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電子書籍
格差社会の世渡り
著者 中野雅至
今の日本では努力が評価されない。なぜなら、努力の結晶とも言うべき学歴や職歴が幸福な生活を保障しないからである。むしろ、努力しても無駄で終わることの方が多い。例えば、『下流...
格差社会の世渡り
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格差社会の世渡り 努力が報われる人、報われない人 (SB新書)
商品説明
今の日本では努力が評価されない。なぜなら、努力の結晶とも言うべき学歴や職歴が幸福な生活を保障しないからである。むしろ、努力しても無駄で終わることの方が多い。例えば、『下流社会』で「やる気がない」と批判されたフリーターなどは一生懸命仕事をしていても、ワーキングプアのままだ。
その一方で、「自分は優秀だ」「自分は実力がある」と上手く演出できる人間はどんどんと成功するようになっている。パフォーマンスの上手い人間こそが勝者なのである。どういう努力をしてきたかではなく、現在のパフォーマンスの上手さがすべてを決する。
つまり、今の日本では「努力」よりも「アピール力」が重視されているのだ。本書はこのような「努力よりも見せかけ」重視の社会が陥る罠を解説する。
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紙の本
最初に悲観論が多いが進むにつれて真意と楽観論も
2009/05/26 05:06
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:それ行け!!残飯マン - この投稿者のレビュー一覧を見る
●かなり面白かったです。通説をなぞるような感じですが語り口が軽妙洒脱でかなりこなれてます。編集者さんが相当てだれなのか本人が若人と混じるようになって一皮向けたのか。早めに読めば3時間くらいでいけるでしょう。つっかえる箇所もありません。ただ判りやすいということはよくできた話で複雑さを捨象して通説や独りよがりに依拠した床屋政談レベルなのかもしれません。それでも面白いのでお奨めします。
●ただ組織を飛び出す布石として著者の勧める論文寄稿はいやだなあ、匿名性守れないでしょ。うーん、業界だけに名前がとどろくようないい方法は無いのでしょうか。転職のための自己PRの手段を相当塞がれているのにアメリカの手法を執拗に導入する財界はいいとこどりのわがまま娘のようですね。
●それから雑用を引き受けるなっていうのは明らかに中高年向けのメッセージですよね。これ若手に同じようにしろと・・・・・、
空気を読みすぎて本当に試されている瞬間に決起できないのは社会の害悪だと思われますが、
ただそういう立ち上がらなければいけない空気を読んではいけない瞬間を突破するには普段から奇矯な振る舞いはしないほうがいいんじゃないでしょうか。普段従順な人がなんだかきな臭いことを言い出しているというのは威圧感があるしひとの目をひきつけます。そういう風にいざというとき衆望を集めるためにも平時においては雑用を無難にこなす必要があると思うんですが。普段からはねっかえりだと「ああまたなんか言ってる」的な失笑で応えられるという結果しか招かない気もします。ただ雑用一切まかりならんというエキセントリックなキャラ作りは示威行動として有効な気もします。そういう奴だと刷り込めばしめたという気もするし。どっちがいいんでしょう。
●東大が一番かは別として受験競争に勝利することは新しい発見をする力には結びつかない、そういう主張ですが、ただ私思うに身の回りの便利なものを調べるとどう考えても有力大学のひとが作った物の方が多いんですけど。独創性をそぎ取ると著者が主張する受験勉強に過剰に適応してしまったのにもかかわらず何で独創性が残ったのでしょうか。それが疑問です。教えて欲しいです。あと10代は遊びにスポーツもバランスよくとおっしゃりますがやはり極端に何かにかぶれるのも一興だと思いますが。本当にバランスのいい若者ってそれこそ新しい物を発見する力にほど遠い気がします。第一面白くなさそうですね。受験勉強はおいておいて何かに極端に集中して取り組む、執着する、悪くないと思いますけど。織田信長もかぶくという習俗にとことんのめりこんだんでしょう。バランスがいい日々を送っていたらあんな怪将は果たして生まれたのかどうか。