電子書籍
死と隣り合わせ
2018/07/08 05:49
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投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
登山の遭難事故のルポ。なぜ事故が起きたかの検証。実際にあった遭難事故では、山登りができるほど健康で元気な人が、ほんの少しの気の緩みや急変する天候などによって、死の淵に落ちてゆく。それがとても怖い。パーティー全員死亡の場合は、理由が不明で終わってしまうこともある。
電子書籍
雑誌掲載分をまとめた書籍
2018/07/24 10:37
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投稿者:黄梅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
羽根田さんの著作は遭難シリーズをほぼ読み通していましたが、描き下ろしでなく、雑誌発表分をまとめた文庫版だそう。道迷いが多く、登山は難しいなと思いましたが、御本人の熱中症での行動不能も書いてあって面白かった。
紙の本
遭難実例集
2017/03/13 14:07
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投稿者:こゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ遭難するのか?遭難事故にあわないためには?遭難してしまったら、どうすればいいのか?
など、考えさせられる本。
実例をあげて生存者からのインタビューや検証を載せています。
万一にそなえて。
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人間はこんなに”事前に計画すること”と”引き返すこと”が苦手で、過信、希望的観測を止められないものなんだということがよくわかる。とても興味深い。自分にそういうところがありすぎるくらいあることを忘れないようにするためにもときどき読み返してみたいと思う。
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幻覚に翻弄され8日間も奈良の夏山を彷徨った69歳の男性。GWの白馬で雪崩に見舞われ全滅したパーティ、九死に一生を得たパーティ。夏山で被雷、その後骨折までしながら下山し自宅までバス&新幹線で帰った男性。
私は「猫を膝に本を読んでいるのが一番幸せな時」を自認する根っからのインドア派で、
この本は山で危険な目に合わないため、あるいは何かがあった際のなんとか生き残るための実例集、
とくると、なんであなたが読むの??となりそうなのですけど、
これがね、実に興味深い山の実話、だったんですよ。
ライターでありベテラン登山家でもある羽根田治さん自身が、GW中の沖縄・西表島で、友人との登山の際、“高体温疾患”にやられ、冗談抜きで死ぬところだった、という章から始まるのですが、山好きな人には大事な資料であろうと思われる詳細な地図や装備したものの名称がさっぱりわからない私にも、無事生還後に、どこで何を間違ったのか、(それは前日から始まっていたりする。)プロの目から見ての反省点、偶然とか不運とかでは片づけられない具体的な検証に、うんうん、なるほど!と。
雪山の過酷さに涙目になったり、いわゆる「山を甘く見た」という定型句とは全く違う、生と死との分かれ道に驚いたり、また、言い方は悪いけど一番面白かったのは、八日間の彷徨から戻れた男性が回復してから、詳しく語った現実と幻覚・幻聴の行ったり来たり。読み物として読むだけでも本当に怖くて、怖くて、また、その間中、食べものもなくてどう過ごしたのかと思うと食欲がなくて、何かを食べるという考えもなかった、と。でも、生還後には脱水症と低体温症、そして怪我の悪化で一か月半以上も入院、その後も事故のトラウマなのか、虚脱感と怠惰な生活の中で不機嫌になりがちで妻から「命を助けてもらった甲斐がない」と言われた反省したことなど、どれもこれも門外漢の私にはただホントに驚くことばかり。
羽根田さんの意図とは違う読み方だったと思いますが、読めてよかった“力作”だと思います。
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山での遭難というのは冬の日本アルプスなどの話と思っていたけど、先日行ってきた丹波山村地域での遭難の話も掲載されていた。日帰り登山だったのですが、実はこの時ちょっとした道迷いをしてしまっていて、この本を読みながらそのことを思い出し、少し緊張した。
どんな山行でも、慣れや油断は禁物。
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事例をよく読み、いざという時に備えて頭の中で予習しておくことが、登山者として大切だと思う。それでもいざとなって最適な選択をすることは困難であろうが。。。
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山に登ったことが無いけれど、登山の本を読むのは好き第2段です 笑
いつか、いつか登るんだ!
本当は実体験した人が書いた話が読みたかったのですが、
この本は取材という形を取りながらも、なかなか鬼気迫る書き方で山岳遭難の怖さを読むことができました。
前半の冬山関連については現実感が無かったのですが
後半はとてもリアルで自分にも十分に起こりうることだなぁと感じました。
特に釈迦ヶ岳の幻覚と、奥秩父の分岐点の話はこれが現実に起こったと考えると背筋がヒヤっとします。
その厳しさも山の魅力…と思うのは、まだ登ったことのないあまちゃんだからでしょうか。
その厳しさの中で、自らが選択し進んでいく登山がいつかできたら良いなと思っています。
(その時はこの本をもう一度読み直そう!)
後日談で、無事生還された方の多くが再度同じルートに挑戦しているところが素敵でした。
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幻覚ってこれ以上そのことを考えているとダメになるから脳が勝手に見せるものなのかもなー
でもその場しのぎの幻覚でムダに歩き回ったり体力消耗しててもっとなんとかならないのか…
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大峰山で道に迷い、幻覚に苦しめられながら彷徨った人の手記が怖い。幻覚はどれも、彷徨ってる人を楽な方へ、状況を悪くする方へと導いている。山を降らせたり(迷ったら下らない、沢に降りないが鉄則)、靴やスパッツを脱がせたり、時計を取らせたり。
大峰山という霊山だけあって曰くを感じてしまう。もともと迷いやすい厳しい山だからこそ霊山になってるのかもしれない。
迷いながら見る幻覚は、日本昔話に出てくる怪談や、山の話にでてくる「まよいが」的だ。
かつてここで彷徨った昔の人が、霊的な体験をし、それがよく起こるから霊的な山と畏怖されたのかも。
大峰山、穂高岳は、ヤマケイの遭難シリーズでよく名前が登場するので要注意な山なのだなと思う。
そういえば、父の友人のお父さんも、登山が趣味で、何度も大峰山に登っていたが、ある日大峰山に行ったっきり行方がわからなくなってしまったらしい。その後だいぶ後になってから、山の中で亡くなってるのが見つかったとか…。慣れても尚危ない山、大峰山。
この前桜井駅に行った時、「登山に行くなら必ずしも登山届けを!」ってポスターが貼ってあったのを見かけた。
「明暗を分けた分岐点」、秩父の前鬼に行こうとして迷った人の話はこのシリーズで他にも読んだことがある。道を間違えた際、先行する犬連れの人に「こっちで良いんですかね?」と聞かれ、「良いと思いますよ」と答えてしまった。その後、自分は遭難しかけ3時間彷徨うが、なんとか正規のルートに帰る。しかし犬連れの人は遭難しそのまま行方不明になってしまった、という後味の悪い話。
山で人に適当なことを言ってはいけない…。これとは別のヤマケイ本では、休憩所で見知らぬ人に「沢ルートから帰った方が早いんじゃないかな、行ったことはないけど」と言われてその気になり、彼の力量では到底行けないような沢に迷い込み遭難した人の話が紹介されていたのを思い出す。
「冬山登山基地を襲った雪崩」では、山小屋の側で雪崩がおき、山小屋の周囲にテント泊していたテントが二基押しつぶされて死者が4人でた。テントの端にいた人は雪の重みで窒息死、中央に近い人スペースが確保できなんとか生還。雪崩が起きそういないところで起こった雪崩。山に安全地帯はない。
ゴールデンウィーク中に、北アルプスで吹雪が起こり何人もなくなった事故も…。初夏とはいえ山の上はいつでも真冬に戻り得る。
「春の爆弾低気圧」、山登りには天候予測や気圧読みが欠かせない。大荒れになる直前の山はむしろ天気が良い擬似好天になる、っていうのも怖い。自然の罠。
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田舎の祖父母に勝手に山に入るな山は怖いから、とよく子供の頃言われていたが、本当に怖いとこだと実感できる本書。
急に天気が崩れることはざらだろうし、何回も登山してる人が遭難したりもする。
遭難中に幻覚をみていたひとの手記はゾッとするものがあるし、最後に交わしたことばがあれだったのか…と亡くなられた方を思う切なさなどもすごいものがあった。
山は本当になめてはいけない場所だとおもう。
確かに山に惹かれる気持ちもあるけれど、私はよほど整備された登山道があるところ以外はこの先も登ることはないだろうな…。
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面白かった。
けれども、読むのに時間が かかった。頭が小説を読むのに特化しているため、記録的な文章だと飽きてしまうんだと思う。
それでも、事実を明確に記述し、状況の解説や証言によって、事故はどうして起きたか、どうしたら防げていたか、というのを考えられて面白かった。
山登りする趣味は無いが、サバイバル自体には興味があったので楽しめた。
だいたいはみんなうっかりなんだよなあ。大丈夫だろうで進んで引き返すという判断ができない。グループでも単独でも。
雪崩でテントが埋もれてしまったのは人為というより天災すぎて避けようが無いが、他のはだいたいもっと気をつければになる。
けれども、簡単には気を付けられないからこうしようで考えるしかないなあと思う。
装備の見直しや登山計画書を出しておくとか、天気が崩れたら引き返すとか、予定が狂えば引き返すとか、そういうことに気を付けなくちゃいけないなと思った。
安易にこうすれば大丈夫!ではなく、こういうことが起きるから気を付けようねのほうが学びとしていいなと思った。
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山岳遭難や事故の教訓。過ちや死者を冒涜することではない。
今を生きている人が、そこから何を学び、同じ過ちを繰り返さないために学びを得られるかだ。避難や中傷、批判でもない。
命に係わる山岳遭難を感情論で捉えてはいけないと思う。
今を生きる人が、これから人生を歩んでいく人が取り返しのつかない事態にならないように。
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複数の事例の遭難事故に至るまでの詳細が書かれている。いつでも自分がこの状況になり得るということを思い知らされる内容で、とても勉強になった。
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『起きてしまった事故をなかったことにするのは不可能であり、亡くなった人は還ってこない。幸い助かった人にしても、おそらく心に深い傷をおうだろう。しかし、教訓は残される』
本文から引用して帯の裏に書かれたこの言葉が本当に胸にのこる。
気をつけていれば避けられた事故もあれば、急な天候での予測不能の事態もある。どんなに慣れていても、また身近な山だとしても油断は禁物だということを分かりやすく解説してくれるいい一冊でした。