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清水氏の著作を読んだ方なら、是非、一読を!読んでいない方は、是非本書をきっかけに清水氏の著作を読んでみて!
2020/01/14 18:16
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投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
「殺人犯はそこにいる(足利事件の菅谷さん冤罪事件)」、「桶川ストーカー殺人事件」の調査報道で社会に大きな影響を与えた著者が調査報道のありかたについて、これら2冊の著作以外の案件も踏まえて述べたノンフィクション。
発表報道(対象が報道して欲しい内容を伝える)の対局としての調査報道(対象が報道して欲しくない内容を裏付け捜査をもとに伝える)の重要性、調査報道の現場で遭遇する種々の困難について著者のリアルな体験をもとに描かれています。「記者クラブ」という権力を保持する側の御用ジャーナリズムと化す発表報道の現場、記者会見現場で発表者の発言の真意を汲み取る努力ではなく、ただ”正確”にノートパソコンで発言をトレースすることだけに注力する昨今の報道現場など、著者が問題視する報道の在り方と、著者が重要視するポリシーが様々な事例を絡めて述べられています。
「100取材して10を書け。10しか分からなければ、1しか書くな」という著者のポリシーは説得力があります。報道とプライバシーの関りとか、報道の自由とか、政権との距離感など報道をめぐる問題が昨今は本当に多い気がします。それらに対して、1本筋の通った回答を述べられているのが本書の著者清水氏ではないかと思います。
本書にも触れられていますが、著者のスタイルを貫き通すと、様々な軋轢を生んだり(時には同業他社の報道関係者から)嫌がらせを受けるというのが今の日本だということですが、それに負けずにこれからも一本筋の通った調査報道を続けていただきたいですし、清水氏の次の著書を楽しみにしたいと思います。
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嘘つき多すぎ
2017/10/28 08:02
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投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
とっさに嘘をつく人は本当に多いですね。悪気はなくても、積み重なると調査報道の大きな支障になります。些細なことでも嘘はつきたくないものです。
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足利、桶川事件
2023/04/11 20:31
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
この2つは、かなり、知られていますが、その他にも函館ハイジャック事件、北朝鮮拉致事件、三億円事件、などの事件について、こんなに調べてらっしゃるんだと読んで驚きました。その他にも、あまり、有名ではない犯罪の裏側など……。
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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
事件をしっかりと見つめて、真実を探求するのは仕事の域を超えているなと思います。この人に救われた人も多そう。
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事件記者
2019/07/27 02:09
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
調査報道の裏には、こういう地道な努力をする事件記者がいてほしいものです。自己保身だけでなくても、嘘はいけないですよね。
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「桶川ストーカー殺人事件 遺言」「殺人犯はそこにいる」を含めて著者の取材過程を紹介し、調査報道の必要性を訴えた本。新書なので前2作に比べれば、軽く読めるが、読みながら「桶川…」と「殺人犯…」を思い出し、またもや警察への怒りがメラメラと燃え上がってくる。思い出し怒りである。忙しい人はこれ読むだけでも、2作の概要は分かるだろう。足利事件の遺族が検察官に対して「ごめんなさいが言えなくてどうするの」と叱る場面はやっぱり感動的であり、痛快だ。
著者は現役の記者や記者志望の若者に対して、発表報道に頼ることを戒める。現場に行き、足で稼ぐ取材の重要さを痛感させられる。
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「桶川ストーカー殺人事件」や「冤罪・足利事件」で著者の調査報道の凄さを知ってはいたが、他にも素晴らしい活動をしているのを知って感動した。
真実をとことん追求する調査報道の矜持は、実はどんな仕事であれ持っていなければならないものだ。
組織に屈することなく、小さな声に耳を傾け、おかしいものはおかしいと言い続けなければならない。
勇気をもらった一冊である。
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「騙されてたまるか」に込められた執念が凄まじい。
マスコミ関係者必読の書だろう。
ただ、報道はそう簡単には変わらないだろうな。
マジメに裏取りなんてしていたら商売にならない人達が多過ぎるから。
受け手が成長しなくては。
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ジャーナリスト必読の書。
現場を何よりも重んじる著者の姿勢に共感します。
桶川ストーカー殺人事件で、警察よりも先に犯人にたどり着いたのは著者でした。
被害者の友人の話からストーカーの存在に気づき、地を這うような取材で真相に迫るのです。
一方でマスコミは警察発表を鵜呑みにしてウソの情報を垂れ流していきます。
いわく、〈被害者は風俗嬢〉〈ブランド依存だった〉などと。
しかし、後にとんでもない事実があきらかになります。
警察が初動を誤ったうえに、あろうことか、生前の被害者側から出された、ストーカーに対する「告訴状」を「被害届」に改竄していたのです。
それを糊塗するために、マスコミを故意にミスリードしていたというのが実態でした。
著者の執拗な調査報道がなければ、今もなお真相は闇のままだった可能性があります。
これでは亡くなった被害者は浮かばれますまい。
著者は、警察発表のような「大きな声」ではなく、このような亡くなった被害者の「小さな声」に耳を傾けることを信条としているそうです。
著者のようなジャーナリストが一人でも二人でも増えれば、社会も変わっていくでしょう。
本当はもっと書きたいことがありましたが、すみません、仕事に行かねばなりません。
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警察や行政からの情報を垂れ流すのとは対局のいわゆる<調査報道>。著者がこれまで自身の調査で真実を明らかにしてきた「桶川ストーカー殺人事件」だとか「足利事件」の他、ブラジルに逃げ帰った日系ブラジル人殺人犯の追跡、自称「3億円事件真犯人」に騙されかけた話などなど、自分の手柄が中心なのでどうしても自慢話になってますが、面白い話しばかり。危険と隣り合わせだろうが、このような「おかしいことはおかしい」と「騙されるか!」叫んで権力とも闘うジャーナリストには頑張って欲しいし、これからもそのようなジャーナリストが続いて欲しい。
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桶川ストーカー事件の犯人を警察よりも先に特定した清水潔さんのこれまでの取材ぶりを簡潔にまとめた本。桶川の事件や足利事件といった有名な事件の取材に加え、日本からブラジルへ逃亡した日系人犯罪者のもとを訪ねたり、拉致事件や太平洋戦争の特攻隊に関しての取材など。実に幅広く、そして食い込んで取材していることがわかった。彼の古巣である新潮社のフォーカスは実に厳しいところなので、そこに鍛えられたからこその取材姿勢なんだろうけど、実にすごい。
一方、記者クラブに入ってないからとはいえ、常に組織に属していたからこその取材活動だという点では彼すべての功績かというとそうではない。
殺人についての時効が15年と区切られていることに彼は憤っていたようだが、それについては複雑。というのも時効があるからこそ、話してくれる「加害者」もいると思うのだ。
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桶川ストーカー事件の犯人特定と埼玉県警上尾署の腐敗を暴いた『桶川ストーカー殺人事件 遺言』、足利事件の菅谷さんの冤罪を晴らし、さらには真犯人と思しき人物を追求する経緯を描いた『殺人犯はそこにいる 』。もし、そちらを読んでいないのであれば、ぜひ読んでほしい。この二件の日本の犯罪調査報道の金字塔とも言うべき取材を行ったジャーナリストのが著者の清水潔さん。本書は、この有名な二件も含めて自らの取材経験や調査報道に対する姿勢をまとめたものである。
本書に収められている事件は、先の二件の他に、函館ハイジャック事件、北朝鮮拉致事件、三億円事件、などの比較的有名な事件から、ほとんど誰も知ることのない無名の事件まで含まれる。しかし、そこに通底するのは、現場に当たり自ら裏を取るという姿勢だ。情報を鵜呑みにしないという自らへの戒めだ。
副題に「調査報道の裏側」とあるが、著者は自分の報道を「調査報道」とは意識していなかったという。それでも改めて、同じ報道と冠されていても、自分がやってきたことと、記者クラブなどを通してなされる「発表報道」との違いは著しいと認識したという。スクープには二種類あり、一つはいずれ世に出る情報をいち早く出すもの、もう一つは報道されなければ世に出ないもの、である。後者の類のスコープにこそ、報道記者という存在の意義が見出される。もしかしたら時間を掛けた取材はもともと思い違いで、取材にかけた時間と労力は結果として何も残らないかもしれない。また、いくら慎重を期したとしても、もしかしたら何か見落としていたり、騙されていたりして、間違った結論を導いているかもしれない。そういった大きなリスクがある中で調査報道をやり遂げるには、強い意志と使命感が必要だということがこの本を読むとわかる。著者は、その意志を抱き、行動力を持ち、かつその上で成功にも恵まれたと言える。その結果、本書にも記されている通り、冤罪再審理や公訴時効の撤廃などへも影響力を持つこととなった。現行の司法の状況では、ますます清水さんの持つ影響力が必要とされているような気がしている。
最後に著者は、雑誌記者時代に先輩記者から聞かされた「100取材して10を書け、10しかわからなければ1しか書くな」という言葉を紹介している。そこには、本書のタイトルにもなった「騙されてたまるか」という思いが込められている。それは清水さんの記者としての矜持であり、記者としての倫理がにじみでている言葉でもある。
調査報道ものといえば、もう一冊『真実 新聞が警察に跪いた日』も読んでほしい。こちらは苦い後味が残るが、そうであるがゆえにもっと読まれるべき本だと思う。
それにしても足利事件の真犯人の著者の確信は間違っているのだろうか。その真実が明らかになるのはいつなのだろうか。
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『桶川ストーカー殺人事件 遺言』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4101492212
『殺人犯はそこにいる:隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4104405027
『真実 新聞が警察に跪いた日』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4041013232
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この人こそ真のジャーナリストだろう。この本を読んで若いジャーナリストが育ってくれれば著者も本望だろう。
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良い本でした。記者クラブで官僚、警察とズブズブな関係になってしまっている大手メディアが失ったジャーナリズムとしての本質を追い続けている清水さん、ステキです。
効率はものすごく悪いと思いますが、こういうスタンスの記者さんは長生きして欲しいと切に願います。
足利事件、桶川ストーカー事件、ともに警察が犠牲者増やしたようなものです。反省したんだろうか… 自浄作用には期待できないな。
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桶川ストーカー殺人事件を読み、清水さんのジャーナリストとしての姿勢に強く惹かれたのでこちらも一読。
本巻も著者の徹底した仕事ぶりを垣間見ることができて、身が引き締まる。
「自分の目で見て、耳で聞いて、頭で考える。」という著者の理念は、報道のみならず私たちが生きていく上でも大事にすべきことと感じた。
そしていかに日本のマスコミがこの基本原則を蔑ろにしがちか…一冊かけて危機を伝えてくれる。
流れてくる情報は自分自信の責任のもと、取捨選択をする必要があるのだ。
本巻では著者の「調査報道」の代表例がいくつか掲載されている。事件の例を通して警察の怠慢を晒し、あるべき捜査の方向に軌道修正していくさまは痛快。
ニュースの見方が変わる。