紙の本
我が国の長編伝奇小説の古典です!
2020/05/19 08:40
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、江戸時代の後期に滝沢馬琴によって著わされた大長編読本であり、当時の戯作文芸の代表作とされ、また我が国の長編伝奇小説の古典の一つです。河出文庫からは上下2巻シリーズで刊行されており、同巻はその上巻です。南総里見家の勃興と伏姫・八房の因縁を説く発端部(伏姫物語)、関八州各地に生まれた八犬士たちの流転と集結の物語(犬士列伝)、里見家に仕えた八犬士が関東管領・滸我公方連合軍(史実世界の古河公方連合軍)との戦争(関東大戦、対管領戦)を戦い大団円へ向かうといった話が語られますが、同書はその前半部分です。ぜひ、この我が国に代々伝えられてきた貴重な怪奇小説をお読みください。
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波乱万丈の伝奇小説
2020/09/24 20:50
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投稿者:honto好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
波乱万丈の伝奇小説。複雑な人間関係や魅力的な悪役といった伝奇小説の系譜は鳴門秘帖へと受け継がれていくのだろう。鳴門秘帖のネタ元と思えるような場面もあった。ただ、主人公の八犬士が儒教的な価値観を体現した存在であるため、人物の書き分けができていないのが物足りなかった。
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南総里見八犬伝の現代語訳版。
珠に導かれた八人の犬士達の織り成す物語です。勧善懲悪ですっきり。
難しい人名などにも新章ごとに読み仮名がふられており、読みやすいと思います。
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今の社会通念に照らしてみると、どうかな、と言う部分も少なからずありますが、それでも時を超えてなお魅力あふれる作品です。
滝沢馬琴は、執筆中に母を失い、子供を失い、おまけに自分は失明したのに、それでも嫁に字を勉強させ、口述筆記させて書き上げたという根性の本です。(字をろくに書けなかった嫁は大変だったでしょう)
主要キャラ8人が一堂に会すまで、実に執筆開始から20年を経過するなど、この作者は、ほんま見上げた根性の人ですねえ。
疾風怒濤、押しも押されぬ畳みかけるような展開で、物語の前半はとても面白です。だから特に上はおすすめ。
次は原文で読みたいなあ。
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なんか急に読みたくなったので読んでみました。今年が戌年だからか俺が戌年だからかなのか。原文では辛いので現代語訳で勘弁。
八犬士、名前が似てて区別しにくいけど話としては十分面白い。
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信乃を始め、格好良くて強い
殿方がたくさん出てきます(笑)
いつ誰がどうやって登場するのかを
ドキドキしながら読んでました。
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この本は、元々好きな物語で興味があったので読みました。
内容は多少前から知っていた話と異なるところもあったけど、やはり八犬士たちの生き様がカッコよかったです。
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現代語訳と銘打つだけあり、とても読みやすい。
大まかなストーリーしか知りませんでしたが、次から次へと八犬士に降りかかる困難に、ハラハラドキドキされられっぱなし。
江戸時代に大ベストセラーになったのも納得。
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何度も目にする機会があったけど、改めて読むと、すごく面白い。仁義礼知…等の学問や思想で扱われた語句をキャラクター一人々々に当て嵌めて解説の代わりにし、大衆向けのドラマを構成し、同時に解釈とした滝沢馬琴は天才だと思う。
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全訳ではなく抄訳なのですね。現代語訳と銘打たれ、ズッシリと厚いので、最初は全訳とかんちがいして読みました。
見事な筆致で読みやすいので、省略部分は気になりません。しかし原作の全てを知り尽くしたいという方には、別の書籍も必要です。
私的には八犬伝に欠かせないと思われる面白シーンが、さりげなく削られていて驚くこともありました。
とはいえ、その選択眼には一貫性が感じられ、よくまとまり、訳者による独自の創作部分はとくになく、圧巻のページ数をほぼ飽きずに読めるエンターテインメント性があり、作品の全体像を詳しく知るという目的には最適だと思います。
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ふと、あるキッカケから読んでみようと手に取ったがこの分厚さ。
まぁさらりと読み流せばいいだろう・・・と思いや、この面白さ。こんな勧善懲悪モノを読まずに何を読もうというのだろう。
八つの玉から生まれ出でる8人の犬士たちの武勇、艱難、心情モノ。
ありとあらゆるジャンルを籠めたこの上下2冊を読むほかない。
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現代語訳、読みやすい!
登場人物が多くて途中で人物相関図が欲しくなる。。。
どのキャラクターも活き活きしていて、それぞれの人生に荷を負いながら、おなじ運命のもとにある仲間を探し出す、という物語の王道。
胸躍らないはずがない。
人があっけなく死んでしまうのには驚きだけど。
いよいよ、8犬士のうち7名が判明し、残すは1名と、全員が一堂に会すること。
これが、200年近く前に書かれたというのだから、物語の力には圧倒される。
下巻が楽しみ。
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夢中で読んでしまった。毎日読むのが楽しみで仕方がなかった。初心者向けの訳を読んだ後、より詳しく読みやすい訳をと探してたどり着いたこの本。白井恭二氏の現代語訳がとてつもなくすばらしい。
ぜったいに読むべき!
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小学生の時に。
今にも通じるストーリーの構成が面白い。
桜庭一樹の『贋作里見八犬伝』をこの前読んだので思い出し登録。
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200年経っても終わらないコンテンツ! 馬琴の大作「南総里見八犬伝」、長く読まれて来たメジャーな翻訳を文庫本上下二冊で。
てなわけで比較的メジャーな訳本でありながらもちっとも手を出さなかった私、ようやく読んでます。ハードカバー時代もあり長く読まれて来た訳本。原典に挑戦する前に流れを掴みたい方にはまずお薦め。…だけどあの台詞ない! あの表現ない! あのエピソードない!! ってゆー、ダイジェストものにはつきもののプンプンが当然ありますので出来ればこれで満足せずに原典なり他の抄訳なりも読んでほしいところです。
京極夏彦か! ってくらい分厚くて買った時はびっくりした。でもこの厚さでも岩波三巻の途中までしかないのよ…と書いてて気付いたけど、てことは後半かなりはしょるなコレ… せめて上中下で出して欲しかったです。つまりハードカバーの時からもっと訳してほしかったってことね。