紙の本
絶対この動物園に行きたくなる!
2006/03/29 18:14
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:丸鼓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
旭山動物園と言えば、日本で知らない人はいないのではないかと思うほど、今や“超”有名な動物園である。しかし、まだ行ったことがない人がいることも事実であり、私もそのひとりである。
この本を読むまでは、「とは言っても北海道まで行くのも……」と思っていたが、読みすすめていくうちに「やっぱりここに行ってみたい!」という気持ちが沸き上がってきた。
動物を愛し、動物園を愛し、悲しみを乗り越え、喜びを分かち合ってきた園長ほか動物園関係者のみなさんの姿を知るにつれ、その気持ちはどんどんふくらんでいく。
人間中心ではなく、動物本来の生活を中心に動物園のあり方を考える。園長の動物園運営の考え方は、他の仕事に置きかえて、ひとつの経営論としても参考になる。
私の地元の到津の森公園もちょっと登場し、嬉しくなったのと同時に、また行ってみようかなと思った。
紙の本
感動しました。
2006/08/04 23:47
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:旭川の優 - この投稿者のレビュー一覧を見る
旭山動物園を小さい頃から見てきた者ですけど、動物園を見ているだけではわからない、深い部分があるんだと感じました。動物園と言うのは、単なる動物の見せ物場ではなく、広く環境問題までをテーマに考えている施設なんだと思いました。毎月のように通って、旭山動物園を見てきましたが、昔はお客さんも少なく、のんびりした気持ちを味わえましたが、今の旭山動物園は本当に来園者も増え、すごい場所になったと思っています。
よく、結果だけを見て評価する方々がいますが、旭山動物園が今のようになったのは、下準備という、私たちには見えない部分での努力があったんだと、感動しました。これは、今伸び悩んでいる企業やビジネスマンなどに、非常に参考になるのではないかと思いました。私もビジネスマンとして、よく先輩から「準備なくして成功はない」と言われます。旭山動物園はまさに、そういう意味での「お手本」ではないでしょうか?
旭山動物園のますますのご発展をお祈りしています。
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ピンチをどのように切り抜けたか、といった種類の体験談は、この激烈な競争社会において高い価値を付加される傾向がある。けれどもなにより私が心を打たれたのは、まっとうな試みが良い結果を生み出した、という事実である。動物がもっとも活き活きできる環境を与えることで、来園者に本来の魅力を可能な限り伝える、という当たり前の事なのに誰もやらなかった挑戦。爽快さがそこにはあるのだ。
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旭山動物園の行動展示の理念が生み出されたプロセスを園長自身が語る。小菅流の組織論、動物園に対する深い考え方がわかる一冊。苦難の歴史を乗り越えてきた旭山動物園の復活劇を紐解くにはこの本とプロジェクトXを見るべし。(2006/4/11読了)
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話題の旭山動物園園長、小菅先生の本。帯に「ビジネスモデルの原点」と、無理矢理ビジネス本として売ろうとしています。でも内容は面白いです。
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動物達への愛情に裏打ちされた、動物園改革の実践報告。職員の学習(研究)、徹底的な議論、試行錯誤等の一端を垣間見ることができます。開拓者魂、堅忍不抜の精神による難局打破の経過を辿る良書。
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動物のもつ潜在能力を、斬新な施設・展示により、動物園の魅力を高め、考え方を変えさせ、人を感動させる。野生動物えの愛情と地道な努力が真冬の旭川へ誘う。柔道の話は組織のありようとして体育会系の著者は強調せずにはいられない。
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日本一の動物園と謳われるはさ檜山動物園の試み、活動を記した本。
旭山動物円の魅力が載っているだけでなく、動物園経営の中で培われた処世術がためになる。
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営利法人ではありませんが旭山動物園も不振から回復した事業体です。この本は現園長である小菅氏が自ら書いた本です。夢を追うこと、決してあきらめないこと、顧客本位・動物本位の立場に立つこと、前例のないものに挑むことを恐れないこと…企業再生の姿そのものではないでしょうか。動物園の経営者の立場である小菅園長の考え方やビジョンがよくわかります。北海道でも景気が非常に悪い旭川市において貴重な観光資源となった旭山動物園。近年の「企業再生から地域再生へ」の流れそのままを体現した再生ストーリーです。奇をてらった展示ではなく、動物行動学のしっかりした基盤の上に考えられた展示なので動物にストレスをかけない展示になっているところ、園内でエキノコックス症が発生したとき、勇気を持って閉園に踏み切ったこと、など「企業倫理」の面でもよいサンプルになると思います。新書で手軽に読めるのもグッドです。
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市の会計に動物園特別会計があるってんで、
そりゃ面白い、と思い、
北海道に遠征している中に読みきった。
(遠征では旭山動物園にはいけなかったけど。)
動物園という場が果たすべき役割が、
教育・研究・レジャー
であるということがはっきり書かれている。
やっぱり、
革命的な成功を目指すときは、
ホットで勢いだけじゃないのが、
大事なんだよなぁ。
レギュラーもベンチの人も
生き生きしているからいいんだなあ。
あと、ロングスパンであったかい哲学。
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北海道旭山動物園の再生物語。
いろんなところで取り上げられた話で、知っている上で読んでもおもしろかった。
どうすれば人が喜ぶのか、人が来るのか。
そういった点で勉強になる。
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旭山動物園復活の過程と、動物園での経験、動物園に関わる者として思うこと、などなどが書かれていて、興味深く読んだ。帯には「ビジネスモデルの原点」と書いてあったけれど、そのへんはビジネスマンに手に取ってもらうためのこじつけか。しかし参考になる考え方もちらほら。わたしとしては、研究者的視点、発想の部分がとくに興味深く感じられた。
ちょっと印象的だったのは「不遇の時期に意味があるとしたら、お金はなかったけれど、動物園についてじっくりと考える時間が与えられていたことだと思う」の一文。お金や環境に恵まれていなかったとしても、無駄になる時間なんてない(努力次第で)はずなのだ。油断するといじけてしまいがちだけれど、前向きな努力は怠るべきじゃないな、と改めて思った。
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行動展示で一躍話題の動物園となった旭山動物園。
その根本には、園長の
「動物も人間もやりたいことができていなければ幸せではない」
という考え方があった。
成功の秘訣は、動物への愛情なのであると感じた。
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動物の魅せ方が面白い。
動物に芸を教えるのでなく、自然なままの行動をさせることによって
動物の生態が学べる。というより純粋に面白い。
これと言った珍獣がいるわけでもないのに、アイデア勝負で人気が爆発したことは
すごいと思った。
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動物園とは何かなんて考えたことは無かった。
動物園とは単なる娯楽施設ではなく、大きく以下の4つの役割を持っている。
1.レクリエーションの場
2.教育の場
3.自然保護の場
4.調査・研究の場
そもそも本来の動物園とは、<ZOOLOGICAL GARDEN>(動物学・園)。
特に、環境エンリッチメントと繁殖に熱心に取り組んでいるというのは、さすが獣医さんといったところ。
快適な環境は、動物たちの精神的なストレスを減らすだけでなく、動物にとってかけがえのない繁殖にも良い影響がある。学術研究をしっかり続けていることが、繁殖の分野にも反映されているのだろう。
※環境エンリッチメント:動物たちに「幸せ」を感じてもらえる環境作りに気を配ること。このような取り組み。
しかし、なぜこんなに人を寄せるけるのか。お金をかけるだけでなく、飼育員が全員でアイデアを出し合う。しかもアイデアは熟成させる時間が必要。一度考えたアイデアを土台にしてそこに新しい考えを各自が持ち寄って再度繰り返す。そういう作業を続けることで、最北の場所にある動物園が、上野動物園を抜くまでになったということ。
自然界では、動物園のように一種類の動物だけで生きているものはいない。何かしら他の動物と共存している。一種類だけで固まって生きるというような変わったことをしているのは人間だけ。だからひずみが出てくる。
まだ行った事はないが、是非早いうちに行ってみたいと思った。
冬の風物詩となったペンギンの散歩は観て見たい。。。が、かなり寒そうだ。
・旭山動物園<ASAHIKAWA ASAHIYAMA ZOOLOGICAL PARK WILDLIFE CONSERVATION CENTER>