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コトラーが教えてくれたこと2 女子大生が変えたブラック企業のマーケティング戦略
著者 西内啓
好評だった著者の前著『コトラーが教えてくれたこと 女子大生バンドが実践したマーケティング』の第2弾。従業員や顧客、地域に対して正しい責任を果たさない「ブラック企業」でイン...
コトラーが教えてくれたこと2 女子大生が変えたブラック企業のマーケティング戦略
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コトラーが教えてくれたこと 2 女子大生が変えたブラック企業のマーケティング戦略
商品説明
好評だった著者の前著『コトラーが教えてくれたこと 女子大生バンドが実践したマーケティング』の第2弾。従業員や顧客、地域に対して正しい責任を果たさない「ブラック企業」でインターンとして働くことになったアヤが、フィリップ・コトラーの提唱する「社会的責任のマーケティング」を実践することで「いいこと」が高収益につながることを実証する。前著で書ききれなかったマーケティングリサーチ・ブランドデザイン・マネジメントのプロセスなどを解説。
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紙の本
「もしドラ」の次に来るのはこれだ!
2013/07/27 13:09
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投稿者:ともひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「マーケティング」というと、顧客の好みを調査して、「どうやったら、より売れるか」を考える学問だと思っていた。
しかし、私の理解は間違っていた。決してそうではないのだ。
日本でも、「企業の社会的責任」(CSR)という言葉は、それなりに広く知られるようになってはいる。
しかし、これまではどうしても、「社会的責任をそれなりに果たしていないと(あるいは、果たしているように見えないと)、消費者から嫌われるから、渋々やっている」という消極的なイメージがつきまとっていた。
この本で紹介されている「ソーシャルマーケティング」は、顧客・従業員・投資家、そして経営者自身が心からの「感動」を共有できる
「社会にとって良いこと」
を目標に設定し、企業活動を通じてその「良いこと」の実現を目指すことが、究極的には企業の利益に繋がってゆく、という考え方である。
本書が優れているのは、こういったマーケティング手法を、単なる「理想論」ではなく、現実に適用可能な「合理的な戦略」であることを、実際の成功実例という最強のエビデンス(根拠)をあげて、説明している点である。
さすが、かの
「統計学が最強の学問である」
の著者だけあって、読者は、このような戦略が合理的なものであるとする主張には、十分に根拠があるといやがおうにも思わされるのである。
とはいっても、本書は、私のようにマーケティングには全く関心のなかった初心者にとっても、とても読みやすい工夫がこらされていて、「もしドラ」と同様、「物語」を通じてコトラー理論を説明するというスタイルになっている。
【物語の内容】
舞台は、売上至上主義に走って原料産地偽装や消費期限偽装など、ブラックなことに手を染め、結局それが露呈して消費者の信頼を失ってしまった、という倒産寸前の老舗化粧品会社である。
主人公は、社長も専務も逃げ出したその会社に、事実上ただ一人残されて顧客からのクレーム対応や返品対応にあたる羽目になってしまった女性社員。
信頼していた同僚社員は
「社長のセクハラもそうだけど、ガラクタを押し売りするだけの人生にもう耐えられなかったの」
と言い残して会社を去り、主人公は絶望のあまり、自殺すら考える。
ところがそこへ現れたのが、大学でマーケティングを学んでいるという1人の女子大生。
主人公が絶望したその日から、インターン生として会社にやって来ていた彼女の本当の目的が、明らかになってゆく。
それまでの「ブラック企業」ぶりがマーケティングとしてもいかに間違ったものであったか。
本当に行うべき「マーケティング」とは、どのようなものであるか。
主人公は、自分よりずっと年下の女子大生やその友人らの力を借りて、コトラー理論に基づいた「正しいマーケティング」を行い、最後にはとうとう会社を見事に立ち直らせるのである。
「もしドラ」の次に来るのは、絶対にこの本である。
というか、ぜったいに「来て」欲しい本だ。