電子書籍
ありがとうフリクション
2016/04/20 20:23
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投稿者:よいこら - この投稿者のレビュー一覧を見る
フリクション発売までにこんなに長い歴史があったとは、そしてその研究は本流ではなく傍流であったとは!
そして何より20年前好んで使っていたペーパーメイトの消せるボールペンが、なぜ消えないのかもよく分かった。
日本の技術力ってすごい!
紙の本
読書後の感想
2015/09/30 12:14
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投稿者:デビルマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
あのフリクションのインク開発から発売後爆発的に売れた歴史を書いた一冊。
インク(メタモ・カラー)発明のきっかけは秋の紅葉の変化をもとにしているという。
実用品の発売まで30年かかったが最初にフランスで大ヒットし、日本でも発売後今や世界中で10億本以上売れた。
発売後も進化を続け、次々と新商品が発売されて行った(黒から多色化、0.7mmから0.5mm、今や0.35mm etc)。
それでもまだ進化し開発は続いているという。
文房具オタクの知識の一つとして買って読んだが、パイロットがペン業界世界一を目指すすごい会社とは一つ勉強になった。日本文房具界の自慢の会社だ!!
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パイロットの大ヒット商品、フリクションの開発秘話。秘話というか、開発物語。ちょっと技術よりのところがあったけど、そのへんは読み飛ばしながら、軽く読むことが出来ました。30年間作り続けて、ひとつのゴールを目指すんじゃなくて、それぞれのステージで稼ぐことを考えながらフリクションのヒットまで辿り着いたというストーリーは、いろんな分野に応用できる話だと思いました。
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フリクション開発の30年の物語です。30年も研究を続けていたとは知りませんでした。パッと閃いて大ヒットした商品だと思っていましたが、フリクションシリーズで新製品を9年間で20種類も出したり、減りが早いのを逆手にとってリフィルを積極的に売って人気を拡大したり、メーカーでありながらも販売も自社だけで行うなど様々な工夫をしていることがわかりました。
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常に傍流という言葉が付きまとう。傍流であったことが、知らず知らずのうちに主流の開発者、開発テーマに対する反骨親になり、それが開発者人生を支えるエネルギーになった。
ブレークスルーをもたらす画期的なアイディアや技術は往々にして遊びから生まれてくる。
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フリクションインキ(メタモカラー)の仕組み
マイクロカプセルには、
発色剤、顕色剤、変色温度調整剤が含まれている
常温時に、発色剤と顕色剤とが結合すると色が出る
高温にすると、顕色剤と変色温度調整剤とが結びつくので、発色剤は無色なので消える
低温にすると、変色温度調整剤が機能しなくなるので再度、顕色剤と結合し色が現れる
新しい発見のためには、"ものごとに感動する心"が大切
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パイロット社の消せるボールペン、フリクションシリーズが生まれるまでの30年間を描く話。事業撤退により、新しい研究のテーマを探していた研究員、中筋さんが紅葉に着想を得た色が変化するインクの研究とその後の文房具以外、メイクアップ人形での展開。そして、カラートゥカラーレスにはならないのか?というランジャール氏の問いかけから始まった透明なインクの開発という開発、製造、販売が一気通貫の組織だからこそ生まれたということを実感。メモ。第六感も働かせて自然と対話してみて下さい。その応答はひょっとすると世界初めての発見かもしれません。ワクワクする心が大事なのです。
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今までは今一気に入らなくて使っていなかったフリクションボールを最近使い始めた。理由はいろいろあるのだが、最近になってようやくノック型の細字が出たのが大きかったと思う。何で今まで太字のキャップ式ばかりだったのかと不思議に思っていたが、もちろんそこには理由があった。
(特に鉛筆を使う習慣の薄い)欧米では筆記具の常識を覆して、世界的な大ヒット商品となり、今もなお他者の追随をまったく許さないフリクションボールの開発秘話を、パイロット社の様々なエピソードも交えて語る。正直、本としての出来は今一なのだが、これは素材が素晴し過ぎて、どう書いても面白い。
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ボールペンは消せないのが当たり前でしたが、今は、消せる方が当たり前かも知れません。それくらい浸透したフリクションの開発物語。
もはや有名な話ですが、紅葉を見て色の変わるインクを思いついたというのは、現代のニュートンのリンゴとして、今後伝説になるかも知れません。そんな話も詳しく紹介されています。
しかし、それがゴールではありません。30年にも渡る開発の歴史が事細かに書かれています。なぜ30年もかかったのか。なぜ30年も続けることができたのか。偶然と奇跡の不思議さを感じずにはいられません。
そして私が心に残った言葉は、p.147「新しい発見は、教科書を捨てるところから始まるということを実感しました。常識にとらわれずに、むしろ常識を捨てる勇気を持てば局面は打開できることを知りました」なかなか捨てるのは難しいのが常識ですが、実績があるだけに心に響きました。
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消せるボールペンとして確固たる地位を獲得したフリクション。その開発秘話と販売するパイロット社の歩みについて書いた一冊。
フリクションの仕組みについては簡単には知っていましたが、本書を読んで仕組みを理解するとともにメタモカラーというインキがボールペンとして活用されるまでの開発には様々な困難があったことや欧州での文具事情からフリクションが発売当初から圧倒的な人気を獲得したこと、そしてその後に日本でブームを起こしたことを知ることができました。
フリクションが発売される以前にも幾度となく消せるボールペンが発売されてきましたが、それまでのものとは一線を画してる理由や発売してからも様々な派生商品を発売して顧客を離さないなど努力を行っていることも本書を読んで知りました。
また、同社の社史も知ることもできフリクションが生まれた背景も感じることができました。
紅葉の変化から発想を得て文具界で空前のブームを起こしたフリクションの誕生から現在までの道のりを本書で学び、セレンディピティのチャンスはどこに転がっているかわからないということを強く感じました。
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消せるボールペンの先駆けであるパイロットのフリクションシリーズ。何度も書き直せるというのが特徴のこのペンの開発には、30年の月日がありました。紅葉の色の変化から着想を得たというインク、世界中でも売れているこの商品をヒットにつなげたマーケティング戦略など、関係者への取材から明かされます。
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文字通り、今流行してる「消せるボールペン」の開発秘話。
最初は消せるボールペンを目標にしてなかったこと、日本よりもヨーロッパで先に火が付いたこと、現在も様々な種類を開発してること、全てが新鮮だった。
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フリクションへと結実する30年の開発史。
他社が追従できない積み上げには、短期間の開発だけでは成り立たないことの証左の一つと思う。
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【由来】
・図書館の新書アラート
【期待したもの】
・
※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
・フリクションの技術は30年前に開発されてはいた(変色させる技術)。
【ノート】
・CMYKな色構成において、最初、赤(M+Y)と緑(C+Y)で黒(C+M+Y)を表現していたところに、温度による変色温度調整剤の働きにより緑(C+Y)が消える。そうすると赤(M+Y)が表現される。(P64)
・青色が消えにくかった。これは染料の分子構造上の問題だった。他の色とは異なる分子構造の青染料の開発を行い、きれいに消える青染料を創りだしたらしい。「(フリクション用の)青色を完成させるのは本当に苦労した(P83)」
【目次】
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フリクション誕生までの30年研究開発の歴史、
最初は、色が変わるおもちゃ、グラスなどの製品化して、食い扶持を稼いでいた点と、
素材の顔をみればどのような特性か想像つくまで、突き詰めて、研究していたとの記述が印象的でした。