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エンジニアも知らない工学部の実態
2017/10/21 16:59
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投稿者:かんけつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
失われたのは文科省のせいじゃなかろうか。私は大学改革前の修士卒エンジニアなので共感する部分と知らなかった部分が併存。この本のきっかけとなった唯野教授と違って当事者故のメリットとデメリットもあるかな。日本の工学の未来に不安を感じつつも楽しく読めたが。
紙の本
どこも組織は大変だ
2016/05/03 09:26
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投稿者:タヌキネコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学どたばたと工学部マインド楽しく読みました。
しかし文系でも、実習や資格取得、卒論などはあり、その分野の関連で「何とか食べていきたい」と思ったら、4年+αで身につけることはいっぱいあって、ヒマでもないんですよ~とは言いたいです。
狭い業界なので、「頼まれたら断らない(れない)」も同じです。お金にならないことの納期遅延はありますが・・・
現在の組織的には、「ビーラカンス」の話が一番ぐっときました。机の上にそっと置いておきたいくらいです。
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同期にも教授になったのがちらほら出てきたこともあり、母校ネタもある本書を読んだ。現役時代、全く看過してきた多くの事実を今頃しり、新鮮な驚き、そして指導者の苦労を思う。
何かにつけアメリカの大学との比較となってしまうのが悲しいが、日本の大学はそれはそれでかなり良い点も多いと本当に思う。しかし、本書で指摘されているように、ほとんど「発信」がないのか気づかれにくいのか、全体像から各研究内容までがなかなか伝わっていない。これについては打開策が出はじめているとのことなので、期待したい。そのようなネタからはじめて、工学部というところを外野から眺めなおすことができた点がよかった。
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ちょっと古いお話ですが、
工学部の教授たちは、何かと大変だねぇ。
授業、研究、官僚・・・
楽な商売ってのは無いもんだ。
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2013/7/7 ジュンク堂書店住吉シーア店にて購入。
2013/7/8〜7/16
発売当時話題になっており、読んでみたいと思っていたら、文庫化されたので早速購入。年齢的にも私の師匠と同じくらいの先生なので、何だかんだ言っても恵まれておられると思う。現在の大学は、本当に研究の場と言えるのだろうか。
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東工大へのあこがれとか、我が子は理系に進んでほしいという勝手な思いとかを背景に、暇つぶしを目的に手にしました。
前半、大学のぶっちゃけ話、楽しめます。
後半は問題提起も。エンジニアの方たちに改めて敬意を表するとともに、今後の大学教育や研究環境の充実を望みたいものです。が、期待はできないのかも。
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単行本時から気になってて文庫化で購入。
もっと小説家とおもいきやエッセイ寄り。笑ってる場合じゃないけど、アカデミズム関係者の自虐って質が高い。ネタ元たる文学部唯野教授も面白いけどこれもまた違った味わい。
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2013 8/7読了。烏丸今出川のTSUTAYAで購入。
前から気にはなっていた、『文学部只野教授』に対する工学部実録物語。
著者は金融工学分野やORで著名な研究者。
将来を嘱望された若手研究者の壮絶な人生を描いた『すべて僕に任せて下さい』の著者でもある・・・ことに気づいたのは読みだしてからで、ずっと今野敏の本と勘違いして「なんであの人がこんな本を??」と思っていたり(汗)
読むと「あー、研究してがっつり論文生産マシーンにならんとあかんなあ」って気分になってくると同時に〆切過ぎてたり間近な仕事を思い出して「読んどる場合かあ!」ってちょくちょくなる本。
あとはまあ、前著で既知の内容も多いので、続編までは読まなくてもいいかなあ・・・。
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つまり元国立大学工学部教授の自伝的愚痴
とはいうものの、人事や文部科学省官僚の思惑に振り回される大学の姿を大学内側の目で告発し、国立大学や日本の高等教育の在り方と方向についてしっかり批判している。
文部科学省や財務省の教育関係者、政治家には真摯に愚痴を聞いてほしいと思う。
本書は国立大学工学部の姿をそのままに描いている。日本の国立大学工学部はどうあるべきか、誰しもに考えて欲しい。
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導入部が正直、詰らない本、買っちゃったかなと思ったが、読み進めると、これが実に面白い。つまり、導入部の自嘲気味に語る老教授の姿より若い頃のそれなりの波瀾万丈の人生の方が具体的で面白いということ。
民間研究所から出来たばかりの筑波大に戻るが、教育・雑用マシーンと化し、研究から遠ざかる。
東工大から招聘され、しばらくのリハビリ期間を経て、研究の鉱脈を発見し、学究に邁進。本来、優秀な人なのだろうが、研究者ってこんな極端な運不運に付き纏われるんだろうか。
研究には金がかかる。コンピュータを使うのも、論文をまとめるのも、その論文を掲載してもらうのも、学会に出るのも、兎も角先立つものがなければ。研究費獲得の内訳話など、なかなか聞けない話もある。
エンジニアは理系の中でも人文に近い学術でもあり、また当時の東工大には人文系スター教授が綺羅星のごとく輝いていて、そうしたスター教授をはじめとするその分野の人にも触れている。
工学部の教え7か条は、納期厳守、人を貶さない、頼まれてことは断らない等、多少身贔屓な感もあるが、他の理系学部や経済学の人間との比較は面白い。特に、人文系スター教授達は、相手を論破するため必ずしも本音を言わない、その場で首尾一貫していれば良いと思っている、など中々痛烈な論評がされている。
文科省の要求で改革に右往左往する大学の姿など、成程、あれはそういうことだったのかと理系にほど遠い僕にも納得する話が多かった。
解説は、本書にも登場する東工大の元学長。なるほど、エンジニアは頼まれたら断らないんだなあ。
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大学教授は、本当に希な職業である。
大学進学率が増えて、大学生を経験しても
ほとんどの人が、その日常を知ることはないだろう。
この本に書かれていることは、おおその通りと思うことも非常に多い。かなり真実に近いことが語られていて、非常に楽しく読めた。
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mamoruk さんの日記で度々登場するので、面白そうと思って読んでみたら、想像以上に面白かった。
小説風に書かれているものなのかと思っていたら、フィクションなのは「ヒラノ教授」という名前だけで、あとはノンフィクションそのもの。
「年3000時間の雑用」など、時間が具体的に書かれているのが、ORっぽくて、すごく参考になった。大学教員の仕事を知るのに、おそらく最も適した本。大学教員がヒマな仕事だと思っている大学生や、研究者の道が視野に入り始めた大学院生あたりにはぜひ読んで欲しい。
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科研費、すでにやってしまった研究をこれからやるように書く
過去5年間の業績、3人で一桁だと厳しい
新鉱脈をみつけたときには、ハイエナが近寄ってこないうちに美味しい部分をあらかた食べ尽くしてしまう。これが研究者の醍醐味。
年3500時間 = 平日9-21、土曜9-15、日曜隔週9-15
工学部の教え7ヶ条
第1条 決められた時間に遅れないこと(納期を守ること)
第2条 一流の専門家になって、仲間たちの信頼を勝ち取るべく努力すること
第3条 専門以外のことには、軽々しく口出ししないこと
第4条 仲間から頼まれたことには、(特別な理由がない限り)断らないこと
第5条 他人の話は最後まで聞くこと
第6条 学生や仲間をけなさないこと
第7条 拙速を旨とすべきこと
授業1コマ教えるのに1コマの準備時間
マル合30編以上の論文、Dマル合40編以上
非常勤講師、1コマ5000〜10000円
集中講義で25万ほど。
アメリカの一流大学でテニュア、2000日間12本勝負。
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ブンジニア(文武両道のエンジニア)を名乗る?理系大学教員の悲喜こもごもを描いたエッセイ。
大学の運営はこのように行われているんだなあという内部からの視点、一般教養の担当教員がいかに低い立ち位置であるのかだとか、教授職がいかに研究そのもの以外の様々な軋轢と戦うポストであるのかだとかが軽妙洒脱に記されている。
理系エンジニア教育のなんたるかを読むと、文系大学卒はああもっと勉強しないとなんだなあと思わされる。。。
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筒井康隆の『文学部唯野教授』に対する工学部教授の日常と実情。
唯野教授的文学部世界に比べるとかなり真っ当な世界だな、工学部。
世間的に「教授」ってのは憧れる職業なんだろうけど、そうそう楽なもんじゃないわね、いや、ほんと。
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研究室には、賢くまじめで体力もある学部生・院生をそろえ、一緒に実験しデータをまとめ、ときには、学生の柔軟な発想に驚きつつ、その先生の業績が積まれていくのだなあと思いました。