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天国でまた会おう 上
著者 ピエール ルメートル , 平岡 敦
1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。上官プラデルの悪事に気づいたアルベールは、戦場に生き埋めにされてしまう! そのとき彼を救いにあらわれたのは、年下の青年エド...
天国でまた会おう 上
天国でまた会おう 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
商品説明
1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。上官プラデルの悪事に気づいたアルベールは、戦場に生き埋めにされてしまう! そのとき彼を救いにあらわれたのは、年下の青年エドゥアールだった。しかし、アルベールの命の代償はあまりにも大きかった。何もかも失った二人を戦後のパリで待つものとは――? 『その女アレックス』の著者が書き上げた、サスペンスあふれる傑作長篇。フランス最高の文学賞ゴンクール賞受賞作
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悲劇と喜劇は紙一重
2016/04/09 01:34
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまりにもショッキングなことが突然起こってしまうと、悲劇にも喜劇にもなりうるのだと気がつかされた作品。話がどう転んでいくのかわからずとても楽しめた。この人の作品はどれも面白いなあと思いました。
紙の本
ゴンクール賞作品に間違いなし
2023/12/04 09:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白すぎた「その女アレックス」の作者、ピエール・ルメートルのゴンクール賞受賞作品、ということで読む前からワクワク、とにかく、この賞を獲った作品ははずれがないと私は勝手に断定している
紙の本
神はいるのか
2021/10/07 10:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
1 ) 一文が短く簡潔な語りで、非常に読み易い。
2 ) 55頁まで読んだところで、神はいるのか、とやりきれない気持ちになった。さらに77頁で、神はいないのだ、例えいたとしても、神とは何と残酷なんだろう、と怒りさえ感じた。
3 ) 48頁の文章に、「 軍隊にとって真に危険なのは敵ではなく、階級だ。まったくそのとおりだ 」とある。ここでは、この部隊の兵士たちにとって危険なのは、上官のプラデルだ。自分の利益と悪事隠蔽のためには、平然と部下を殺し、嘘をつき、女を利用する、極悪非道な男。だが、このプラデルにだけは、神は存在するようだ、、、。
4 ) 世の中というのは、生還した兵士たちに冷たいものだ。大怪我を負った兵士たちにも、だ。兵士エドゥアールは、顔の下半分を失う―――想像を絶するこの部分を、著者は、どんな様子か詳細に表現している―――重傷を負って帰国した。パリで極貧生活を強いられるエドゥアールが、思い付いた金儲け、、、、さあ、どうなるか下巻。
紙の本
ミステリーでは単に変な味しかなかった語り口が、意外や文芸ではしっくりくるのに驚いた。
2016/01/10 14:50
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:arima0831 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2014年の出版界を席巻した一冊と言えば『その女、アレックス』だろう。
激しい勢いでイッキ読みしたものの、あまりに読後感が悪くてゲンナリした一作だった。独特のフランス的イヤったらしさ満載の話だったと思う。キライだから★3で、もうこの作家のミステリーなんかは読みたくないよ、とまで思った。
しかしその後「文芸路線に変わった」というところで、コソッと好奇心が発動。エンタテイメント型のストーリーテリングを捨てて、あの独特の味で何かを描こうとするとなると、マイマイがプラ的な(昭和な言い回しだな…)化学反応が生まれるかもしれない、などと、ふと思ったのだ。
舞台は1918年のフランスから。戦争終結を目前にして、ダレきった西部戦線に参戦している主人公アルベールはどうしようもないヘタレ虫なのだが、うっかり行きがかりで上官ブラデルの卑劣な悪事を目撃して、戦場の片隅に生き埋めにされてしまう。しかしまったくの偶然から友人エドゥアールに救われて、九死に一生を得たのは良いものの、今度はエドゥアールが大怪我をし、顔を半分失ってしまう。
戦後のパリでグダグダと同居し始める二人は、ひょんなことから大掛かりな詐欺を企むようになる。
一方で卑劣なブラデルは、ナンダカンダと逆玉の輿に乗って、悪どい事業に手を染めていた。
果たして虐げられた二人に活路は開けるのか?
悪党ブラデルの運命は?
ストーリーを単純に説明しようとすると、なんだかちょっと痛快さのあるスペクタクル展開がありそうなのだが、実はストーリーも登場人物もまったく共感不能なグダグダさで、終始一貫して爽やかさも交換も一切感じられない。ストーリーにも特段牽引力はなくて、本当に徹頭徹尾グダグダと細かいエピソードが重ねられていく。
基本的には戦争ですべてを失った若者たちの悲惨な話のはずなのだが、薄気味悪いほどのダメっぷりのほうがはるかに醜悪。ユーモアがあるようでいて、クスリとも笑わせない寸止め加減も厭らしい。
登場人物がどいつもこいつも本当に何かしらの意味で厭らしくて、誰一人共感できる人物が出てこないまま話が続く。
そんな話、面白いはずがないと思えるが、ミステリーでは単に変な味しかなかった語り口が、意外や文芸ではしっくりくるのに驚いた。古いフランス文学を読んでいるような、ある意味格調高いイメージだな、と思ったら、バルザック、ランボー、ユゴーなど、多彩な文芸作家へのオマージュを織り込んだ作品でもあるとの由。読む人が読んだら、別の面白さがある話のようだ。その辺は残念ながらワタシにはよくわからないのだが。
言ってみれば『その女、アレックス』から面白さを抜いたような話。徹頭徹尾グダグダと厭らしい話でなのだが、ラストに突然薄い光が差して、読後感は決して悪くなかった。
映画などの映像では描き切れないと思える、独特なイメージの連鎖が、結局のところ面白かった。
まるで関係ないが、萩尾望都が漫画化したら面白い作品になるのではないか、とふと思ったり。
紙の本
文学作品でありミステリー
2015/12/17 19:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る
天国でまた会おうを読んだ。ルメートル作品にある残酷描写にはドキッとさせられるが、なぜか引き込まれてついつい手にとって見たくなる作家である。戦争をテーマにした本作は詐欺計画や政治、汚職などミステリー要素を盛り込んで第一次世界大戦当時のフランスの状況が描かれる。戦争について考えさせられる小説
電子書籍
話の行方が見えない
2016/11/23 05:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
意外な展開で読者を次から次へと驚かす作者のミステリー作品とは打って変わって、『天国でまた会おう』は、なかなか話が見えてこない、また行方も見えない中、絶妙な筆致で読者を牽引していくスローテンポの文学作品。フランス的シニカルなリアリズムを感じさせる。ユゴーやゾラの作品を連想させる。
紙の本
アルベールとエドゥアール
2019/12/03 20:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
エドゥアールの負った傷があまりにもひどく、これからどうなってしまうのかと。下巻でどう進んでいくのか。
紙の本
天国でまた会おう
2018/11/17 13:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
その女アレックスを読んでおもしろかったので、こちらも読みました。その女アレックスとは雰囲気は違いましたが面白かった。