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犬はどこだ
著者 米澤穂信
何か自営業を始めようと決めたとき、最初に思い浮かべたのはお好み焼き屋だった。しかしお好み焼き屋は支障があって叶わなかった。そこで探偵事務所を開いた。この事務所〈紺屋S&R...
犬はどこだ
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犬はどこだ THE CITADEL OF THE WEAK (創元推理文庫 THE CASE-BOOK OF“KOYA SEARCH&RESCUE”)
商品説明
何か自営業を始めようと決めたとき、最初に思い浮かべたのはお好み焼き屋だった。しかしお好み焼き屋は支障があって叶わなかった。そこで探偵事務所を開いた。この事務所〈紺屋S&R〉が想定している業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。……それなのに、開業するや否や舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかもこのふたつは、調査の過程でなぜか微妙にクロスして――いったいこの事件の全体像とは? 犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。青春ミステリの旗手が新境地に挑んで喝采を浴びた私立探偵小説!
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紙の本
タイトルも秀逸
2017/08/24 10:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:akiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
犬はどこだ。と言っておきながら、犬を探さない。もとい、探せない。実際にはちょこっと出てきて、それが大事な役割を果たすのだが、でも主題ではない。その意味で、タイトルがなんとも秀逸。絡み合う二つの事件、関連にまったく気づかない主人公たち。読者としてはもどかしく、いつ気づくのだろうとハラハラさせられる。それが心地よい。終盤、物語が集約し、ああほっとした、とはならない。この怖さが米澤作品。
紙の本
まさに、犬はどこだ
2019/07/31 17:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
犬探しの探偵事務を開いたはずが、全く関係ない依頼が2件。
まさに、犬はどこだ?な感じで展開。
ただし、内容は結構ヘビーです。
紙の本
全てが代表作!?
2018/05/09 22:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
犬捜し業を始めたつもりが、人捜しを依頼され……と、この作者得意の日常ミステリーかと思いきや、最後はけっこうハードな展開になりました。
期待に違わず、いや、題名の印象以上に面白かったですね。
THE CITADEL OF THE WEAKという英題の方がストーリーに合っていると思います。
で、なぜか英題には副題まであって、それによると、これはシリーズ化されるみたいで、次も期待できそう。
ただ、このすっきりしない終わり方は、あとに尾を引くのか引かないのか、気になります。
それにしても、帯にある謳い文句「全てが代表作」とは、大きく出たもんだ。
紙の本
いわゆる「犬」は出てこないけれど、探偵さんが探しているのは嗅覚の鋭い「犬」なのだ。
2010/07/22 18:02
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
初の米澤作品。
さて、自分に合うのかどうか、期待と不安を抱えながらページをめくった。
希望通りの銀行員となったものの、原因不明の奇病により辞めざるを得なかった主人公「紺屋長一郎」。物語の導入部分では、やはり厭世的な雰囲気が漂っている。
そこへ飛び込んできたのが「探偵」に憧れる紺屋の後輩ハンペーこと半田平吉。ハードボイルドな探偵に憧れるだけあって、なかなかの冒険好きなようだ(まぁ、その期待はかなり裏切られるのだが・・・)。
全く異なる2人がそれぞれ違った依頼をこなしていく。
紺屋は失踪人捜し。失踪したのは東京でSEとして働いていた若い女性。
ハンペーは地元の神社に保管されていた古文書の解読。
一見何の関係もなさそうな2つの事件が結びついていくわけだが・・・。
紺屋とハンペー。それぞれが相手の依頼解決へのヒントを握っていながら、なかなか情報交換をしない。ちょっとしたすれ違いで、遠回りするハメになるのだ。その辺り、巧みである。
少しずつ謎が解けていく中で、最後の最後に意外な結末が待っていた。
これはちょっと予想してなかったなぁ・・・。
この結末には満足。
それぞれの事件が交互に語られていく展開も、読む人を飽きさせない。
それなりにボリュームのある作品なのだが、一気読みも苦にならなかった。
この犯人好きだな。
最後に明かされる本物の犯人。
したたかさが小気味いい。
もし、シリーズ化されるなら、是非次作も読んでみたい。
紙の本
米澤さんらしい
2016/10/18 15:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PPM - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったです。犬さがし専門の探偵?事務所を開いたはいいが、ぜんぜん犬と関係ない探し物の依頼しか来ない・・・というお話。
軽いタッチで軽妙に進みますが、さすが米澤さんというか、根底には重たい何かが流れています。
ラストも、実はそうだったのか!という驚きの展開がまっており、さらに、すっきり爽快に終わるんじゃないところがなんとも・・・米澤さんの物語はそいういうの多いですが、これくらいの感じが丁度よくて個人的に好きです。
また米澤さんのお話読みたいです。
紙の本
いつ読めるの?
2020/10/15 13:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
確かに、「犬」はどこなんでしょう?
逆説?
それにしても、主人公と押しかけ所員の調査内容のリンクがすごい。
解説によると、続編も予定されているようで、気長に待ちます。
紙の本
犬が出てこない
2017/10/25 03:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
冴えない私立探偵の日常が笑いを誘います。平凡な依頼から思わぬミステリーに引き込まれていくところが良かったです。
紙の本
犬はどこだ?
2016/01/31 17:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Muradondon - この投稿者のレビュー一覧を見る
米澤先生の作品はストーリーセラーの短編から読み始め、古典部シリーズ、小市民シリーズなど、学園ミステリーで楽しみました。
当作品は、犬探し専門の調査会社を、病み上がりで起業した紺屋に、知人の口利きから犬探しとは全く異なる2件の依頼が舞い込み、高校時代部活の後輩ハンペイと共に、それぞれの事案の調べるにつれ、読み手の中で、紺屋とハンペイの行動がリンクしていき、楽しめました。「えっ」っと思う意外な結末にも。
紙の本
「犬はどこだーーー」と裡に叫びながら進むお話。
2011/07/11 11:33
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにあるとおり、「犬はどこだーーーーーーー!!!!」と疑問に思いながら進むストーリー。つまり、犬はほとんど登場しない。ある意味、タイトル通りといえはそう。このあたりのセンスが非常に巧いな、と感じる。
主人公は大学を出て就職したとたんに蕁麻疹が出て、失意のうちに帰郷した25歳男性。犬探し専門の探偵事務所をオープンさせたが、舞い込む依頼は孫探しやなんやかんやで、肝心の犬探しの依頼は来ない。
が、ひとと人の繋がりが密な田舎のこと。知人との折り合いもあって犬探し以外の依頼を断ることも出来ず、事件に巻き込まれていくことになる。
米澤作品には厭世的な登場人物が多い。本書の主人公も例にもれず。失意のうちに望まぬ帰郷を果たし、生き生きとした生活とは程遠い日常を送っている。
平平凡凡と穏やかな日常を望んでいるのだろうが、そうはいかないのが米澤流。こういう展開も、米澤作品の典型である。そしてそれが、とっても好みでもある。
そしてもうひとつの米澤作品の特徴といえば、ある種の後味の悪さ。本書でも、後味が悪いようなラストが用意されている。先ほどから「ある種」や「悪いような」とあやふやなことばを用いているのだが、わたし個人は、こういう結末に嫌悪感はない。むしろ好きな終わり方だ。でもって、後味が悪いとも正直感じない。
ただ、「人間らしいなぁ」と思ってしまう。そしてその「人間らしさ」が好きだったりする。
紙の本
犬はどこだ
2017/12/31 23:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黒藤 - この投稿者のレビュー一覧を見る
犬捜しをしたいのにできないでいる主人公。失踪人捜しと古文書の解読というふたつの依頼が調査を通じて繋がっていくところにどきどきしながら読んでいました。犬はどこだ。