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薔薇とハナムグリ~シュルレアリスム・風刺短篇集~
官能的な寓話「薔薇とハナムグリ」、眠り続けるモグラの怪物の夢に操られる島民の混乱を描く「夢に生きる島」。ほかに「部屋に生えた木」「ワニ」「疫病」「蛸の言い分」など、シュー...
薔薇とハナムグリ~シュルレアリスム・風刺短篇集~
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薔薇とハナムグリ シュルレアリスム・風刺短篇集 (光文社古典新訳文庫)
商品説明
官能的な寓話「薔薇とハナムグリ」、眠り続けるモグラの怪物の夢に操られる島民の混乱を描く「夢に生きる島」。ほかに「部屋に生えた木」「ワニ」「疫病」「蛸の言い分」など、シュールで風刺のきいた世界が堪能できる20世紀を代表する作家モラヴィアの傑作短篇15作。「読まねば恥辱」級の面白さ!
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紙の本
願わくば未訳の短編も邦訳されんことを。
2023/02/25 09:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
セクシャルでスキャンダラスな、ちょっと重たいモラヴィアのイメージを覆す、軽やかな短編賞。
二百数十ページで、十五篇。
かなり短く、奇想小説や、ショート・ショート、幻想小説などに分類されると思われる。
短いこともあり、タイトルが内容に直接結びついている。
どの作品にも鮮やかなイメージがあり、翻訳が良いのかもしれない。
これまで、モラヴィアはどうも湿っぽい印象があった。
しかしこの本に収められた作品はどれも、(時に残酷だったりグロテスクだったりするが)明るい笑いに満ちている。
あまり内容に触れるべきではないが、『夢に生きる島』は、SF好きが気にいると思われる。
『千一夜物語』のような入れ子ほら話でありつつ、ラヴクラフト・メガミックスのような話になってる。
本書はファシズム体制下、ムッソリーニの時代に、偽名も用いながら発表された短編の一部を収めたものである。
『ガリヴァー旅行記』や、『カンディード』のように、空想の翼を広げつつ、社会のありようを、切り開いてみせる。
時にブラック・ジョーク全開となる様は、今も攻撃性を保っている。