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黄金の淑女 わたしは犬じゃありません
十三歳で逃げるように故国を離れ、隣国で宮廷女官となって四年あまり。〈黄金の淑女(ゴールデン・レディ)〉と讃えられた亡き母譲りの琥珀色の瞳も隠し、目立たず・地味に・慎ましく...
黄金の淑女 わたしは犬じゃありません
黄金の淑女 わたしは犬じゃありません (コバルト文庫)
商品説明
十三歳で逃げるように故国を離れ、隣国で宮廷女官となって四年あまり。〈黄金の淑女(ゴールデン・レディ)〉と讃えられた亡き母譲りの琥珀色の瞳も隠し、目立たず・地味に・慎ましくをモットーに生きてきた――はずが、エリアーヌは予期せぬ事態に陥っていた。完全無欠の貴公子と讃えられる、王子クロードに求婚されたのだ…! エリアーヌは強引に花嫁にされ、クロードのしつけに翻弄されるが…!? 「おまえにはまだしつけが足りないようだな」――訳アリ令嬢とドS王子の素直になれない政略結婚ラブコメディ!
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紙の本
愛犬家な王子様
2015/09/22 22:49
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投稿者:しんこのすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼少の頃から、絶世の美女黄金の淑女と讃えられた亡き母のせいで周囲から蔑まれて育ったエリアーヌ。ようやく故国ファベルジュからアヴィエラ王国に宮廷女官として勤め、ひたすら目立たぬように細心の注意をはらっての毎日だった。それが一転何故こんな事に?
美神のごとく輝いていた母親に似ている容姿は、そのせいで被ったさんざんな思い出を差し引いても迷惑にしかならない。特に珍しいこの瞳の色は、隠しようもなく自身の血統を容易に暴くだろうと嫌悪しつつ前髪を伸ばしてひた隠していたのだった。
宮廷女官として、ささやかな夢を持っていた毎日が、突如第二王子であるクロードによって嵐のように翻弄されてしまう。強引の一言では到底すませられない手段で急接近してきたクロードだが、彼なりの切実な思惑があって・・・・。
中盤までは犬好き王子にしつけよろしくしごかれておしおき→イヤ!なくり返しに読者も、そーろそろいい加減にしようよと感じられる頃、ちょうどエリアーヌの過去や、ゆずれない王子の葛藤などが加わってきます。犬たちもその周りをちょこまかとしてドタバタ感がありますが、なるほど結末に向けて色々な要素が集まっていきます。
何より敵キャラのレディに対する仕打ちが非道いんですよ。
後半はクロード王子の反撃に大いに期待してしまうのです。
隠し通路や謎も加わってなかなかに楽しませてくれる作品です。
椎名咲月先生の描かれるクロード王子の本気顔!それから可愛いワンコたち。恋愛にトンチンカン過ぎて少々イラっとくるヒロインエリアースが王子を焦れさせて面白いです。