明
八幡・天神・稲荷神社などは、なぜ全国各地にあるの? 近所の神社はどんな歴史や由来を持つの? 身近な神様の成り立ち、系譜、信仰のすべてがわかる! お参りしたい神様が見つかる、神社めぐり歴史案内。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
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紙の本
日本人なんだから、知っとかなくちゃ!
2009/04/08 16:08
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:菊理媛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨今、パワースポットとして、山や大木のある“自然”と並んで神社の名を聞くことがよくある。ほんとーにビギナーで申し訳ないくらいの知識しかないので、日本人として申し訳ないくらいなのだが、自然万物に神を見る神道というものには好感を持つ。
よく言われるように、「学問の神様に縁結びを願うなどもってのほか」という意味は理解できるのだが、この神様がなぜ「縁結び」の神様と言われるのかまったく分からないし、その縁起などについては知る由も無い。
身近にある尾山神社などは、前多利家を祀っている。「前多利家って人間じゃん!」と思って考えてみるに、日光東照宮も徳川家康を祀っているのだから、前多利家を祀って悪いわけもない。ふと気が付くと(遅いか?)、「天神さまも菅原道真だったわね」と気づくありさまで、「神様って・・・人間だったの?」という疑問にたどり着く。
余談だけれど、菩薩・如来の仏様というのは元来、修行僧の姿を現していると聞いているので、あれは人間。えらーい人間なのだけど、神様は神様だからと思い込んでいた自分の間違いにふと気づいて唖然とする。
日本人なら知ってて当然と思う日本神道のことなんて、「まったくもって知らないのだわ、私」と気づいたとたんに、ふと思いついた。
「イザナギ・イザナミの話はちょっと知ってる。けど、あれって実在の人じゃないよね?」
『古事記』や『日本書紀』、果ては出雲のオオクニヌシとかは? と考えて、さらに自分の知識の無さを自覚する。お伊勢参りだ、金比羅さんだと、観光気分で出かけることは珍しくなくとも、縁起もご利益の謂れも知らないのでは、あまりにマズイだろうと思い至ったことが、この本を読んでみようと思ったいきさつである。
仏教のように厳しい戒律などない神道の教えとは、「自分の良心で判断して正しいと思ったことを行え」というものなのだそうだ。なんとも、すがすがしい教えではないか。
「誰もが楽しく豊かに過ごすことを喜ぶ。それならば、みんなが幸福に生活できる世の中にするにはどうすればよいかを自分で考え、人々のためになることを行え」と日本の神様は教えてくれると書いてある。なんと、すばらしい教えだろう。このようにすばらしい教えの神道がありながら、しかもほとんどの家(少なくとも一軒家)に神棚を持つ国民でありながら、なぜこのすばらしい教えが一般的なものとして浸透していないのだろうかと不思議に思うくらいだ。
この本は、神社のルーツや主だった神様たちの解説から、天孫神を祀る神社、地方神を祀る神社、神として祀られた伝説上の人物から実在の人物、輸入された神様から動物や自然の神様を分かりやすく解説し、神道の説明から生活に根ざした神道までを、広く浅く紹介してくれている。
日本人なんだから、正月には初詣するんだから、このくらいの知識をアラアラとでも知っておきたいものだと思わせてくれる本だ。
なにせ神名を表記する漢字が難しく、読んでいても前に戻って振り仮名を確認しつつ・・・ということになりがちだが、そこさえサラっと行けたなら、決して難しくは無く、興味深く読める本だと思った。