紙の本
加賀谷さんの過去・現在・未来に拍手!
2015/09/06 10:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃむー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ご自身の病気について、これだけの振り返りをすること
じたいが至難の業であったと思われます。
とくに辛い幼少時代の記憶などは
できれば封印してしまいたかったことでしょう
しかしそれをあえて書き起こした気概と勇気に脱帽です!
これまでの自分を回顧できたことで
だからこその「今」と、さらには未来へと
向かっていく機動力も備わったのでは、と感じました。
本文中では相方の松本さんのコメントが
章の区切りでタイミング良く差し込まれているので
二人のいきいきとしたやりとりが、より活写されています。
同じ病気に苦しんでいる人のみならず、さまざまな人たちに
病気の内情がメッセージと共に伝わる素晴らしい内容でした。
ふたりのこれまでと今後に拍手とエールをおくりたいです。
紙の本
素晴らしいと思います
2015/05/10 17:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃんこ先生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この小説を読んで思ったのが、ここまで自分の病状を
詳しく掘り起こせるハウスさんは素晴らしいと思います。
私が同じ立場でも、ここまで自分の病を書き起こすことはできないです。
統合失調症で一番辛いのは、薬による副作用だと私は思います。
そういったこともこと細かく、ハウスさんの体験談には書かれてあります。
統合失調症で悩んでおられる方に、是非オススメしたい一冊です。
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帰還兵による手記と、相棒の慈愛溢れる解説と。痛々しくも感じるが、戦記?が一冊にまとめられたことはよき事に間違いない。生き辛さが中和出来ますよう。
少年期の事例があまりにも典型すぎて「うわぁ!」ってなった。必ずしもそれが原因とは限らないけれど、厳格な家庭でひとりっ子とは、いろいろと荷が重かったのではないかなぁ。
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何もかも全然知りませんでした。ハウスの由来とか。
泣いちゃうわい。キックさんかっこええな。
ライブ観てみたい。
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加賀谷さんの今までの想いや辛さも伝わるが藝人として生きたいという想い、彼を支えた母の献身や相方キックさんとの関係。
想いが人を傷つけることもたくさんあるけど想いが未来に繋がるということを。
アルバイト漫才が面白くて笑ってしまった。
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近い人間が統合失調症だったので興味深く読みました。既に離れて暮らしていたので、書かれている幻聴幻覚についても本人から話も余り聞けず申し訳なかったと思います。悔やまれます。薬の副作用についても世間には余り知られて無いと思うので、書かれていて良かった。この本は飾らない言葉で書かれており、読みやすいです。一つ、言及して欲しかった点は統合失調症になる原因。私の身内が発症した当時は原因不明と言われていたので。
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ハウス加賀谷が統合失調症だったというのは何となく知ってたんだけど、テレビで見なくなってから発症したのかと思ってたから、中学時代からすでに症状が出てたというのに驚きでした。
そんな状態で、あのボキャブラの舞台に立ってたのか。まだ小学生だったと思うけど、彼のキャラクターはインパクトがすごかった。
幻聴や幻覚の描写はほんとに目の前に迫ってくるようで、特にキックさんが看板のとこから見てる!という幻覚?妄想?は、加賀谷が部屋で這いつくばっている図を俯瞰で見ているような気持ちになった。
色んな妄想があるんだろうけど、狙われてる妄想ってきっとものすごく怖いよね。もちろん妄想がある時点で脳の状態は「普通」ではないんだろうけど、その妄想による恐怖で更に、心の他の部分が壊れてしまうのかな、と思った。
そして相方のキックさんに惚れた!キックさんはすごく頭がいい人、という印象。そして、冷めてるという表現がされていたけど、本当はものすごく熱いものを持ってて、色んなことを感じてしまう人なのではないかなーと勝手に思った。
人に恵まれて、という表現があるけど、人は自分が引き寄せるものなんじゃないかなと思う。だから芸人になった加賀谷が相方をはじめいい人たちに恵まれたのであれば、それは加賀谷の生き様が引きつけたものなんじゃないかな。
一番ぎゅっと心にきたのは、あとがきのこの部分。
「社会の偏見は根深く、なかなかなくならない。だけど、ぼくは、偏見がなくなることを期待するより、自分がどう生きるかが大事だと考えてるんだ。」
人生がうまくいかない時、誰かのせいとか社会のせいとか環境のせいにするのは楽だし、誰かを貶めるのは自分が優位に立ったような気になるけど、そうじゃないよね。
松本ハウスのライブ、見に行きたい!
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本の構成からして泣ける。
この本は統合失調症に襲われ再起を果たすハウス加賀谷の軌跡が描かれているのだが、この物語を綴るのは相方の松本キックだ。
ハウス加賀谷の叫びをここまで心揺さぶる物語にまとめた松本キックの文章。これは間違いなく文章を超えた“想い”が降りてきてる。
物語は読むと本当に辛い。加賀谷がいかに辛い人生を送ってきたかが痛いほど伝わる。病気への無理解が如何に人を追い込むか、勉強にもなる。
しかしその物語を通じて私の心を離さなかったのは松本の想いだ。
我々は病の当事者になる可能性と、病と闘う大切な人の伴走者になる可能性と両方を常に抱えている。
松本の文章には伴走者としての愛に溢れている。2人がコンビの復活を決める場面は涙なくしては読めない。
自分もこんな伴走者でありたいと想う。構えなくて構えている。これは愛がなければ出来ない。
あのハチャメチャな芸の裏にこんなに辛くて苦しい物語があったとは。しかし、それと同時にこんなに熱い想いに溢れていたとは。
この胸いっぱいの感動に、ふたりの漫才はとても面白く心を動かしてくれる。
松本ハウス、おかえりなさい。
めっちゃ笑わしてな。
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大変興味深い話でした。
松本ハウスに関しては既知でしたが、最近はあまりコンビ名を聞かない印象で、統合失調症をカミングアウトすることによって、商売の武器にするのかななんていう穿った目もあったんです。この本を読んで売れていた頃から統合失調症であることを隠しているわけではなかったことを知りました。
そして、最後に統合失調症であることよりも、自分の人生をどう生きるかだと思っているという言葉には感銘を受けました。統合失調症患者として病気を意識しすぎるよりももっと大切なことがあるのではないでしょうか。
統合失調症患者ですら統合失調症患者を差別することが少なくない中で、患者自身がハウス加賀谷さんのように自分の人生をどう生きるかと考えることが出来るなら、何かが変わってくることもあるかもしれません。
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実際の患者が書いているエッセイは非常に興味深かった。どういう風な症状が出ていて、どういう風に病気に陥っていって。。こういう病気は寛解が非常に難しい。そのひとの性質でもあるから、うまく病気と付き合えるように折り合えることが、大事なんだと思う。
それに社会も一つの個性として受け入れる余地が必要だと感じた。
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いつの間にか消えていて松本ハウスを思い出したのがこの本がきっかけ。ショッキングな内容であるが、漫才と同じような文才で一気に読めた。
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がんばったね、おかえりなさ~い
よく聞く病名だけど、踏み込んではいけないものと
思い込んでました。
読むのを少し躊躇うようなタイトル。
思ったよりも、さらりと一気に読めた。
読んでよかった、ありがとう!
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キックさんの加賀谷さんへの優しさ、お互いの信頼感が詰まった一冊でした。
終盤、キックさんへお笑いをやりたいと伝えてからトークライブに出演するまでのくだりは、大川興業のファンクラブに入って熱心にライブに通っていた1ファンとしては、泣けて仕方ない展開でした。
今また再び(事務所は変わったけど)松本ハウスをみられることがとても嬉しく、楽しいです。
当事者でなければわからない症状の細かなことや病院や治療の様子など、加賀谷さんが話すことをキックさんが聴いて書かれたとのこと。
状況が浮かんで見えてきそうなほどの細かな筆致で驚きました。
また、煽ることもなく淡々とした流れなのに、一気に読まずにはいられない「読ませる」本でした。
キックさんは大竹まことさん等にも書くことを勧められてるとのことなので、また著書を出されないかしら…と期待しています。
そういえば、加賀谷さんが本公演ですごく浮腫んでいて滑舌も悪くてビックリしてたところ、しばらくして休業したと知りました。
この本を読んで、あの浮腫は統合失調症のお薬の副作用だったんだろうなと今さらながら思いましたが、休業理由は確か肝臓(腎臓だったかな?)が悪くなったからという話でした。
あとがきで加賀谷さんが「社会の偏見は根深い」と書かれていたけど、そんなこともあっての休業理由だったのかな…
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あのハウス加賀谷が統合失調症だったなんて、そういえば消えていたことさえ知らなかった。しかも、少年の頃からずっとなんて。
テレビで見てた頃から普通じゃないな〜とは思っていたし、でもそれが面白かった。その面白かったのが、こんなに苦しんでいる中で生み出されていたとは・・・そう思いながら読むと、その病の恐ろしさがひしひしと伝わってきた。たぶん罹患している人は周りにもいると思うんだけど、病気への理解ってのは全然進んでないし、偏見とか蔑みとか、たくさんあると思う。その中で生きていくこと、生きにくい世の中ってのは、どうにかしなきゃいけないと思う。
でも、それと同時に、生きる力の、生きようとする力の強さも感じた。どうにもならない中でもどうにかしよう、自分にはやりたいことがあるんだ!って、病気に負けそうになりながらも思い続けられたからこそ、この復活があったんだと思う。本人が言うように、社会がどうのこうのよりも、自分がどう生きるかが大事って。それって、病気じゃなくても誰にでも当てはまることなんだ。そう気づかせてくれた。
病気もなく健康に毎日を過ごせていることの幸せと、ちょっとのことで諦めてしまうことへの罪悪感。こんだけ生きるのに必死な人がいる中で、簡単に毎日を諦めて過ごしてちゃだめだよ、って言われてるような気がして、本当に心が動いた。
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辛い病気と向き合う苦悩が発症に至るプロセスを丁寧に記述して読者に伝わってくる。この本を読んで僕も統合失調症になりました!それは言い過ぎか。実は僕も統失。これは事実。