紙の本
日本人の原点に触れることができる
2006/04/27 10:27
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yan - この投稿者のレビュー一覧を見る
怪談をかいた小泉八雲
彼が日本人よりも
日本人の内面をよく知っていて
日本の情緒や、感性を感じ取っていたことが
よくわかる
初めに彼が住んだ松江の風景
八雲立つ出雲の風景
その風景は今ではどこを探しても
見当たらないかつての日本の日常なのだが
ああ、わたしたちのいた場所はここなのだ
私たちが喜び、考え、悩み、疑う気持ちは
こんな風景から自然にかもし出されていたのだ
と、日本の昔を懐かしむ気持ちが湧き上がってくる
外国人教師のハーンが
なぜここまでに日本を美化しているのか
日本びいきを超えたものが
あるような気がする
それは彼自身の中に流れる
ケルトの血がそうさせるのかも知れないし
幼くして父母と別れた
哀しみからくるのかもしれない
紙の本
日本を。異国のヒトみたいな気分で読み説くことができる本
2015/08/22 10:30
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本が、外に向かって少しずつ国を開き始めた頃に、異国の目でニッポンの「普通」を眺め、愛情込めて掬い取り描いた一冊。
英国人ラフカディオ・ハーンは、日本への深い興味関心をひとつ、またひとつと探究するうち、日本人・小泉八雲になったヒト。
だから、現代人にとっては、日本人が書いたものより、当時の日本を理解しやすいと思う。そんな読み方が楽しいかも。
紙の本
古き良き日本の代名詞
2023/05/30 08:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Order 6601 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の文化や伝統を外国人の目から描いた作品で、非常に読みやすいです。日米文化に関する科目や研究をする人には、オススメです。
紙の本
日本の原点に触れることができるハーン氏の決定版です!
2019/01/28 19:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、我が国を知悉し、愛してやまないラフカディオ・ハーン氏が日本の美しい風情と人物を見事に描いた決定版とも言える書です。同書には、ハーン氏の我が国に対する想いを伝える11篇が収録されており、そのどれもが読者に日本の原風景を思いこさせてくれる印象深い作品ばかりです。ぜひ、我が国の原点を振り返る意味でも多くの方々に読んでいただきたい作品です。
紙の本
古き良き日本
2022/01/11 14:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治二十三年に初めて日本に来た小泉八雲が見た当時の日本の印象を著した「知られぬ日本」の翻訳アンソロジー。当時の日本の風景・世俗・文化が読み解かれている。
今読むとかえって新鮮な感じがする。八雲といえば松江を思うが滞在時間は一年七か月と意外と短い。そのなかで数多くの文章を残しているとは日本の文化を深く愛したあかしであろう。「杵築ー日本最古の神社」と「日本の庭にて」が興味をそそられ、今でさえ知らない事を伝えている。
投稿元:
レビューを見る
いま、「日本の面影」という本を読んでいる。
さすが角川の本だけあって17版めにしてまだ誤植がありますが、中身はスゴク面白い。
日本についてすぐ、やとった車夫の名は「チャ」。
ホンマに日本人か?!と思いますがとりあえず読み進めていくと。
盆踊りは、昔は静寂の中でしていたそうで。
今は、「東京音頭」とか(東京だけかもしらんが)すごい音量でかけてますが。
音もなく揺れうごき織るように進むあの優美な姿は、今夜白い燈籠をつけて迎えられた冥土の人々ではないのだ。ふいに、小鳥の呼び声のように美しくて朗らかな顫律にみちた一曲の歌が、娘らしい口からさっと流れだしてくる。すると、五十人の優しい声がその歌に和した。
揃うた 揃いました 踊り子が揃うた
揃い着てきた 晴れ浴衣
またもや蟋蟀のすだく声、足のシュウシュウいう音、かるく手をうつ響だけになった。
というような踊りだったのですね。いまでもどこかでこういう踊りをやっているのでしょうか。
そして、出雲にある子供の霊の洞窟の話。
その洞窟には、小さい石塔が一面に積んであって、それは子供の霊が積むんだそうな。
洞窟の奥の砂地のところには、子供のはだしの足跡があって、人々がかわいそうに思って草鞋を供えるんだけど、足跡はいつもはだしなんだそうな。
ひどいあらしの時には、大きな波が荒れ狂う鬼のように洞窟のなかへなだれこんできて、小さな石の塔をみんな押し流して小石にし、地蔵の像も岩にたたきつけてしまう。しかし、いつでも、あらしのあとの最初の静かな夜には、石の塔はもと通りにされるのである。
「仏が心配して、泣き泣き積み直します」
行ってみたい〜!!
投稿元:
レビューを見る
日本に初めてやってきた喜びと驚きが、率直に書かれていて、読んでるこっちが誇らしい気持ちになります。また、日本人にとって当たり前のことが改めて日本的なのだ、と気づいたりもします。でも、やっぱり、今の日本には見られなくなってしまった、人びとの生活の形や、素朴な信仰には目を見開かれます。
投稿元:
レビューを見る
5月6日読了。
K先生のゴールデンウィーク課題のため。
正直、この内容で読書感想文は書けない気がする・・・・。
投稿元:
レビューを見る
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が、当時の日本という国を書いた本。いくつかの章を組み合わせた本なので、時系列で並んでいるわけではありませんが、彼が彼という人間そのままの『眼』と『心』で感じた日本が書かれています。
読んでいるこちらが萎縮するくらい、彼は日本を賛美しています。
初めは、ヨーロッパに生まれ、アメリカから来日してきた人の、単なる無いもの強請りのように感じましたが、彼の日本に対する感受性は、それだけには留まりません。
単純に東京や横浜などの都市部を回るだけでなく、山間部など、本当に日本の『日常』が息づくところを回っているのです。
もし都市部だけであれば、きっと彼の感想は「日本は西洋の文化を取り入れつつある、近代化が進んでいる国である」とだけに留まっていたでしょう。
けれど、彼の探究心はそこではなく、『本来の日本の姿』にある。だから、見た目の景色や文化に留まらず、自然環境や日本人の礼儀作法、更には今も息づく伝説に至るまで、事細かに観察しては記しています。
もし彼が、『今の』日本に来たならば、どんな感想を持ったでしょうか?
この本を、日本人に強く勧めるならば、かつて日本に栄華した文化や環境以上に、日本人の『心』に注目すべきではないかと考えます。
単に環境や文化を、過去の通りに見繕っても、決してそれは『日本らしい』とは言えないでしょう。ただの模倣に過ぎません。
『日本人』が『日本人』であるが故の『心』、もう一度、見つめなおしてみませんか?
投稿元:
レビューを見る
●2007年読了
日本のことをこんなに愛してくれている他国の方がいらっしゃるなんてとても嬉しいですw
でも、ハーンが愛した日本のよさがだんだんと失われていっているような気がしてなりません。。。
投稿元:
レビューを見る
ラフカディオ・ハーンの日本到着直後の感想から
日本の研究の記録、エッセイ、日記。
描写が美しい。
時代もあるのだろうけれど、
この本を読むと
日本とはなんと素晴らしい純粋な国なんだろう、
と思う。
心が洗われます。
日本に魅せられるのも道理。
日本も今とは違うですね。
多分それは惚れすぎた故の過大評価もあるのだと思うけれど。
最後の「日本人の微笑」での日本人への理解なんて
素晴らしすぎる。
西洋人に読んで欲しいな。
投稿元:
レビューを見る
ラフカディオ ハーンが見た日本を素直に書いているように思います。ジャーナリストの視点は、読んでいて納得します。
投稿元:
レビューを見る
『知られぬ日本の面影』から選ばれたアンソロジー。
内容を簡潔に言うなら、外国の方から肯定的に見た明治の日本とハーンの考察。
日本文化に詳しくない人にも分かりやすく、説明的。
エッセイやコラムと言うよりも、一つの文学作品だと思うような文体で書かれています。
美しい文章で、少し美化されすぎているような気にもなりますが、ハーンの日本や日本文化に対する理解には、いっそ感動を覚えます。
昔ながらの日本文化に対して郷愁をおぼえる方には、お薦めの一冊です。
投稿元:
レビューを見る
http://blog.happyblossom.boo.jp/?search=%C6%FC%CB%DC%A4%CE%CC%CC%B1%C6
投稿元:
レビューを見る
何度でも何度でも読み返したくなる。
特に夏「盆踊り」のあたりをまたもや...
ここまで素直に日本を感じられるなんて圧倒される。
池田先生には大学で短い間だけどお世話になった。
情景が浮かぶ訳に、詳しい注。
先生のお人柄を思い出す。
見たこともない遥か遠きこの国の過去に思いをはせる。
なぜだろうか、郷愁を覚える。